ローズメイカー 奇跡のバラのレビュー・感想・評価
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素人新人達のおかげ
フランス郊外で父が遺した小さなバラ園を継いだエヴ(カトリーヌ・フロ)だが、バラ園は目玉もなく倒産寸前で人を雇う余裕も無い状況だった。そのバラ園に、職業訓練所から3人の素人が派遣されてきたが、バラに関して何も知らない彼らは最初は手助けにならなかった。そんな中、エヴはライバル会社から貴重なバラを盗み世界初となる新種のバラの交配に挑戦した。さてどうなる、という話。
盗んだ「ライオン」から交配した新種のバラ開発が失敗して良かったというのが最初の感想。
もし上手くいってても新種のバラのルーツについて、説明が出来ない事になってただろうから。
エヴはフレッドにタバコ吸うなと言いながら、自分は煙管でタバコ吸ってるのはどういう事?って思った。
最後は素人だったナデージュのおかげで新種のバラを発表出来、賞も取ったみたいだから、素人新人達に感謝しかない。
エヴにとってはラッキーだったな、という感想。
トリコロールの赤・白・青!
映画の中の「美のない人生は虚しい」が印象的な言葉であるが、色もまた無ければ虚しい…。
パールホワイトの薔薇の白から始まるこの映画。まさに主人公エヴァの薔薇の育種に心血を注ぐスタートに相応しい色であった。なぜなら、本当の純白は観念の中にしかない色で白を維持するのには大変な努力を必要とするとの意味もあるからです。また、白は富や権威、権力の象徴である一方でカラフルな色の中の白は、孤独感も感じさせる。
映画の中でたくさんの人が様々な場面で花を贈るシーンがある、出会い、想い出、きっかけ、別れ。父の残したバラ園を1人頑なに守り続けるエヴァのもとに3人の従業員がやって来る。映画の流れで、スパイはダメよね〜って思いましたが…笑。まぁ〜それは別にして温かい心の通い合いがホッとする場面ばかりでした。エヴァがフレッドに贈る押し花、花言葉で思いを伝えるなんて、何だかエヴァらしい。起死回生の赤の薔薇も映画には相応しいけど、私は押し花の青が心に残った。花言葉はそれぞれあるが、青が持つ信頼、真実、信用。エヴァがフレッドに贈るのに相応しい色だったのかもしれない。
なんだか気持ちがホンワリしました
歳を重ねると、お花とか好きになるのは、なぜなんでしょ。
20代の時だと、バラとかまったく興味なかったったのに、
アラフィフになった今、バラ祭りとか行っちゃいますもんね。
となると、そりゃあ、世界にひとつだけのバラ、観たくなりますよね。
最初は、バラバラ(かけているわけではない…)だった他人同士が、
ひとつの夢に向かって、想いもひとつになっていく感じが、
熱すぎずに、結構サラッと描かれてて、
ホロッとするところと、クスッとするところのバランスがちょうど良かった。
エヴの薔薇のこととなると、男前で我が儘で、一途で、ちょっと愛溢れすぎてて、
実は情に熱くて、なところが、とても魅力的でした。
そして、それに振り回されながらも、親のように見守るヴェラが、
何気に一番ステキだったりして。
ブラウスが、毎回お花柄なのも注目でした!
カトリーヌ・フロやカトリーヌ・ドヌーヴや、フランスの女優さんって、
歳を重ねて、少しポッチャリで可愛くてセクシーで、とてもチャーミングなので憧れます。
薔薇より美しき巡り合い
佳作
当たり障りのない作品。
母に捧ぐなんて記述があったから、そういう類いのモノなのかもしれない。
物語もスタンダードな枠を突き抜ける事はなく、平坦に進む。それでも最後までしっかりと観れたのは作り手の手腕なのだろうか。
育児放棄と薔薇の育成との対比は、結構グッとくる。
交配までは簡単だ。
でもそこからの手間暇をかける時間が花の良し悪しに影響していく。
優美な中にも毒をしっかりと忍ばせるフランス映画ならではの作風でもあった。
そこそこコメディ要素もありで楽しくはあった。
バラの素人が作った映画
つくりが粗いかな‥。
もう少し丁寧につくってあれば、題材は面白いのかもしれませんが、全体的に粗いですね。
破産寸前のバラ園が、訳ありの人達を雇って、バラの苗を盗みに行って、新種を作るもうまくいかず、もうダメかと思ったら、訳ありの人たちが育てた苗が賞を取って、そして、バラ園の経営も持ち直したんでしょうか?
もう少し、ひとりひとりの人間を細かく描いたり、ストーリーを丁寧に描かないと、単調で退屈な展開になります。
うまくいかないと、バラを投げ散らかして暴れたり、そもそも、バラを盗むといって、忍び込んで、警備員をごまかしても、防犯カメラには映ってますしね、捕まりますよね。
なんとなく素敵なフランス映画を見たい方にはおすすめな作品です!
