「消化不良」THE FIRST SLAM DUNK tkhrさんの映画レビュー(感想・評価)
消化不良
過去に原作を読了。
今回の映画は前評判を持って大きな期待はしていなかったが、そうつまらなくもないのだろうと鑑賞に足を運びました。
結論から言うと「めちゃくちゃつまらないと言うことはないが、良いとも思えない」でした。他の方も指摘されている通り演出が冗長だと感じ、原作を知っているから少し観ていて笑えるシーンもありましたが、原作で感じた没入感はなく、鳥瞰した状態での視聴をしているといった表現が適切なのかなと思いました。また声優の配役については概ね違和感はなかったものの桜木花道は違和感を感じました。
そして原作未読の方は誰が誰だかわからない状態であろうから、一人少しだけ知っている選手がいる試合を観にきましたと言った感覚になったのではと思います。
ストーリーも原作とは矛盾している箇所があったのは少し気になりました。
映像自体は賛否両論あるでしょうが、これ自体は悪くなく、リアルなバスケかつ原作の絵がよく再現されているなと思う反面、良い悪いではなく、上での指摘の通り、鳥瞰している感は否めませんでした。
なので原作ではちゃんとそれぞれキャラクターが立っていたものも時間の制約もあるためか、モブキャラに近い様子を見せていました。ただ、細かいドリブルやゴールの音などは非常にリアルでした。挿入歌についてはタイミングも含めて賛否はありそうでした。
最終的には消化不良気味でエンディングを迎えました。
かつての作品が映像化したこと自体は良かったのですが、おそらく往年のファンはテレビでは放送されなかった原作そのままの映像化を望んでいたのではないでしょうか。これはこれで一つの映像作に作品として別物のような感覚さえありました。
The firstと銘打たれていたので今回の映像はその伏線なのかなと匂わせる部分もあったので次に期待したいです。