ブレイクポイント 絶対零度防衛戦のレビュー・感想・評価
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スロベニアのパルチザン
映画は大戦末期の1945年3月、メニナ高地のヴィヴォドニク山(標高1508m)に籠ったパルチザン500人の脱出劇、部隊を指揮した若干22歳の司令官、フラン セヴェル フランタの伝記「メニナ山の罠」に基づいています。
映画でも年老いたフランの回想風、ナレーションにより語られます。
ドイツ軍1万2千人対500人、多少地の利は有ったとしても助かったのは奇跡でしょう。映画では両軍とも多くて数十人程度にしか見えないのは予算の都合でしょう、また、邦題の絶対零度云々は余りの誇張、せいぜい氷点下数度でしょう。最後に生存者たちが司令官をこぞって讃えますが運に恵まれただけに思えてピンと来ません、ナチスの残虐性を示したかったのでしょうがパルチザンの少年を火あぶりするエピソードや飢えて死体の腕を食べるシーンなど正視に耐えませんでした。
よく戦ったと、仲間への信頼、絆の大切さをしたり顔で説きますが戦争の悲劇を前にしてはただ虚しいだけです。
チープ
第二次世界大戦終盤。大軍のドイツ軍と小規模パルチザン部隊の攻防を描く物語。
珍しいスロベニア産の映画で、実話を基にした映画ですね。
覚悟はしていましたが、やはりチープです。1万2千人のドイツ軍・・・と謳っていますが、映画に出てくるドイツ軍は正味50人程度にしか見えません。勿論、パルチザン兵もそんな感じ。それが、雪山でただ撃ち合うのですから、迫力も緊迫感もありません。
また、戦闘の背景や戦闘の全体像を描くのが拙い印象です。
例えば、戦闘前の作戦会議。地図等で陣地や兵員等を明示する。その後の戦闘展開では「どの陣地が突破された・・・」とか、「小隊が壊滅した」とか、そう言った報告描写があれば戦闘の緊迫感もより高まったのではないでしょうか?そう言った描写はないので、ただただ打ち合いを観ているだけの時間となりました。
唯一、少年兵の下りだけがこの映画の評価ポイントになるように感じました。そんな映画です。
評価はかなり厳しめです。
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