「映像はすごいけど…」THE FIRST SLAM DUNK 由良さんの映画レビュー(感想・評価)
映像はすごいけど…
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『SLAM DUNK』は昔、アニメを見ていたのと、原作を少し読んでいたということもあって、気になって観に行った。
試合シーンとそれと並行して、主人公の宮城リョータの過去や他の主要メンバーの心情を映す内容になっていた。
さすがにCGを使用しているだけあって、試合シーンはカメラワークもすごいことながら、キャラクターの動きも激しく、奥行きも感じられ、テレビアニメを凌駕していた。
編集でも、対戦相手の速さを表すのに倍速だったり、シュートの場面ではスローを要すなど、緩急もうまく表現できていた。
しかし、肝心なリョータの兄が父親の死後、俺が家族のキャプテンになると母親に宣言しているのにもかかわらず、あっけなく友人と海釣りに行ってなくなるのは、「無責任ではないかい?」と感じた。
そんな兄貴の遺志を引きづっていく弟の感情が、いまいちつかめなかった。(母親は仕方ないとしても…。)
兄がもっと家のことをやっていて、友達との遊びを犠牲にしているところを弟が感じ取っている中で死んでいくなら、まだ弟が兄の遺志を継いでいくのは分かる。
でもあの展開では、兄に対してあまり同情を感じえず、それを引きずる弟もよく分からなかった。
また、前のアニメを見ていたからなんとなくわかったが、映画のあの描き方では、リョータと三井との関係性や、三井が改心した経緯がよく分かりづらいのではと感じた。
結局は、原作や前のアニメを見て、映画を観に行かないといけないということなのかもしれない。
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