竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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低評価レビューに惑わされた
予告を見た自らの直感的にもこれはストーリーがダメそう…と思っていましたが、金曜ロードショーで久々にサマーウォーズを観て胸熱になった勢いのまま観に行きました。
結果、大画面で観て良かっったっっです!!!映画を観たというよりもアトラクションに乗ったような気持ちです!楽しかったな。
ストーリーそんなにおかしかったでしたでしょうか。そもそも期待してなかったからなだけかもしれないんですが、竜の正体が幼馴染っていうベタベタ恋愛ストーリーじゃなかったというだけで私の中の評価がゴリゴリに押し上げられました。
確かに腑に落ちない点はあるんですけど、ファンタジーでフィクションでアニメ映画ですからね。ただ…前半の、言葉を使わず表情や仕草とか音とか風景で心情表現したりリアルさを感じさせるなら一貫してほしかった気もする。変にヒーローアニメみたいなアクションシーンとか正義感ぶった嫌なやつ要らなかった…。
とにもかく、冒頭の10分くらいと、終盤の歌うところ鑑賞するだけでも十分すぎる価値があると思いました。美しかったです。無の状態から作り上げられるアニメ映画、製作者の方達って本当にすごい。
バーチャル世界が実人生に及ぼすものを描こうとした細田守の実験作(成功しているとは言えないにしても)
①目の前で、増水した川の中洲にいる子供が間もなく溺れ死ぬかもしれない時にあなたはどうするか。自分の命や自分の子供の命を優先するか。他人の子であっても今目の前で失われようとしている命を助けようとするか。冒頭で描写されるヒロインの母親の行動と心理とが最後まで映画に、ヒロインの心に問いかけ続ける。②しかも、子供を助けようとして命を落とした母親の行為に対しての声は賛否両論あったと思うのだか、映画の中では何故か非難の声のみしか拾われていない。③さて、「U」というバーチャル世界。最初は『サマーウォーズ』の「OS」の世界を進化させたもの(悪く言えば二番煎じ)と思うが、描かれ方はずいぶん違う。「OS」の時は「OS」というバーチャル空間がどのような世界なのかをかなり詳しく説明していた。それに反して「U」ではバーチャル空間の説明よりもそこでの自分のアバターの創造過程の説明に主眼が置かれている。バーチャル空間「U」の姿は進んだ技術(?)で驚く程壮大で且つ微細に描かれていても、主眼は「U」自身ではなくそこに住むアバターたちにあるのだ。そこが『サマーウォーズ』とは違うところ、細田守には『サマーウォーズ』の再来を作るとか進化版を作る意図などなかったことがこれでわかるだろう。ここでのバーチャル空間はいずれ人間が創造するだろうものの一例でしかなく背景でしかない。④ヒロインは母親を早くに亡くした喪失感、母親が自分でなく他人の子供の命を救うことで命を落としたことに対するアンビバレントな気持ちを抱えて、父親はもとより自分を気遣ってくれる幼馴染みや母親の友人たちにも心を開かず殻に閉じ籠っている少女だ。しかし右足先を亡くした犬の面倒を見ている本来優しい女の子であるのは描かれている(犬が足先を失ったわけは最後まで描かれない。つまり少女の優しさを言葉でなく目で見せる一つの道具である)。そういう彼女を理解している親友は、実人生では自分を解放できない彼女を「U」の世界に招いて本来彼女の中に埋もれていた歌の才能を発揮させることで「U」の世界の歌姫にする。ここではバーチャル世界は実人生では解放されないヒロインのもうひとつの自分の居場所としての受け皿でしかない。⑤そのバーチャル世界で彼女は竜と出会う。彼女は「Belle」であり竜は「U」では「Beast」と呼ばれているから、これはもうバーチャル世界における『La Belle et la Bete』であることは丸わかりだか、本来恋愛ものである『美女と野獣』にここでは捻りを加えている。Belleの優しい心はBeastが悪ではなく苦しむ心を抱えていることを見抜き救いたいと思うが恋愛感情をいだいているわけではない。