竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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詰め込み過ぎたかもだけど叩く人が残念
雰囲気は良いが、全体的に散りばめられたご都合主義感がぐぬぬ。
予告でみて割と面白そうだったので観賞。
つまらなくはないけど突っ込み所等のせいでいまいち物語に入り込みづらい作品でした。
ストーリーとしては大筋やどのように物語を運んでどこに着地したいかは伝わって来ますし、
盛り上げたいだろうシーンでは割と盛り上がる感じもあり、なかなか楽しめます。
が、いかんせん気になる点が大きく足を引っ張ってしまっている印象を受けました。
気になる点はいくつかあり、一つは声とキャラの相性。
違和感を感じるキャラが多く、これがなかなか没入感を妨げます。
中盤には大体慣れましたが、中には一部最後まで慣れないキャラも。
そしてもう一つ、一番気になった点がタイトルにも書いたご都合主義感。
節目節目での物語の展開に対して説得力が薄いというか、伝わってこないのが致命的です。
全体的に、ある出来事がありその上でこの結果がある・・・といった流れではなく、
この結果を起こしたいのでこの出来事を起こす、というような雰囲気があり、
脚本上の都合に応じて無理やりキャラクターを動かしている印象を強く受けました。
とは言いながらも好きなシーンもありまして、
中盤からちょこちょこあるカミシンが出てくるシーンは全部良かったと思います。
むしろここをメインにおいてストーリーを作っても良かったのではと思うくらいにはすきです。
物語の説得力を重視してしまう方にとってはは少し怪しい感じはありますが、
細かいことは気にせず作品の雰囲気を重視します!という方はお勧めできるかと思います。
ライバルはサマーウォーズ
一度レビューを消しました。
それはシンプルに、2回目の鑑賞で感想がガラッと変わってしまったためです。
まずいえるのは、やはり私は細田守監督のテイストが好きなんだということ。
しかしながら、今作の表現がサマーウォーズに似ているために、やはりそこと比べてしまって批評があれているのも実感できます。
なので、このレビューでは、サマーウォーズとどう違うかを確認しながら批評したいと思います。
先にいまいちなところから。
まず、第一に対人関係の密度。
正直、サマーウォーズをイメージしている限りでは対人関係の薄さ、並びに接点の描写があまりに少なすぎるための違和感や整合性のなさは否めません。
友人との関係もそうですが、お母さんつながりの5人の女性との関係も、正直だいぶ強引だったと思います。
しかし、ここは主役がいったい誰なのかを把握しておく必要があると思います。
サマーウォーズはなつきとケンジがいるものの、実際のところは陣ノ内家が主役と言えます。
先導役のなつきが現れ、なつきの向かう所に陣ノ内家の親戚が集まって、各人物の間柄、友好関係、確執がそれぞれ描写されていき、それをまとめている大家主の栄ばあちゃんが亡くなる、遠回しに殺されてしまう事から、陣ノ内家の弔い合戦が始まります。
家族の描写をしっかりするために、親戚一同が集まって栄おばあちゃんの誕生日を祝うという展開が、各キャラの誘導であり描写するフラグが立っているわけです。
これと比べて、今作の人間関係はあまりに数も少なく、また接点を劇中の中であまり描かないために、話が薄いと言われています。
それは、あくまでも主役は鈴だからです。
恐らく監督の中では、このストーリーは「鈴のひと夏の思い出」というスタンスで描いているのでしょう。
だから、各登場人物との接点が描かれず、あくまでも鈴が登場しているシーンばかりで表現されているのだと思います。
鈴が、果たしてお母さんがいったいなぜあんな事をしたのか。
自分が一体何で竜が気になってしまうのか。
自分が出来ることは何なのだろうか。
これらの心情をなぞっていく(表現するというよりもこちらの方があっているかと思います)ことにより、鈴自身のカタルシスをもたらすシナリオが、今作の大元になります。
まあでも、そうは言っても地味ですね。
サマーウォーズと比べた地味さが、恐らく批判に移り変わってしまっているのでしょう。
また、今作のシナリオでの先導役は、誰でもない鈴自身です。
