「残念ながら、よくわかりませんでした。」なんのちゃんの第二次世界大戦 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
残念ながら、よくわかりませんでした。
戦争関連の作品は出来るだけ観ようと
思っているので鑑賞しました
なんでしょう?これは。
なんとか理解しようと努力しましたが、
話が進むほどに頭がクラクラしちゃいまして。
監督は一体何を言いたいのか?
何のためのこの表現なのか?
最後までよくわかりませんでした。
ガチャガチャしてさっぱりわからなかった。
様々な比喩、メタ表現をしているんでしょうが
「で?」って感じなんですよね。
さらにそれらのデコレーションが多すぎて
味がわからなくなってしまいました。
題名の意味することすらわかりません。
僕の鑑賞力が足りないということもあると
思いますが。
僕はいつも前情報ゼロで鑑賞するのですが
本作は監督の製作意図くらいは読んでおけば
良かったかな?とちょっと後悔しました。
戦争に正しいも間違いもない。
被害者、加害者明確にない。
語り手によって事実が変容して伝わる。
戦犯者決定過程は不条理。
平和の捉え方って色々ある。
人によって優先順が違う。
うん、そーだね。そーだよ。知ってるよ。
で、なんなの? です。
本作は自身の考えを押しつける、
押し通す人しか出てきません。
相手を知ろう、解ろうとする人が
これっぽちもいない。
それって、本作の監督自身のスタンスが
表れているのかな?とも思いました。
「なぜ、そう考えるのか?」
「なぜ、そう捉えるのか?」
それを知り得てから思考が始まり
意見も出てくるだろうに。
そこに立ち入ることなく、入ってきた
情報を様々な表現方法で並べている
だけなんですよね。
(そうみえてしまいました)
そこに監督自身の考えが見えてこない
のです。
もしかして、主張がぶつかり合い、
わかりあうことなくぶつかる=>戦争。。。
ってことを言いたかったのかな?
それは考えすぎか?
また、本作の演者さんの8割が
撮影現地の住人の方々だそうです。
残念ながらそれは失敗していると思います。
キャスティングは重要な演出と考えます。
役柄にマッチしているとは言えない
未経験の方々の慣れないセリフ回しを聞くほどに
泳いでいる目線を見るほどに冷めていくのです。
未経験者を出演させるなら、
本気でやって欲しいものです。
高いハードルを設定したならやり切って欲しい。
見苦しいだけでした。
最近作のノマドランドと比べるのは酷ですが、
プロじゃなくても役柄にマッチすれば作品を
より良いものに昇華させることができます。
当日上映後に監督さんのトークがありました。
どこのシーンがウケたウケないじゃなく、
どのような考えで作ったか?などを語って
欲しかったです。非常に薄っぺらい監督だなぁ
という印象しか持てませんでした。
僕には残念な一作でした。