⑥さて、ここでバーチャル世界における「ジャスティス」の存在になるわけだが、本来自由な空間であるばずの「U」にこのような連中が生まれた背景・キャラクターが描写不足で、話を先に進めるための記号でしかなく物足りない(この映画の欠点)。コロナ禍での「マスク警察」に見れるように、いつの時代・世界でも正義感ぶる自称「...警察」というのは出現するものだけれども。⑦その「ジャスティス」に追い詰められた竜を救おうとヒロインは実世界での正体を50億人の中から突き詰めようとする。この件(くだり)は謎解きのスリリングさよりも伏線回収の役割の方が勝っているけれども。正体は自分も虐待を受けながらも同じ虐待を受けている弟-発達障害?-を守ろうとしている少年。それが判りヒロインは矢も盾もたまらず東京へ向かう。竜をそして兄弟を救う為に。その姿にかって子供を救おうと川に飛び込んだヒロインの母親の姿が重なる。ヒロインもはじめてあの時の母親のお想いが理解できたのではないだろうか。(兄弟を救うには他の方法もあっただろうと思うのだか、この際一応置いといて。)東京で兄弟と邂逅できた件(くだり)はむしろオマケ。⑧実人生だけでは恐らく一生決して交わることが無かったようなすずと恵の二人。しかしバーチャル空間で出会ったことで、二人は実人生でも繋がりお互いを変える絆を結べた。SNSを含む(因みに私はSNSは殆んどやりません)インターネット空間は、炎上したり悪意のある書き込み(悪口・誹謗中傷・非難)で溢れているというネガティブなイメージがあるが(実際にああいうことをする輩は、ごく一部の“自分ほど偉いものはいない”と思っている頭の高い人間か、他人を卑下・否定することでしか自分を肯定できない悲しい人たちだけらしいけど)、実人生に影響を及ぼしてそれを良い方向へ変えていくポジティブな可能性があることを細田守はここでエンタメの形で提示したかったのだろう。それがもうひとつ切れ味の悪い映画になってしまったとはいえ。⑨あと、劇中でのBelleの歌声とその歌には全く魅力を感じなかった。従い、クライマックスでBelle(すず)の歌には「U」の観衆が感動したようには感動出来ず。ただ、東京へ向かうヒロインが、今まで心を開かなかった父親に連絡を入れ(昔なら手紙か電話だったのがLINE?なのはやはり現代だな)、それに対して父親(役所広司が声をあててたんですね)が『すずが母親のように優しくて強い子に育ってくれてありがとう』と返信するところでは涙腺崩壊してしまった。⑩というわけで悪い点はつけられないが、私個人としてはやはり『おおかみこどもの雨と雪』が今でも細田守の最高傑作だと思っていますけど。
エンターテイメント作品として良作
この作品を見た後にTwitterや映画レビューサイトを覗いてみたら意外と評価が低いことに驚いた。サマーウォーズほどではないにしろ、アクションあり、笑いあり、涙ありの良質なエンターテイメント映画だと思ったのだが・・・
各評価を斜め読みしてみると、この映画が批判される代表的な要素として「シナリオの不自然さ」があるようである。たしかにキャラクターのセリフがやたらと説明口調だったり、少々ご都合主義的な展開がみられるなど私自身上映中違和感を感じる瞬間はあった。しかし、その大半が映画全体の流れに支障をきたすことはないような些細なものである。見知らぬ子供を救って亡くなったすずの母がネット上で批判を浴びているのも、母の真意がわからなかった当時のすずの目には母を否定する文言しか目に入らなかったと解釈すれば腑に落ちるし、あの2人を虐待をする父親がすずを前に恐れをなして逃げるシーンもすずのあの凛とした目を見ればなんの違和感も感じることはない。合唱団の5人がすずに執拗に歌うことを迫っているのもすずに過去の呪縛から解放されて欲しいと願ってのことだと想像するのもそれほで難しいことではないだろう。それらがあるからといって、素顔を見せて歌うすずの美しさが霞むことはないのである。こういったことにいちいち口出しをしてヒステリーまがいのレビューを書くような人物は映画というもの、ひいては物語というものを楽しむことができているのかとかえって心配になる。