劇中では鈴の友達のヒロちゃんがいて色々やってくれるわけですが、結局は鈴=ベルの歌声、ミステリアス/カリスマ性、それと対になるかのような鈴自身の引っ込み思案な性格からくるギャップ。
この鈴/ベルのキャラクター性そのものが先導役であり、しかしながら一目でわかる先導役のキャラが見つけにくいというのも、今作であまり爽快感を感じない原因の一つではないでしょうか。
2つ目は、話の規模。
サマーウォーズのシナリオは、言わずもがな結構規模がでかいです。
実質陣ノ内家&世界中のアカウントVSラブマシーンなわけですから。
それに比べると、あまり内容が言えませんがとにかく話のすぼまり方が極端です。
どれくらい窄まるかというと、瓢箪の出口のような狭さを感じると思います。
結局、ここの理由も鈴が主役だから、に繋がっていきます。
今作は、サマーウォーズと違い、自身の葛藤や困難そのものが巨大な敵となります。
それは、ベルではなく、一個人として鈴がどうやったら目の前のあの問題がクリアできるのか、という所にシナリオ全体も鈴自身も執着しているからにすぎません。
結局あのシナリオ構成の都合、あくまでも助けられるのは一握り。
それを助けるためにUの世界で助けを求めても、結局危険を招きかねません。
そのために、Uのベルとしてではなく、一個人として等身大の鈴として助けに行った。
という解釈になるものと思われます。
逆に、この行動をすることによって、鈴の中にあるお母さんの行動理念と一致し、気持ちも察することでカタルシスに繋がるきっかけになるわけです。
この時点で、だいぶシナリオの構造上、ライバルにサマーウォーズが浮かび上がりやすいのは言うまでもありません。
ただ、あくまでもシナリオの中心は鈴。
逆にいいところもあります。
特に今作で目を引くのは、millenniumparadeの楽曲と、それを中心に構成されたミュージカルシーン。
今作は、巷では日本版ディズニーと言われているくらいに歌唱シーンが多いです。
それに合わせて、ベルが様々な姿をして歌うさまはまさにディズニー。
これらの表現は明らかに手書きの2Dでは真似できないシーンです。
PVなんかでも見られますが、ベルがクジラの上に立って進んでいく中に花びらがバァっと飛んでいく様は、劇場で見たときはいたく感動しました。
曲も非常に低音が強く、劇場の音響にもよるでしょうがかなり壮大さを感じられる曲調です。
私は2回目にはIMAXで視聴したのですが、初日に見た映画館と比べて低音の響きや量感が非常に強く感じられ、壮大さがより増したおかげでとても楽しめました。
また、今作はVtuberに使われているLive2Dの技術もあちらこちらの登場人物に使われています。
アバターの表情や顔つきを見て、「明らかに2Dでもなく3Dのようなモデリングでもない」動きがみられて、正直最初はLive2Dで動いているとわかりませんでした。
今作ではアバターであるアズのキャラがそれこそ大量に出てきます。
それを手書きや3Dのモーションで書いてしまうよりも、シーンに合わせて顔や手などが連動して動いて合わせに行く方が作画作業としても楽だったのかもしれませんが、こういう斬新な手法を取り入れるのも実験的で非常に面白いですね。
もっと言えば、Live2Dであっても使い方を間違えなければ映画にも流用できるといういい例になったのではないでしょうか。
今作は結構今のトレンドを抑えていて、Youtubeのような配信、Vtuber、動画を編集した切り抜きや音MADみたいなものや、ライブ動画、アダルトなサイトへの誘導、スーパーリンクの貼り付け、ビデオカメラ通話、ネットによくある特定行為など。
また、スマホゲームのPVPのような表現もあり、こういう時事的なものが入っていると、不思議と関心がわき、また数年後に見返すと懐かしみを感じられます。
人物描写は確かに薄いものの、その分シナリオ全体のテンポは非常にいいです。
今作では演出面も強化されていて、喋っている登場人物に対して重ねるように小さい声で話すシーンがちらほらと見られ、時短ないしボリュームの密度を上げた演出が取られています。
シナリオ運び自体が全体的に速いため、途中で遊ぶシーンも入れたりするくらいにはサクサク進みます。
人物のリアクションも、所謂ステレオタイプな表現。
こういう感情の時はこうだよね、こんなこと言われたらこうなっちゃうよねといった様が実にわかりやすいです。
監督はこういうわかりやすい描写が非常にうまく、そもそも下積みの頃に原画や演出を多く携わっていたため、その点における演出力は高いのだと思われます。
