「どうしても、日本の皇室を考えてしまう。」スペンサー ダイアナの決意 いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)
どうしても、日本の皇室を考えてしまう。
ダイアナ妃の視線で描かれているから、エリザベス女王や夫のチャールズ皇太子が悪者になってしまう。冷静に考えれば、彼らだってたまたま王室に生まれただけで、ある意味で伝統の被害者である。
ウィンザー公が王位を投げ捨てなければ、女王になる運命ではなかった。美人の嫁さんをもらっても、浮気したいのが人間だ。仲間由紀恵を妻にした俳優だって浮気した。
伝統の長さから考えれば、イギリス王室は日本の皇室に及ばない。ダイアナ妃は貴族出身だけど、美智子上皇后や雅子皇后は一般階級だ。まぁ、上流だけど。雅子皇后は覚悟して入内したけれど、メンタル患者になってしまった。この映画のダイアナ妃もメンタル患者寸前だ。
伝統の重さが心を蝕むなら、そこをもっと描かねばならない。そこが私には物足らない。
主演の女優さんは、ダイアナ妃の雰囲気をただよわせて好演だ。
それにしても、邦画界はなぜ皇室をモデルニした映画を製作しないのか。右翼の反発が怖いのはわかる。けれど昭和天皇が亡くなってもう30年以上になる。そろそろ、昭和天皇をモデルに、映画を製作して欲しい。
こんにちは、最後のご意見、同意です。ただ昭和の天皇陛下「日本の一番長い日」でしたっけ?定番、鉄板の流れがありますし、正直なところ戦後は、畏れ多くも日本の発展を見守って頂いた反面「あっ、そう!」だけで通したお方ですから、なんか難しいですよね。僭越ながら、戦前も「御前会議の御聖断」の前後だけクローズアップで、イケイケどんどんの満洲から真珠湾、ミッドウェーまでは描きにくいでしょうから。昭和天皇も大変な御苦労なされたのは事実ですが、国民はそれ以上の地獄を見たので・・