「観なかった事にします…(涙)」THE FIRST SLAM DUNK 趣味の映芸さんの映画レビュー(感想・評価)
観なかった事にします…(涙)
面白かったです。
面白かったかったんですけど、残念ながら私個人の想いとは違いました。
昔から好きでよく食べてたラーメン屋さんが店舗建て替えしてお店が綺麗になって、店長が張り切ってメニューもリニューアルしてくれたけど「正直前の方が好みだったなぁ、もうあの味は食べられないんだなぁ…」みたいな寂しい気持ちです。
ファン切望の山王戦を、井上先生の画そのまま動いているかのような映像は圧巻です。
細かいネタも試合のスピーディの展開の中にさりげなく盛り込まれていて、「(原作大好きな)俺でなきゃ見逃しちゃうねw」的な自己満足に浸らせてくれます。
新声優陣の皆さんも、賛否のうち否の方が多かったと思われる前評判の悪さ(失礼)をいい意味で裏切ってくれました。
ただ…
何故この設定をよりによって山王戦に足したのですか井上先生…(涙)
あくまで個人の感想ですが、新しい設定がキャラの深掘りではなくただの穴掘りにしか感じられず、頻繁に挟まれる回想シーンの多さのせいでせっかくの山王戦の緊張感や感動が台無しです。
主人公が宮城リョータ、って視点だから名シーンのあり得ないカットも色々されちゃうし…
作られる井上先生が面白くなくても、ただ山王との試合だけを原作通り、あの映像で作ってくれたらそれだけで十分なんです。
何より辛いのは、井上先生自ら脚本、監督をされたらこれが公式って事になっちゃうじゃないですかあぁ(涙)
あらすじも劇場公開まで非公表にするくらいなら宮城主人公の完全オリジナルストーリでも良かったのに…
もはやただのグチになってしまいましたが、
原作ガーと言ってる面倒な1ファンの戯言でしかありませんし、井上先生が作り出したのは間違いなく新しいSLAM DUNKです。
残念ですが私が今回の新しいSLAM DUNKを届ける対象外だったんだなと開き直って、素晴らしい試合映像は反芻して、新設定と本編ラストシーンは観なかった事にさせていただきます…(泣)
2022年にSLAM DUNKでドキドキ&ワクワクさせていただきありがとうございました!