人の感情の動きとか、深堀したキャラクター性が見える演出は少ないものの、全体的にサッパリとして話運びが早いのは、逆にいいことだと思います。
ガンダムやエヴァの映画は、決して嫌いというわけではないものの、まあだいぶコッテリとしたシナリオや言い回しなので疲れてしまう事もあります。
それが夏の映画として見れるかと言えば、正直きついですね…。
そういう点も含めると、やはり細田守監督の作品は「夏に向いている」作品なのだと感じられます。
いいところ
3DやLive2Dを使った最新の映像表現
鈴が自身の中の疑念とぶつかり、カタルシスを迎え成長していく物語
シナリオ全体のテンポの良さ、わかりやすい感情表現
いまいちなところ
鈴中心のために他人との接点、人物描写も希薄
話の規模の終息が地味すぎる
こんなに点数高いのに批判が強いのも珍しいですが、とにかくこういう映画は自分の目で確かめたほうがいいです。
レビューで図るより、自分の感性に任せて見に行った感想を抱く方が絶対おすすめです。
シナリオは合うあわないがあるにせよ、この演出は絶対に映画館で見るべきだとも思います。
ぜひ足を運ばれますことを。
感動の波状攻撃
お前がっ!・・・泣くまでっ!・・・殴るのをやめない!
没入感の高い仮想空間の描き方が、歌声が、これでもかと私の涙腺を刺激してくる。
もう大号泣ですよ、後半のライブシーンで、ええ。
本作のキモでもあるライブシーンのクオリティが全方位にすさまじく、乱暴な言い方をすればストーリーなんか知らなくてもこの歌唱シーンだけでも鳥肌が立つくらい、予告編で感じた期待感は裏切られることは無かった。
反面、そこに至るストーリーがやや説明不足に感じたのは残念な点
主人公とそれを取り巻く登場人物たちの関係性や仮想空間"U"について、主人公達が起こす行動の動機や心情の変化、様々な場面での"書き込み不足"が目立つ。
割とデリケートな内容に触れているからこそ、細部までしっかりと書き込んでもらえたら…と、残念に思う。
美女と野獣
世界観はサマーウォーズ
前半はなんだか乗れない話だったが中盤から後半はやはり細田守監督作品、感情の載せ方がうまい。歌も前半は多すぎの用に思えたが後半の歌パートははもっと聞かせてと思うほどに。
テーマはサマーウォーズと同じ。バーチャルでは無く現実が大事。今作はよりテーマが分かりやすく、深くなっていた。
結局匿名のネットの中では人間だめになるって話のように思う。
サマーウォーズ越えならず
細田守監督と言えば"仮想世界”。
『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』『サマーウォーズ』でその印象が強い。
そして今作も仮想世界"U”が舞台ということで非常に楽しみにしていました。
結論から言うと、う〜ん…という感じ…
冒頭は『サマーウォーズ』そのもので、それはそれでテンションが上がり良かった。
主人公すず/ベル(中村佳穂さん)の圧倒的な歌声で始まり、一気に観客を取り込んでいった。
ただ、全体的に話の展開が急というか無理矢理な感じがして、特にすずに全く感情移入することができなかった。
内容を詰め込み過ぎて大切な心情の変化・成長の過程が疎かになってしまっていたなと…
"こういうの面白い!”って広げた風呂敷が大き過ぎて、全然畳めていなかった。
前述で触れた冒頭シーンや母が亡くなった時のすずの表情など、これまでの細田作品を彷彿させるような描写への気付き、お馴染みの積乱雲や赤面したキャラクターは見ていて楽しかった。
今作で自分が1番気になったのが"U”の中にいるキャラクターたちの輪郭線。
今までだと異世界を表現するのに、それらは朱色で描かれている。
もちろん今作もそうなのだけれど、これまでと比べて黒に近いように感じた。
これは異世界がまさに"もう一つの現実”になりつつあるという細田監督の示唆ではないかと勝手に思っている。
第三者の声が多く使われているのも現代のSNS背景を映し出しているようで、『サマーウォーズ』からの時代変化を感じられて良かった。
改めて感想を言うと期待には遠く及ばず。
『サマーウォーズ』越えならず…
この映画がツイッターでは大絶賛されてることについて解説
私も、観た時の感想はここでレビューを書いてる方々と同じ酷評でした。
その後、ツイッターで検索してもらえるとわかるのですが、概ね大絶賛されています!