物語の中では空が下で海が上にあったっていいし、幼稚園に子熊が転校してきたっていい。違和感も踏まえてその話の世界観に没入することこそが物語の醍醐味ではないだろうか。例えば、2001年宇宙の旅を観てモノリスは非科学的でリアリティに欠けるなどという人がその映画を十分に理解しているとは言い難いだろう。実際私は細田監督の前作があまり気に入らなかったこともあって不安を抱えながらこの作品を観たが、映画としてのクオリティの高さに素直に感動した。もちろんこの作品が完璧だとは言わない。しかし、この作品で光る細田監督のセンスの高さを感じ取って、「面白かった」と言うくらいの素直さくらいは持っていてもいいのではないだろうか。
もう1回見たくなるが…
ディズニーの絵を書いている人にキャラクターデザイン頼んでしまい、ディズニー作品と化してしまった部分が少しありました。
美女と野獣をめちゃくちゃ見てる私にとっては、
これ大丈夫?って思うぐらい同じようなシーン(城、召使い、バラ、お城のテラス、ダンス)があった。美女と野獣を見ていない人は純粋にそのシーンが楽しめると思う。しかも、名前がベルだからなあ笑
しかし、気になったのはそこまで。
声優よし○キャラクターよし○イケメン沢山出てきてよし○
ラストシーンの主人公が歌うシーンは圧巻すぎて、涙を堪えるのが大変でした。
あざの表現も、すごい・・・!と思ってしまった。
引き込まれました
映像と音楽、そしてキャラデザが文句の言いようのないぐらい素晴らしく細田守らしさが出ていました。サマーウォーズが好きだったぶんオープニングには胸が熱くなりました。
ですが引き込まれたぶん脚本が少し荒いのでは?と思いました。それに浅いかもしれないです。
しかしそれを抜きにすればキャラ一人一人の個性が非常に良く、エンターテインメント的に見る映画としてはいいのでは無いでしょうか。私は好きでした。
音楽と映像美、それにつきます。
CMの映像と歌に惹かれて観に行きました。
思っていた通り、素晴らしい映像美と音楽、歌でした。ストーリー自体は序盤で比較的読めてしまうところもありました、楽しむには想像力が必要な部分もありました、決して気持ちのいいテーマではありません。それでも、そんなことを吹き飛ばすほどの映像と音楽でした。気持ちのこもった音楽は、それだけで感情を揺さぶります。
展開を少しご都合主義的に感じたり、リアリティに欠けるなと思う部分もあるかもしれませんが、そこは映画ですから。リアルに即し過ぎるとそれこそ、苦い展開、報われない努力と勇気、面白みのない展開になってしまいます。
竜の正体が分かって行政の動きが遅いと絶望した時、あの後、それなら仕方ないと諦めたり、そうは言っても東京になんていけないと拳を握るだけの作品を観たいと思いますか?素顔を晒した鈴が晒されて、批判をされる姿を映す作品を観たいと思いますか?
ドラマティックな展開に非現実は大なり小なり必要です。徹底してリアルをなぞるならそれはドキュメンタリーです。その非現実を映画に溶け込ませる手段は何も脚本や登場人物だけではありません。映像で、音楽で、ドラマティックで非現実的な映画という世界に観客を引き込む方ができれば、それでいいんです。
ネタバレだか、観る前に見てほしい。
「U」や現実世界を通して主人公が幼少期に抱えた深いトラウマを乗り越え、また同じ痛みにある人を守る。とても、勇気や優しさをくれる映画だと思いました。
ただこの度一緒に見に行った人が児童福祉系を辞めた方でした。社会問題になっている通り、「保護の対応が遅い」「なんで子どもを親元に返さないんだ」という対応に追われて心身共に疲弊したためです。
予告で50億のアカウントの中から(虐待をされている)1人を探せって意味だなんて検討も付かなかったので、誘って本当に申し訳なかったです。ごめん。
ネタバレになってしまうのは重々承知ですが、どんな映画なのか、深いテーマの社会問題を絡めるな少し予告を工夫していただきたかったです。そのため星1つ下げさせていただきました。
冒頭シーンの映像美で涙。ただそれ以降は…。
