「26年待った甲斐がありました。井上先生、スタッフの皆様ありがとうございます。」THE FIRST SLAM DUNK のんのんさんの映画レビュー(感想・評価)
26年待った甲斐がありました。井上先生、スタッフの皆様ありがとうございます。
あの手に汗握る山王戦が、まるで自分もコートにいるかのように、これ以上ないほどリアルに、繰り広げられている。
彼らの飛び散る汗を、熱気を、直接感じられるような40分の試合だった。
よくこの映画については、声優の変更の話が付いて回るが、私自身、テレビアニメはほとんど見てなかったので、何も問題なかった。というか、当時、連載中も、原作をこよなく愛し、漫画を繰り返し読んでいたため、脳内の再生ビデオのクオリティが高すぎ、テレビアニメを見ても違和感が強すぎて、見れなかったのだ。
だが、今回の映画は、その鍛えまくった私の脳内再生ビデオを凌駕する迫力とクオリティであった。
リョータの過去エピソードも、衝撃的な内容で、少々咀嚼するのに時間はかかったが、感動的で良かったと思う。リョータが背負ってきたものの大きさに涙が出た。
今回、他の人たちのレビューも見たが、最高と最低に採点が分かれている傾向にあるのに驚いた。最低を付けている人たちも良く見ると、長年のファンのようで、恐らく、SLAM DUNKのように魅力的な登場人物が多いと、それら個々のキャラに思い入れが深くなりすぎてしまうファンも多いから、今回のように湘北と山王に絞った形での登場となると、原作ではコート外での解説者として出てきていた海南メンバーや、回想シーンで出てきていた綾南メンバーや、その他のカットされた重要なシーンで出てきたメンバーなど、それらのファンにとっては非常にがっかりさせられたであろうことは、想像に難くない。
私はラッキーなことに、湘北箱推しなので、大変堪能できた。人気漫画のアニメ化では、そういった熱いファン全部を満足させることが難しいのは、やむを得ないことだと思う。
何はともあれ、これだけのクオリティのものを、作り上げるには、相当の熱量と時間と労力がつぎ込まれたことと思う。ここまで仕上げてくださった、井上先生、企画してくださった方、様々な方面で弄されたスタッフの方々、本当にありがとうございました。私は非常に満足しました。