「実はKKKみたいな連中を喜ばせているんじゃないかと」アンテベラム Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
実はKKKみたいな連中を喜ばせているんじゃないかと
1800年代、南北戦争の頃、奴隷にされる人々が...と思いきや、現代でも黒人が直面する苦難を見せて、意地の悪い伏線を沢山張りつつ、アメリカなんて所詮こんな国なんだなぁと思わせつつ、人種差別への嫌悪を滲ませる。
エレベーターに現れる少女など、何やら時空を超えたシャイニング的ホラー展開か?と思わせたりして観客を戸惑わせるが、こういうのは良くない。実は戸惑わせているだけで映画を薄っぺらくしている。もうちょっとストレートな脚本で勝負して欲しかった。
苦々しい人種差別をエンターテイメントに絡ませてみせても、ブルーレイを買ってまた観たい!とは思わない。実はKKKみたいな連中を喜ばせているんじゃないかとも思えてくる。
終盤のカタストロフィ感にスッキリさせられるが、最後の長い長いスローモーションは意味不明だし、最後に何も語るものが無いのをごまかしたように見えてしまった。
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