この星4評価にせざるを得なかったのは、ただ自然と泣けたからです。ストーリー内容は残念なところがありましたが、確かに感動して泣けてしまったのですから、4未満の評価はできませんでした。
冒頭のベルの歌唱シーンと映像美は、本当に感動しました。体が身震いするくらいに鳥肌が全身に広がり、これだけで観に来た価値はあったと思いました。この体験は映画館でしか味わえないと思います。
とはいえ、それ以降はというと…。もちろん相変わらず歌唱シーンは圧倒されますし、田舎町の緑や川の光の美しさも綺麗でした。しかし肝心のストーリーはイマイチ。
例えば、登場人物の動機がわからない点。なぜ、主人公のすずは、竜に惹かれたのか?なぜあそこまでして竜を助けようと思ったのか?動機がピンとこないから、感情移入がまったくできませんでした。
期待していただけに残念。冒頭シーンがマックスの映画。ロジックや感情移入などは度外視して、ただ"映像美を体験したい"と考えている方に対しては、おすすめできる映画です。
【”素顔のままで・・” 世の中には、誹謗中傷や愚かしき行為が横溢している。けれど、内気な少女が勇気を振り絞り、”歌”で本来の美しき世界を取り戻す、善性に溢れた物語。少女の心の成長物語でもある。】
ー 今作は、細田守監督が一貫して描いている、人間性の善性の発露を描いた見事な映画である。ー
◆感想
・容易に、「サマーウォーズ」の”OZ”を想起させる仮想世界”U”の極彩色の色彩の素晴らしさ。そこで描かれる、”アバター”達の造形も、楽しい。
仮想世界と対比するように描かれる、現実世界のすずが住む、田舎の美しき緑や川の風景にも癒される。
・現実世界と仮想世界の繋がりの描き方も、面白い。
現実世界では、哀しき過去に捕らわれたまま、人前で歌が上手く歌えない、すず。
彼女が、仮想世界に現れると”Belle”になり、実に美しき声で”アバター”達を魅了する”歌”を歌い上げる美しき歌姫になる。
けれど、”アバター”は、現実世界の人間の本能を解放し、視覚化させたものであるという設定が、今作の特に後半部分を、心に沁みるモノにしている。
・”竜”の真の姿を暴こうとする”自警警察”のような、”U”の秩序を守るというモノ達の愚かしき真の姿。
・”竜”は、何故”U”の世界で怒りを露わにし、暴れまわっているのか。
”竜”の中の痣の意味は何であるか?
ー 現実世界で起こっている、恐ろしき事が透けて見えてくる・・。ー
・現実世界のどこかで哀しみを抱えて生きている”竜”を救うために、すずが仮想世界で選択した事。
そして、人前で歌う事が出来なかった彼女が、何十億もの”アバター”の前で、実に美しき歌声を披露するシーンは、実に沁みた。
”アバター”達の目から、溢れる涙。
ー そして、仮想世界は金色に輝く。ー
・そして、現実世界で苦しんでいる”竜”と幼き男の子を助けるために、すずは心優しき合唱団の叔母さん達と、大切な友に背中を押されて、大都会へ"単身"出かけていく・・。
ー 今作は、少しづつ、少しづつ、”抑圧、哀しみを跳ね除ける強さ”を身に着けた、すずの成長物語でもある。ー
<細田守監督が、”オリジナル脚本”で描いた、人間の善性溢れる美しきアニメーション映画。
仮想世界の極彩色の色彩と、現実世界のすずが住む、田舎の美しき風景にも癒される。
幼き子を救うために、命を落とした母の気骨が、確かにすずに受け継がれていた事が分かる後半シーンが、心に沁みる作品であると思います。>
最後の
現実世界での「助けに行く」エピソードに賛否両論あるかもですが、あの規模感の小ささに現実的な深刻さが滲んでいるように思えて、変に広げない分、人物の表情描写が心に響きました。
キャラクターは、モブやスポンサー目当てのヒーローは置いといて、良い人ばかりだったのが、全くの私見ですが最近の現実に疲れた私の心には沁みました。
あとは映像美。途中からいい歳してストーリーに引き込まれましたが、映像美麗でした。再見して改めて堪能したいと思います。
面白い!けど不完全燃焼...
初日鑑賞して来ました。
久しぶりの映画なのでそれなりに楽しめたのですが...
少し、脚本が甘いかな〜...
①竜の正体
忍くん伏線が多すぎて、観客の予想を裏切ろうとした結果がなんか...
