「私なりの感想と考察」THE FIRST SLAM DUNK Raraさんの映画レビュー(感想・評価)
私なりの感想と考察
2回見た上での感想と考察です。
(ジャンプリアルタイム世代、単行本は2回買い直して擦り切れる程読んでいますが、当時のアニメは途中まで。バスケ好き。)
初見の感想は、ただただ圧倒された。声優には確かに刷り込まれた記憶があるので少しだけ違和感。試合描写の臨場感に感動。でもあぁ、そこ描写されないんだ・・・。主役、なぜ宮城?色々と疑問やこうして欲しかったという思いは残るものの、総じて圧倒されたという表現が一番適切でした。
少し時間が経って2回目鑑賞。
井上先生のこれまでの活動やインタビューなんかを思い出し、色々と考察を重ねた結果、
宮城を主人公にしたことへの疑問は解けた気がする。まるでNBA選手のような天才型のスーパープレイヤーが目立つ中で、宮城は身長にも恵まれず、良くも悪くもリアリティのあるキャラ設定。リアリティという面では三井も存在しそうではあるが、三井に関しては原作で最も掘り下げられているキャラなので今回の主役は宮城なのかな、と。スラムダンク奨学金等で日本のバスケ選手育成に力を注ぐ井上先生が宮城を選んだ理由はこれなのかなと思った。つまりはこれからの選手達へのエール。この作品の終わり方を見て私はそう感じた。
そのような視点で見た時、この物語がスラムダンクだけど、また別のスラムダンクとして自然にスッと入ってきた。そして感動の嵐である。難しく考えずにただただ楽しめば良いのだが、宮城が主人公だということがどうしても受け入れられない人はこのような視点で是非もう一度鑑賞してみて欲しい。
そして欲しかったあの場面が無くなっていたことは確かに悲しいが、今回2時間の映画という尺であること、そして宮城の物語だということを考えると綺麗に纏まっていたのではと思う。宮城視点の新たな山王戦とそこへ挑む思いが見れたということは素直に嬉しい。
スラムダンクはいつだって、私に元気と勇気を与えてくれる、子供の頃と大人になった今では感じ方も多少違うけれど、時を経て新しい形で送られたエールに、心からありがとうございますと伝えたいです。