「サザンクロスのデザインの入った サザンロックのバンドTシャツはオモテじゃ危なくて着れない時代になった」アンテベラム カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
サザンクロスのデザインの入った サザンロックのバンドTシャツはオモテじゃ危なくて着れない時代になった
アンテベラムとは南北戦争前という意味。重いビートの荘厳な音楽から始まる。ジャネール・モネイ主演で、二役こなすとの前情報。ははぁ、奴隷役と使用者側の二人を演じ分けるのか?引き離された姉妹なのか???
ジャネール・モネイはミュージシャン、音楽プロデューサーでもあり、奴隷解放運動家ハリエット・タブマンの伝記的映画で最近知った。ハリエットを匿う宿屋の女主人役で鮮烈な印象を受けた。それは、かなりいい女だったから🤩 さらに、デビット・バーンのアメリカン・ユートピアで取り上げられた曲 Hell You Talmbout の作者ということで、彼女自身がBLMの広告塔的な存在で、かつ強力な牽引車という印象を私は持っている。
サザンクロス(南軍旗)はためく綿花農場で黒人の男が捕らえられ、女が引き離され、逃げたところを撃たれて殺される。火葬小屋は立派な作り。奴隷市場から届いたばかりのある女性(カーシー・クレモンズ)とひそひそ話。「どこの州の出身かなんて関係ない」そりゃそうだと、あとになってみればわかる。
エデンとヴェロニカ。ヴェロニカの右の腰にBDの焼き印が入っていたらホラーです。
ヒントになるかどうかはわかりませんが、映画スゥイート・ホーム・アラバマ(メラニーは行く!)でおじいちゃんたちが南北戦争ごっこをするお祭りがある。
ジーナ・マローンは出る映画で印象ががらりと変わるカメレオン女優ですね。
怖いのはジーナ・マローンの役の女やホテルの廊下の座敷わらしじゃなくて、黒人たちには今でも南北戦争前の悪夢を見るDNAが連綿と続いているのよ! その恐怖を白人の皆様方にも逆に味わわせてあげてもいいのよ。その気になったら、その準備と覚悟は充分あるのよと、ジャネール・モネイが二ーナ・シモンに成り代わって言っているように私は感じて、スゴく怖かったデス。
黒人たちによる白人動物農場建設は着々と準備されているかもしれません。腕っぷしじゃかなわないし、かなり悲惨な状況になるかと。
オモテで、サザンクロスのデザインの入った Lynyrd Skynrd などのサザンロックのバンドTシャツなんかをいい歳こいて着てる奴(オイラ)は真っ先に連れてかれる時代になるかもしれませんね。
しかし、過剰な暴力や虐待は相手を怖れている証拠なのよといった余裕綽々なセリフもありましたから、案外許してもらえるかもしれません😅
なかなか面白かった。やられた~ジャネール・モネイ素敵~