忍くんが竜希望派(私、笑)も、その他希望派も不完全燃焼的な...笑。
竜の正体が黒髪の男の子(名前忘れちゃった^^;)であるなら、忍くんの存在意義ってなんだったのでしょうか。
途中、合唱団の叔母様が「鈴が恋してる」と言っていましたが、それは「U」の世界で竜に会った後。では、恋愛の対象は竜...?と思いきや、序盤から引っ張ってる想い人をルカちゃんに気づかれて「死んだ...」。結局のところ対象は忍くん???ていうか忍くん、出るだけ出て「U」を利用してるかどうかも明かさないし、途中から「彼が竜じゃなかったら忍くんは何なんや....何なんや...」的なモヤモヤがありました…。まぁ、彼が竜だとしたらわかりやすすぎではありますが(^^;;
結局、鈴の想い人は忍で、ベルの想い人は竜なわけで、「U」の謳い文句である「Uはもう一つの世界、Asはもう1人のあなた」というのは矛盾している=SNSと現実世界の矛盾にも繋がるのかなぁと思ったり思わなかったり。
②物語の象徴
↑上の方にも書いたのですが、やはりテーマとして「SNSと現実世界」を挙げているのは否定しがたいですよね。ジャスティンってネットの「正義」に託けた誹謗中傷、特定班なんて呼ばれる人達を表出してますし(なんか、ジャスティンと男の子達のお父さんは「=」ではなかったこともひっかかったり....裏設定であったりするのかな?)結局、ネットの世界でだけ違う自分になれる鈴は、ベルであってベルでない。鈴(現実)とベル(非現実)の境界線を考えさせられました。まぁ、物語で伝えたいことよりも副題?的な要素の「歌」の方が圧巻で、脚本が薄く感じてしまったのは事実なのですが...キャストさんが脚本を喰ったってことでしょうか(^-^;...⁉︎色々説明つかないところもあったり、ご都合展開も多いですが、2時間鑑賞するのに集中力が切れることもなく、またベルのビジュアルや鈴への自己投影など、脚本うんぬんは置いといて、全体的に楽しめました‼︎
※象徴といえば...ベルのライバル?的な要因で登場するAsの歌手は、韓国名っぽくて(メイクも韓流アイドル風?)...「J-pop」と「K-pop」の対立?対比?構造も描きたかったのかな等...思ったり...明確に何を表したいのかはわからなかったんですが...皆様のご感想を拝読してみようと思います。
③美女と野獣
「スズ→ベル(belle)」や物語中盤の竜の城、薔薇の演出など、オマージュは明瞭でしたね。この作品に美女と野獣がなぜ組み込まれたのかわからないのですが(多分意図があると思うのですが、関連インタビュー等未見)、個人的には「日本版 美女と野獣」を見れた気がして映像を見てるだけでとても楽しめました。しかし、美女と野獣に乗っ取っていうならば、やはりCPは鈴と竜⁈...難しいですね(・_・;竜の正体である男の子との出会いの場面も、なんかただならぬ雰囲気...のような...?私はやはり、物語全体よりも、主人公の想い人に関して気になってるようです笑
総括
面白かった!
映像美と最高の歌。だけど…
映像美、ディズニーキャラクターとしか思えないベルの豊かな表情、中村佳穂さんの歌声、ワクワクさせる要素はふんだんにあるのに……ストーリーがとても唐突に感じました。
たったこの期間で竜をここまで想うだろうか?
(小説読んだらもう少し肉付けあるのでしょうか)
恋愛に関しても矢印が2つ飛んでることでベルと竜の関係性がなにか薄く感じてしまい…
(そもそも竜には恋愛ではなかったのでしょうけど…)
バーチャルとリアルの対比だったとは思うのですがせめてサマーウォーズのようにあくまでバーチャルはバーチャルキャラクターで戦ったり、ベルと竜の関係性をもっと強く感じたかったです。
(兄弟のお父さんがあのポリスのおじさんだったら楽しかったかも)
あと、場面転換の黒い画面、あれが割と長くて気持ちがブチッと切られてしまい、え、もしかしてここで終わるの?って言う気持ちに何度かされてしまいました。私だけでしょうか。
でも、ここまで言っといて★4なのは中村佳穂さんの歌唱+ベル+バーチャル世界の演出が素敵だったからです。
冒頭の始まりの演出と、お母さんとの思い出はとても感動しました。
IMAXで朝一に観に行った回はあったと思います。
(音楽と演出を最大限に感じるならIMAXや音のいいスクリーン推奨します!)
合唱団の面々といくらちゃん?もよかったです!
