劇場公開日 2021年2月26日

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「『リーサル・ウェポン』を死ぬほど観た人だけがニヤニヤ出来る激安プエルトリコ産B級アクション」リーサル・ストーム よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0『リーサル・ウェポン』を死ぬほど観た人だけがニヤニヤ出来る激安プエルトリコ産B級アクション

2021年2月26日
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鑑賞方法:映画館

舞台は350万人の米国人が住むプエルトリコの首都サンフアン。巨大ハリケーンが迫る中プエルトリコ警察は総力を挙げて住民の避難誘導を行なっていたが、マンションに籠って避難に応じない老人がいるとの通報を受けて警官のコルディーロと新人の女性警官ペーニャを現場に派遣するが、そこにいたのはプエルトリコ警察の元署長レイだった。ついにハリケーンは街に迫り暴風雨が荒れ狂う中そのマンションに武装した強盗団が迫っていた。

ほぼ全編プエルトリコが舞台というかなり珍しい作品。この邦題が暗示している通り本作の目玉は元署長レイを演じるメル・ギブソン。エミール・ハーシュ演じる主人公のコルディーロが何気に自殺願望に苛まれていたり、やたらズブ濡れで戦ったりといった『リーサル・ウェポン』リスペクトをニヤニヤしながら見守るのが観客に与えられたお仕事。ご都合主義だけで成り立っている安っぽいプロット、外壁補修中のボロいマンションの中だけで繰り広げられる絶妙にショボいアクション、やたら出し惜しみされる謎のツンデレペットのジャネットちゃんもみんな愛おしく思える人だけが楽しめますし、本作のヒロイン、レイの娘トロイを演じているケイト・ボスワースは何気に本作の監督マイケル・ポリッシュの奥さんなのでエミール・ハーシュは仕事やりづらかっただろうなと余計な心配をしたりします。あと意外と劇伴のオーケストレーションがB級アクションに不似合いな格調高さだったことも付け加えておきます。個人的には大満足でした。

よね