ほめてないなぁ‥。
バラバラバラのバラづくし
これなんで松竹配給なのかと思って見たんだけど、見たら納得した。なんか松竹が好きそうな人情話だった。
わたしもそれなりにバラ好きなので、タイトルを見てこれはとなって出かけたんだけど、実際にたくさんのバラをスクリーンで眺められたのは幸せ。でもそれだけではなく、思ってた以上にストーリーも面白かった。
潰れそうなバラ園の経営者と、社会復帰に向けて就業した素人3人が、最初は気も合わずバラバラなんだけど(バラだけに!)、犯罪スレスレの行為や(いや完全にクロなんだけど)バラの押し売りなどを通じて、バラを育てることの大変さと喜びを分かち合っていく。そしてアクシデントの末、いよいよという時に奇跡が起きるお話。
え、ちょっと都合良すぎない? というところもないではないのだけど、ほろっとさせられるハートウォーミングなラストもあって、なかなか良い映画でした。
気軽にハッピーに
やっぱり人生に花は必要なのだ
エヴの営むバラ園の再生と、前科者のフレッドの再生とを上手にシンクロさせてヒューマンドラマに仕上げた秀作である。
人生は出逢いと別れの連続だ。そして往々にして人の予測を裏切る。最悪と思われた出逢いが人生で最良の出逢いとなることもある。本作品のエヴとフレッドの出逢いがまさにそれだが、フランス映画らしく互いの人権を尊重しつつ、駆け引きもありつつという微妙なバランスの上で物語が進んでいく。フレッドが必ずしも根っからの悪人ではなく、エヴが必ずしも善人ではないところがいい。もしエヴが純朴な善人だったら、見るからに悪党のフレッドを受け入れることはなかっただろうし、その鼻面をつかまえて引きずり回すような展開にもならなかったと思う。
バラ園といえども金融資本主義の利益優先の流れに与しない訳にはいかず、何度も訪れた経営危機を乗り越えてきたエヴは、優しそうな外見とは裏腹に、海千山千の強者(つわもの)なのだ。きれいごとよりもリアリティを追求したフランス映画らしいストーリーは意外にスリリングで、目の離せない展開にワクワクしながら鑑賞できた。俳優陣は知らない人ばかりだったが、みんな文句なく達者だ。
ベタなシーンもあったが、それぞれが思い切りよく短くされていてくどくない。テンポがいいのだ。ラストの花言葉によるメッセージも洒落ている。挿入されたビバルディの四季は何度聞いても名曲だ。
以前から、人生にそれほど花は必要なのだろうかと疑問に思っていたが、本作品をきっかけに来し方行く末を見渡せば、人生の節目節目で梅があり、桜があり、躑躅(つつじ)があり、紫陽花(あじさい)があり、向日葵(ひまわり)があり、菊があり、曼珠沙華(まんじゅしゃげ=彼岸花、サンスクリットでマンジュシャカ)があった。もちろん薔薇(ばら)もあった。やっぱり人生に花は必要なのだ。
バラしてはいけない秘密を残し・・・。
巨大なライバル企業が現れたことから資金難になり、閉園寸前となったバラ園を復活させるべく動き出す園長エヴと助手のヴェラだったが・・・
雇えたのは訳アリの3人。経歴も性格もみな薔・・・いや、バラバラな登場人物達。前途多難なバラ園復活作戦が始まるのだった。
前半は意外にもコメディ全開な展開。高性能グラサンとケーブル両端持ち、不意打ちの「全部バラすぞ!」は笑ってしまった(勿論狙ってないだろうけど。。)
対して後半は期待通りのホッコリ展開。共にいれば不思議と皆可愛らしく見えてくる。困難があっても花咲くまで育て上げることが大切ですよね。花も、そして・・・ね。
その他にも、フレッドの行動の数々や、エヴに語りかけるような薔薇の描写、お互いがお互いを決して見捨てなかった5人の成長物語に、涙が溢れそうになった良作だった。
・・・まぁでも、よくよく考えりゃこの結末を迎えることができたのは、確かに皆の努力のお陰ではあるが、それ以前に・・・。。。
・・・うん、それは忘れましょう!!
エンディング曲もとても良かった。
人を育てることとバラを育てることがパラレルであることを描いた、心温...
ツッコミ処が多くて感動できず
ま、エンタメ的人情ドラマですから
シビアに見るものではなく、
気楽にほっこり楽しみたい方に
におすすめでしょうかね?
やっぱね、なんだろね?
最初のアレは老舗バラ園としては
あまりにも稚拙な話だよなー。
窮鼠猫をナントカと言うにはチープ。
ちょっと、、、イヤ、、かなり引く。
フランスのお国柄なんだろか?
あの安易な方法を良しとしちゃうのは。
で、その後何もなかったように進むのに
違和感。
クライマックスは好きですよ。
上がる着地です。
だけど、そこに持っていくなら
その要因たる描写を厚く厚くしないと。
最初にチープな対策。
クライマックスにつながる過程の
描写がチープでは盛り上がるものも
盛り上がらないんです。
終始画面に綺麗な薔薇があるのは
とってもも良かったけど、
お話としてはお粗末だったかな。
残念です。
ナタリー·フロが観たくて。
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