でもでも、、
あんな寂しい(壮大?な)エンドクレジットより最後もオープニングと同じ曲で締めてもらった方がすずとベルのこれからを思ってワクワクできたかもしれません。
でもでもでも、、、
この物足り……あ。そっち!!!と思わせてくれるが細田作品な気がします。
顔が見えない怖さと楽しさ
このレビューもそうですが、顔が見えない身バレがしない事で言えてしまう事は沢山あるよねと感じた話。
仮想現実というワクワク感と映像の美しさでスタートから楽しめ、ストーリーは主人公に感情移入する事もでき、竜の中身は一体誰なのかと想定しながら見ることが出来る。
時をかける少女とサマーウォーズが混ざった雰囲気があり、この2つが好きな人は竜そばもハマると思います。
そしてIMAXで見る事でより楽しめる作品であると感じます。
歌声の美しさに感動します。映画館でしか体験できないと思うのでぜひ映画館で!!!
70点
映画評価:70点
荒削りながら、しっかり伝えたい事が詰まっていた。
これは、素晴らしい作品です。
冴えない少女は、
過去にトラウマをかかえていた。
それは、自分より他人を優先し儚く散った母の姿。
そこから、自分を隠し、偽り、そして押し殺した。
でも、ひょんな事から
自分を隠しながら行動できる空間に足を踏み入れる。
そこは自信がなかったスズにとって、うってつけの場所だった。
隠す必要のないスズは本来の実力を発揮し、
人気者になっていった。
そして、竜と出会う。
この竜との出会いによって、
スズたちは竜探しを始めるのだが、
私にとってはココが一番の疑問点だった。
細田監督が無理矢理、結末に向けて絡ませている様に感じた。この頃のスズでは竜探しなんて到底出来ない。
友人が強引に捜索している事になっているが…、強引で済むなら、今のスズはいない。
そこが私の気に入らない場所。
この部分を不満ながら我慢して見続ける。
すると、竜とベルのコミュニケーションターンに入るが、何故違う痛みをもつ竜に共感できたのか、
ここでも納得いかない点が出てくる。
スズは親に圧力をかけられていた訳ではない。
唯一、一心不乱に応援してくれる存在である母親から見放されたという勘違いから心を閉ざした。
一方竜の方は、その親から存在自体を否定されている。
言うことを聞け、言われた事だけをしろ、何故逆らう。
竜の個性を亡きものにしようとする父親に対し、それでも抗おうとする姿こそが竜だ。
この二人が出会い、劇中の様な展開にはならないと感じた。スズ側が積極的でお節介焼きなら分からなくもない。
細田監督が思い描く作品のために、ねじ曲げられた展開に不満は募るものの、表現したい気持ちは理解できるので、好評価は出来ます。
そして、問題視されるラストシーン。
これも、今まで通り細田監督のエゴです。
ですが、必要なシーンです。
スズが殻から出て羽ばたく為に、
スズに勇気を与え、そしてかつて母が行った善行に気がつかせるシーンだから。
別にスズを否定し(見捨て)て、母が他人を助けようとしたのではなく、目の前に救いたい存在があったから勝手に身体が動いた。そこへの理解です。
そして、スズは少しずつ前向きになっていく。
こういう暖かいストーリーです。
もう1つの世界は逃げるために用意されたのではなく、本当の自分に気付かせる場所なんだよ、と。
だからSNSで他人に迷惑をかけ、暴言を吐く人間は、現実でどれだけ善行していても、そいつの本来の姿はクソ野郎だよ、と。
だから、Uの世界では勝手に本来の姿をアバター化させている。荒削りだったけど、どう考えても素晴らしい作品でした。
【2025.12.3観賞】
竜は🐉
竜はてっきりしのぶ君かと思った。
なるほど。
全く予想もしてなかった全くの他人の虐待受けてる子供とはな。
斬新な展開に考えさせられる。
あの怪しいメガネのオバサン全然無関係じゃん笑
伏線のはりかたがあまり上手くないのでしょうか...。
あの踊るシーンは美○と野獣そのものでワロタ笑
キーとなる花にバラ🌹を選んだのも美女と野獣に寄せてるじゃん笑
そこ寄せないほうが良かったのに😂
金曜ロードショーで
バケモノの子が良かったので、こちらも初めてでしたが観てみました。
僕がこの映画で思ったことは
竜のオリジンは弟思いのほんとに強い兄だなと。
ただ守る事に徹底して自分が耐え忍び傷つく事で解決できる、守れると思ってる。
こんな強い奴はいない。優しい人間は強いという人間の本質を象徴してると思う。
すずもそうで、弱くて控えめで自信がなくて過去のトラウマに苦しめられている。
それでも竜を守ろうと奔走する姿はとても優しくて強い人間だ。
きっとアズは自分の理想とする自分ではなくて、本当はそっちが本当の自分なんだと。理想ではなくあなたはそういう人間なんだと、本来のあなたなんだと、そういう事を気付かせてくれる存在なんだと思いました。
現実の自分が仮想でアズが本体。
ならばあれもこれもと欲のまま望まなくていいだろう、今の自分に卑下しなくていいだろう。
成れるのだから、あなたは私(アズ)なのだから
ロジックを諦めて、ただファンタジーを楽しみましょう!
