「 忘れちゃいけないけど忘れてしまいたい」アウシュヴィッツ・レポート はなもさんの映画レビュー(感想・評価)
忘れちゃいけないけど忘れてしまいたい
悲劇は世界中でまだまだ続いている、という意味での映画化なのだろうか。
それ(虐待、差別、不法行為など)を知った今、あなたは何をするか‥に尽きるのだとは、思う。
でも、苦しい映画だった。
何故今、アウシュビッツ?
子供の頃、アメリカの戦争ドラマを見ていると大抵 ドイツ人の隊長は高圧的で、残忍、そして理知的で人道的なアメリカ兵隊長。そんな物ばかり見ていたので刷り込みがある。絶対的な悪のドイツ、正義の味方のアメリカ。
だからアウシュビッツを必ず含めてのドイツの描かれ方は仕方ないのかなと思ってしまう。
収容所の様子や大佐の有様を見ていると、忘れたいはずの記憶をえぐられる感じがドイツ国民はするんじゃないかな、と。そして、大人になって自分の国、日本のアジアでの残虐な行いの事を知ると、こういう戦争映画はなんだか辛くてやるせない。
そう言う意味で、それを知った時あなたはどう動くのかと問われている様で落ち着かなかった。
映画なのに、楽しめなかった。見る映画を間違えた気がする、そして再び思う。人間には、暴力性と自分本位と言う原罪があるのだと。
今晩は
「キネマの神様」の当方のレビューにコメント頂き、ありがとうございます。
”共依存”は、私も思いましたが、ゴウが淑子を裏切って、他の女性に走った話が出たので、ゴウは、自らのダラシナイ現況を恥じて敢えて淑子に愛想を尽かされても、仕方ない事をしたのかな・・、と思い”無心の献身”と言う言葉を使いました。けれど、それも広義の意味では”共依存”ですね。では。
はなもさん、コメントありがとうございます。この類の映画は私も苦手です。でもナチス、ホロコースト、旧東独の秘密警察関連の映画はこれからも作られると思います。まだ埋もれている事実があり、色んな時代と場所で同様の虐殺があり、そんなことを何故人間はし得たのか考え続けなければならないからだと思います。忘れると同じことを繰り返すのが人間だからだと思います。辛くて苦しかったら見なくていいと思います。そういう過去があったことを頭の片隅に置いておくことができればいいんだと思います。長々とごめんなさい。