歌だけでなく、ストーリーも込みで!
これは一体どういうことだろうと思い、多くの感想を読みまくりました。
で、一つの可能性に気づきました。
それは、
「この映画は、新ジャンルであり、既存映画に対するアンチテーゼなのではないか?」
というものです。
まず、伏線が張られていないことや、伏線を回収していないことについて。
これは、「伏線は絶対必要」「伏線が全て回収されている映画は素晴らしい」という映画の原則に対するアンチテーゼです。
そういう新ジャンルなので、これで正しいのです。
例えば、ホラー映画というジャンルを知らない人がホラー映画を観て、「なんで突然幽霊が出てくるの?」とか「なんで車のキーがかからないの?」という文句を言っていたら、「いや、そういうジャンルだから」というしかないですよね。それと同じです。
この「竜そば」の場合も「なんで突然〇〇が・・・」という文句は、「いや、そういうジャンルだから」というしかありません。
そして、一般の視聴者は、伏線なんて気にしていません! なのでこれほど絶賛されています。
(気にしてるのは映画ファンやクリエイターだけ!^^;)
某作品をパクってるという意見もありますが、これも、既存のリスペクトの範囲を大きく拡張した意欲作という見方ができます。
そういうジャンルなのです。
例えば銀魂でこのくらいのことをしても「銀魂だからOK」と思われるのは、銀魂が「そういうジャンル」だからですよね。
あと大人の言動がおかしいことについては、これも「そういうジャンル」だから。
主人公の「心理描写こそが最優先」で、他の要素はむしろ間引くべき、という考え方です。
例えば、ラピュタのパズーが人間離れした動きをしても、「そんな動き、普通の子供には無理だろ!」と怒る人はそんなにいないですし、
シータが大人びたセリフを言っても「子供がそんなこと言うわけないだろ!」と言う人はいませんよね。だって「その方が面白い」から。
竜そばも同じです。 その先に見せたい演出&面白い演出があればOKなのです。
以上が私なりの「竜そば」の解釈です。 如何でしょう?
私の解釈が正しければ、細田監督は新ジャンルを作った天才です。
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追記)
制作開始時、この脚本を読んだスタッフやプロデューサーが何も突っ込まなかったということはあり得ないと思っています。(皆さんもそう思いますよね)
皆が突っ込んだけど、「伏線伏線うるせーよ! だったら伏線なんていらねー! これが俺の映画だ!」
みたいな感じだったんじゃないかと勝手に妄想しています。
で、試写会してみたら大絶賛で、「ほら見ろ!」ってなってこの上映数に至る感じです。
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評価の★は3つにしました。
私には合わないジャンルでしたが、新ジャンルに対する評価です。
映像の技術は高い
よほどの天才でない限り監督は脚本を兼任してはいけない
監督が脚本を兼任した「バケモノの子」、「未来のミライ」もヒドかったけれどこれも本当にひどかった。
主役の中村佳穂さんを売り出すためだけのPV。
星は圧倒的なビジュアルと〈U〉の世界観と音楽と高知の自然に。(といっても高知でなければいけない必然性もない)
物語に対しては評価のしようがありません。
何がやりたいのかまったく意味不明。
突っ込みどころについてはほかの方も書かれてるので割愛しますが、最初から最後まで何を見せたい話なのか、説明不足、描写不足でストーリーの内容も薄くテーマもみえず。展開だけは荒唐無稽な作品でした。
監督の演出家としての力量すら疑われます。
映像作家としては素晴らしいのでしょうが、作品を作り上げる監督という器ではないです。
本当に映像が良すぎてもったいない…
期待以上、感動未満…。
これは、期待以上ですね!