留学生なんですけど、見終わった瞬間、また細かい理解していないところがあるけど、感想をレビューしてみた。
まず、視覚と聴覚の面からすれば、ただただとても美しい、私自分時々幻想になる画面を本当に大きいスクリンに映し出される興奮感がかんじました。歌ってる迫力がありながら、繊細な気持ちを伝わる雰囲気をとても気に入ってはまりました。ベルの顔はずっと気に入って、後で気づいたら、この顔が実はディズニー系の映画の技術で作られたプリンセス達と似ていますね。
歌と曲は綺麗なので、すぐにcdを買いに行く衝突になりました。
残念なのはやはりシナリオですね、主人公の現実とファンタジーを両方繋いて描くつもりかもしれんが、うまく行かなかった。両方の世界を無理やり繋いて行くような気がずっと感じていた。
特に気になってわからない部分としては、Uの世界のいろいろの設定はあんまり述べて無くて、その原因のせいかもしれませんが、いろんなバトル場面とシナリオを進行して行く場面の感情移入は少し難しいですね。
後現実で最後竜の身分とその結末をする方法をもう少し頑張ればいいのに、とても残念な気持ちです...
映画自体は、バーチャル世界を導入し、やっとSF系のストーリーを展開するかなと思って、案外純粋なロマンチックな話になって、嫌ではないですけど、所々にロジックを諦めすぎて、バランスを把握し無くなった。こんなに美しい画面と歌がなければ、星3までをつけなくなった。
惜しい、ただ惜しい。原作があるのは原因なのか監督の特徴を発揮できなかったかなあ...どのみち、画面と歌だけでチケットを無駄にすることではないと思います。むしろ、この映画、映画館でしか楽しみできないかもしれませんね。
違和感もあるけど
今更ながら観ました。まず、曲が素敵。オープニングでベルが歌う曲はKing Gnuで作詞作曲をしている常田大希さんが率いるもう一つの音楽集団、millennium paradeとして作った「U」という曲。私はKing Gnuが好きなのですが、この曲も格好良かったです。他のベルの曲と比べて力強さを感じる曲で、オープニングにぴったりでした。
ベルのデザインはアナ雪でデザインをされていた方ということで、ディズニー感があります。ストーリーの運びも『美女と野獣』オマージュなのでなんだか不思議な感じ。いやめっちゃ好きですけどね、ベルと野獣の関係性は。映像もとても綺麗でした。Uの世界は視覚的に面白いし、オープニングや、すずが正体を明かして歌う中で周囲のみんなが共鳴していくシーンがとても美しい。
前半は結構楽しめました。ヒロちゃん、カミシン、ルカちゃんなど、学校の子達もみんな個性があって可愛かった。
でも中盤で竜の正体も予想がついてしまったし、終盤は盛り上がりはあるものの、流れが読めてしまって勿体無いと思いました。もう少し驚く展開が欲しかった。
すずが電車内でお母さんの気持ちを理解する描写は良かったです。恵たちに実際に会いに行くのはいいですが、高校生の女の子一人で行かせていいの?とは感じましたし、家を完全に特定できていないのもなんだかモヤモヤ…恵と知が軟禁状態だったらどうしたのかとか考えてしまいます。
すずを殴ろうとした恵の父親が狼狽えたのもよくわからない。それに、その後が描かれないので根本的に解決したのかわからずモヤモヤ。ネットに晒されたことで警察が動いたりするのでしょうか。
それと、初見でベルが竜を気にするのは急には感じましたが、背中のあざが気になったのかなと思いました。U内でついたものではなく、現実で負った傷と捉えて。すずもずっと母のことで心を痛めているので傷をもつもの同士だから通じ合うものを感じた、ということかなと。
違和感のある場面もみられ、酷評されるのもわかりますが、映像や歌などいいところもあり、個人的には普通に楽しめました。
