劇場公開日 2022年12月3日

「愛情てんこ盛り」THE FIRST SLAM DUNK 93q2q2さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5愛情てんこ盛り

2022年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年の映画、テレビアニメ、テレビドラマの中で一番良かった。トップガンマーベリックと同じで映画館で観たい作品です。
パッケージとして凄くまとまっていて、さすが井上雄彦が監督、脚本をつとめた作品だと思いました。
動きは実写、構図はアニメという凄い作品だと思いました。
スポーツ中継でもこんな構図で観れたら楽しいだろうなと。
そこに井上雄彦漫画のもつ絵力を『できるだけ』動画に落とし込もうとしてる感じがして、
迫力があり「作るの大変だっただろうな」と思って観てました。
これができるのも井上雄彦の本気度があって事だと。
ほんとに思わされてしまいました。

スラムダンクの山王戦部分ををどうやって映画にするのか思っていたのですが、こういう構成で来るんだと。作家井上雄彦脚本さまさまです。
まず画で魅せて、お話で魅せて、演出で魅せてくる。本当に魅せ方が上手いです。
スラムダンクは泣ける作品で、漫画のお手本のような作品ですが、20年以上の期間が井上雄彦の作家としての能力をアップデートさせ、ブラッシュアップさせたんだなと。
泣きの部分は元より、そうでない所でも、ウルウル来ました。

TVの声優陣のTHE FIRST観てみたいと思いますが、このTHE FIRSTのメンツも上手くてとても良かったです。
試合部分がメインで、実写映画に近い感じ映画なので、キャラクターの言葉数もそう多くなく、役者の力が試される作品だと思いました。その中で映像のクオリティーに引けを取らない演技をされていたと思いました。
花道の木村昴、彩子の瀬戸麻沙美、安西先生の宝亀克寿、丸ゴリ川田雅史のかぬか光明、がとても印象に残りました。特に安西先生と彩子が良かった。

トップガンマーベリックでも思ったのですが、面白く見ごたえのある作品制作のためには、作り手の半端ない愛情が必要だと。
その愛情。作品に真摯に向き合う姿勢。それと制作費。
半端ないクオリティーの作品を世に送り出すには、その礎があってこそではないかと、少し思いました。

スラムダンクを知らない人。
お話がとてもいいので、知らなくてもいいとは思いますが、せめて湘北の相関図は知っておいたほうが良いと思います。
できれば山王戦まで漫画で読んで観てほしいです。
というか、山王戦まで読んでこの映画観れたらどんなに良いかと思っています。
知ってしまっている私には絶対にできない体験を出来るのはホント羨ましい限りです。

年内にもう一度、観に行こうと思っています。

93q2q2