幻想的な映像をバックに、透明感のある歌声が響きわたり、仮想世界を軸としたストーリーが織り成されていきます。
中身は「美女と野獣」ですね。仮想空間に「美女と野獣」の世界が存在し、現実空間に普通に生きている高校生や子供達が存在します。
ただ…、「U」はアカウント50億の巨大な仮想空間のはずですが、実際のスケール感は高知県と品川区の範囲に落ち着きます。
後半になればなるほど、それは顕著になり、あれ?これは「君の名は。」か?あれ?またまた、聖地巡礼が始まっちゃうか?みたいな感覚に襲われ始めます。
ラストに近付き、帰って来た“すず”を迎えに、お父さんが駅のホームにやってきますが、ここらあたりになってくると、あれ?これは何の映画だ?高知県のご当地アニメだったか?という錯覚に陥ってしまいます。
もし、これが、実写映画だったら、駅のホームにお父さん役のトヨエツが現れ、“すず”を家に連れて帰り、美味しい鰹のたたきを作って食べさせてあげるところでしょう。
このチグハグな、世界観はスゴイ!というしかありません。50億というスケール感でありながら、海外のシーンは一度も出てきません。
なにはともあれ、「美女と野獣」をベースとした、透明感のある歌声と幻想的な映像で、最初から最後まで押し切ってしまう、方言は一切使わない、高知県ご当地アニメを観たい方は、映画館に直行し、巨大スクリーンと最高品質の音響で、ぜひ、ご鑑賞ください!
期待を裏切ることは、決してありません!特に“中村佳穂さんの歌”は必聴ですよ!
そういえば、佐藤健の“竜”は隠す必要あったのかなぁ…。
細田守版 美女と野獣。
前情報だけで言えば、細田守監督作品で1番好きな「サマーウォーズ」に似た世界観作品で、正直面白そうだとおもっていた作品だったのですが、まず声が恒例の俳優さんメインという点でもう不安でした。ジブリしかり、生の演技を演出したいかなんなのかやたらと俳優さんを使うのはやめて欲しいと思ってしまいます…「声優」というちゃんとした職業があるのに。
その点は100歩譲るにして、映像と音楽は文字通り大変素晴らしかったです。作中でウルッとしたのは素晴らしい映像と音楽のおかげです。是非劇場スクリーンで観るべき。
そして肝心の中身。声に関しては上記に述べたとおりリアルさを追求した演出ならまあ良かったかなと思います。でも案の定セリフが聞き取りづらいし若干の棒読み感が私の中で強く残り残念でした。そしてここまで声優さん以外を起用するなら全キャストをそうして欲しかったです。何人か声優さんが演じていたのでそちらの方の声が悪い意味で浮いてしまっていました。
内容に関しては、序盤は派手な演出で興味をそそられる内容だったのに、他の方のレビューにもあった通り和製美女と野獣の違和感や、各キャラの掘り下げ方、主人公と父親との関係性(希薄すぎる)、周りの大人の放任ぶりが気になりました。
映像と音楽が素晴らしかっただけに本当に残念です。
採点しにくい映画
日本語は母国語ではありませんので、文法の間違いだらけのレビュー申し訳ございません。
この作品は全体的に見ると映画として良かったと思います。
とくに、ストーリー、主人公の成長、ユーモアと感動のバランス、結末等はかなり上手く描写されています。
細田さんは監督として才能があるに間違いありません。
三星以上を付けられない理由は仮想世界の映像です。
現実の世界はアニメーションといい背景といい、とても綺麗で芸術監督とアニメーターのチームは素晴らしい結果を果たせました。
ただ、仮想世界はCGを用いて描写され、正直に20年前の低予算の和ゲーム似たような映像とアニメーションにしか見えませんでした。
CGはこんなに苦手であれば仮想世界も2Dにした方が良かったと思います。。。
もちろん、Uの世界はSNS似たような世界なのでディズニーのような綺麗な映像は非現実的すぎて要らないかもしれませんが、映画の半分ぐらいは仮想世界のシーンになりますので、汚い映像を長く鑑賞することは映画を台無しにする感じがします。とくに、映画の真ん中ぐらいに低質アニメーションで美女と野獣を再現するシーンがありますが、その時はマジで途中退席しようと一瞬思いました(笑)
残念なことは、仮想世界に起きている感動的なシーンは幾つかありますが、映像の醜さに集中することによって部分的に監督のメッセージを受け入れなかったと思います。
日本の3Dアニメーター、頑張ってください!