賛否両論あるが良かった
歌と映像だけで内容が無い、という前評判を耳にして、期待せずに観たが、酷評されるほどではないのでは?と感じた。
珠玉の一作、とまでは言えないが、良作と言っても問題ないだろう。
ただ、中盤からの展開に難があったことは否めない。
何故ベルが竜に惹かれたのか。
それが見てる側に全く伝わってこない。
映画を最後まで観た後で、竜とすずの共通点などから、何となくこうなんじゃないかな〜と想像力を働かすしかない。
行動原理が分からないと全ての出来事に「は???」という感じになるし、気持ちが冷めてしまうので、そこが無ければな〜〜〜という感じだった。
終盤、すずが竜に会いに東京まで逢いに行く展開は賛否両論だった様だが、とても良かったと思う。
自分に何かあった時に、どんなに遠くにいても駆けつけてきてくれる人がいるという事は、とても幸福なことだからです。
ほんの一瞬の出来事だったけど、自分のことを気にかけてくれる人がいる、という事実が人の精神の支えになることは往々にしてあるし、竜の心にずっと残り続けると思う。すずは竜に対して、これから辛いことがあっても乗り越えていけるような勇気と自信をあたえられたと思う。
歌と映像は本当に良かったと思う。
ベルの歌声は、手嶌葵のような、カリスマ性があって深い悲しみを心に宿しているような声だと感じた。本当に良かった。
映像も、アバターたちの涙がこぼれ落ちるシーンなんか、とても美しかった。アニメでしか描くことのできない、でもアニメとは思えないようなリアルな質感を感じる映像だった。
細田守監督の最高傑作なんじゃないかと個人的に思った。
内気な少女すずが仮想世界ではカリスマ歌姫に。謎の《竜》の正体は?
仮想世界〈U〉を舞台に、現実の痛みを乗り越える少女の成長を描く。
仮想世界では誰もが別人になれるが、17歳の内気な女子高生すずは、
現実世界では歌を無くしたカナリアだったのに、仮想世界〈U〉では、
伸び伸びと作曲の能力を発揮しての歌の才能を開花させる。
そしてそこに謎の怪物《竜》が姿を現して、すずのアバターの歌姫ベルを
攻撃するのだった。
ここでとても《竜》の正体が気になりました。
まるでディズニーアニメ『美女と野獣』的な展開。
結果・・《竜》の正体は予想外でした。
仮想世界では体力的に弱い者でも、仮想世界を混乱に陥れるほどのチカラを
発揮する事が可能だ・・・との事実。
そして仮想世界の落とし前は現実世界で決着を付ける。
となる展開でしたが、
それは実際にはどうなんだろう?
SNSの住人にはコミュケーション障害の人を多数見かけます。
《竜》がコミュ障だったら、殻に閉じこもって決して外に出て来ない・・・
出て来れない・・・じゃないかなぁ。
50億人のAS(アズ)から《竜》を見付けるのも至難の業だろうし、
まぁ映画ですから困難をクリアして現実が仮想世界を経て、
成長してハッピーエンドがもたらされて、全て丸く収まるのですが、
上手くいかないケースとか、仮想世界から落ちこぼれる一定数の不幸な例も
描いて頂くと、
より深い感興を得られたのではないでしょうか?
そしてすずちゃんを取り巻くクラスメート。
すずが心を開けば、しのぶくんだけでなくみんな素晴らしい友達ばかりで、
閉じこもってるのは本当に大損失ですね。
合唱隊のおばさん達もみんな味方です。
すずがリア充に気付いただけでも良かったですね。
それにしても、すずのお父さん。
素晴らしく忍耐強く娘を見守り、待っていましたね。
お父さんの優しい姿に感動しました。
(もっとすずちゃんはお父さんを大事にしてね)
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