「究極の人間性テスト」プラットフォーム bionさんの映画レビュー(感想・評価)
究極の人間性テスト
富裕層が富を独占している現状を意識して作られた作品であることは間違いない。「穴」と呼ばれる矯正施設は、少なくとも100階以上あるタワーで、各階に2人づつ配置され、最上階から食べ物が支給されるが、制限時間内はいくら食べてもいい。
当然の結果として、上の階層で食い散らされて下層階では残飯すら残っていない。究極の人間性テストとしては面白い設定だが、せっかくのシチュエーションが生かされていない。作り手の思想性が強く出すぎてしまって、映画の状況と同じく、「食い散らかされたまま」エンディングを迎えてしまう。
認定証とは何か、垂直矯正施設である「穴」を運営している組織とは何かなど、伏線や謎は、そのまんまで置いてけぼりにされたままだし、結局、何を持ち込んでもいいんかいっと突っ込みたくなる。
平等を実現するためには、暴力(殺人)をしてもよいという暴力革命思想を肯定するために制作されたのかな。
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