「理解はできない。でもとやかく言う権利もない。」恋する遊園地 せつこんさんの映画レビュー(感想・評価)
理解はできない。でもとやかく言う権利もない。
クリックして本文を読む
.
遊園地で働き始めたジャンヌは、遊具のミニチュアを作るのが大好きで、ついには新しいアトラクション「ムーブイット」に恋してしまう話。
.
この話、実際にエッフェル塔と結婚した人を元に作ったそうで、代物性愛者って言って世界に数十人はいるらしい。
.
正直この映画を見ても私はものに恋する気持ちは理解できない。でもこのアトラクションに恋することが他の人と違うジャンヌの個性で当人からしたら当然のことだと考えれば、ジャンヌの気持ちは理解できるし誰にだってそういう個所って1つはあると思う。
.
例えば私だったら、「年間300本近く映画を見てること」。私にとっては1日1本映画を見ることは普通のことだけど、大多数の人からしたら異常なことなんだろうと思う。
.
でも逆に言えば、インスタとかSNSを何時間も見てることは私にとっては異常。だからってその人達を責めようとか気持ち悪いとは思わないし、逆にそこまで人の事に興味があることはすごいことだと思う。
.
ジャンヌだって、アトラクションが好きだからこそ掃除を丁寧にするし、皆が知らないアトラクションの魅力をわかっててすごいことだと思う。
.
マイノリティの理解はできなくたって、ちょっとは自分に置き換えれば少しはその人に寄り添える。ちょっと個性的な自分の習慣は?趣味は?言動は?絶対誰にだってある事だし、それがない人って全く魅力がない人だと思う。
.
マイノリティの人はいつだって多数派の人に責められるけど、マイノリティの人が多数派を責めたことはあるんだろうか。
.
ジャンヌのお母さんはジャンヌのことを責めたけど、実はジャンヌのことを1番理解してたのがお母さんの新しい彼氏だったことが、結構よかった。
.
コメントする