細田監督らしい平凡さがにじみ出てる感
サマウォーは未鑑賞で、おおかみこども→バケモノ→ミライと鑑賞、個人的にはバケモノが一番良かったのですがミライは×、さて本作はどうでしょうか。
細田監督の印象は毎作〝アッチが良ければコッチが駄目〟的な印象があってソレが今作も出てしまった感が否めません。自分が思うに、細田監督は他のアニメ監督の様な抜きん出た特徴がある訳ではないので、どうしても創りが優等生チックで変哲を欠き、そのため何か不具合があるとソレが際立つ傾向に思います(同じタイプにヤマカン)。
好き嫌いの話で説得力に欠けますが、まずアナ雪のデザイナーを起用したとは言え、バーチャル世界をディズニーの印象マンマのビジュアルにしたのは相当なマイナスです。
日本アニメは独自に進化しそのクオリティは世界一のものと信じてますが、あの絵面でハリウッドの二番煎じ感が否めずスンナリ受け付けられません。ベルのキャラデザも初出の際一瞬不気味に映るのもありましたし。
そのベルが竜に執着する理由がよく解らず、イマイチ行動原理が精査されていない様に感じます。同じ事が〝自治厨〟みたいなジャスティンにも言えます。
またベルが歌姫として世界中から支持される過程も省かれていて、風呂敷がデカい割にトートツに頂点に伸し上がった印象。実際ニコ動やYouTuberがバズるのってそんなモンでしょうが、賛否は吹出し表現で印象が薄く、もっと何か説得力が必要です。ソレ以前にあの〝空間〟も説明不足かな?(デカダンスのソレとは違う様な?)‥‥
加えて楽曲が微妙に暗いのもモヤりました。この辺は『歌』をテーマにした他作アニメの観過ぎなのかも‥‥w
そしてあのテンプレマンマの自治厨はネット警察的な存在でしょうか、ソレにしては頭悪そうな素行で悪役演出が時代遅れな感じ。それに権限が強大な理由も不明。などなど、それらシーンの経過・内容や細かい部分の脚本の練り込みも足りない印象を受け、蛋白で既視感も散見されました。
最後に声優、今作も鈴と忍が△。他は特に気になる程ではないにしろ宮野真守/島本須美くらいしか本職は起用せず他は俳優・ミュージシャン・モデル。鈴の中の人、歌以外の「あ゛あ゛あ゛」と奇声を上げるトコなどノイジーで、忍の中の人の棒読み加減と相まってギコチナイ。細田監督は声優嫌いなのかな?宮崎監督のソレは話題になりましたが‥‥
良い所は人物の心理描写と、ネット厨の「みんな解ってないなぁw」辺り。ただ物分りの良いネット厨で火消しがテキパキ片付く展開は疑問でしたが、そんな折角の長所も上記の件でだいぶ薄められてしまい残念。
今作も決して悪くはないのですが(クンちゃんよりはだいぶマシ)全体的にグッと来るものがない平凡な仕上がりに思えた作品でした。
”時かけ”+”サマーウォーズ”を匂わせるが、重いメッセージ性、共感できないクライマックスで合わなかった
映像や音楽へのこだわりは十分に伝わった。歌手を主役の声に抜擢するほど気合が入っていると感じた。
今までも作風に完璧にマッチした曲ばかりで尚更楽しみにしていた。
明らかにCMからも”サマーウォーズ”を意識して作ってると思わせているし、それを期待して劇場に向かったが、観終わったあとは曇天のような気持ちだった。
壮大な仮想世界を舞台に更なるアップデートを図ると思ったが、実際は”サマーウォーズ”からの進化はほとんどなく、”時かけ”を連想させる青春恋愛群像シーンは中途半端で無理して入れる必要あったのか疑問。最後はどうしても共感できない展開で、重いメッセージを含んでいるとあってとても”サマーウォーズ”を連想させる内容と似つかわしくない結末でショックだった。
細田監督の作品は”時かけ”からのファンで、中でも月並みだが”サマーウォーズ”が大のお気に入りで毎回追ってきたが、それ以降の失速感が残念でならない。
今回思ったが、無理してメッセージ性を持たせた長編映画を作らなくてもいいのではないだろうか。
次回はMV中心でもっと気楽な娯楽映画を観てみたい。
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