竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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個人的に評価が高かった点
今回の映画は、良かった点が2つあると思います。
一つめは、他の方もおっしゃる通り、音楽です。
一つの映画にしては、楽曲の数が多いですし、歌うシーンは、映像美と歌声、音楽総合的に素晴らしい作品でした。
最大の山場である、鈴が自分自身で歌うシーンは、正直よく分かっていませんでしたが、うるっとくるぐらいに。
もう一つは、細部へのこだわりです。
鈴が、高知県から東京に向かうシーンで、乗っていたバスは非常に細かく再現されていました。あれは、JR四国バスですね。私もよくそれで帰省するので、これはと思いました。
まぁ、めっちゃわかる人は少ないネタでしょうが。
ただ、これらの素晴らしい点を差し置いても、ストーリーや登場人物にツッコミを入れたくなるシーンが多すぎました。まぁ、この点に関しては、他の方が仰る通りです。
ひどいよひどいよー
映画の中に入りたかった
映像美と歌を全身で感じるぞ!と思い、前の方の席で見ました。歌声はとても感動しましたし、映像はサマーウォーズの時より遥かに密度が高くて、壮大で、台詞を聞き逃すくらい映像の細部に目がいってしまいました。
ストーリーに関しては期待値をあえて下げて行ったのですが、やはり「ん?」と違和感を覚えてしまうところがちょくちょくあり、画面に引き込まれそうになってもその違和感で自分の思考に戻ってしまいあまり集中できず…もったいなかったです。あの世界観に自分の意識が入り込めたらすごく楽しかったんだろうな…と思いました。(結局グッと入れたのは後半の歌のシーンの一部だけだったかも)
(あと歌声、感動して泣きそうになるんですけど、映画の中の人たちがそれ聴いて感動して泣いてるとなんか冷めるのでそれも引き戻されポイントでした)
外より中が魅力的?
細田監督か…サマーウォーズは好きだけど、他はそんなに…でも、まぁ話題作だし…暇になったら…でも、シロクマを見に動物園にも行きたいし、暑いから水族館にも…
なんて、ウダウダやってるうちに時は流れて、やがて夏休みが始まり、街に人が増えたこの期に及んで、ようやく重い腰をあげたのであった。そして劇場に到着~
うーん、まぁまぁ混んでるわ…仕方ない、前に行くか…うんっスクリーンでかいね(自業自得)…はい、始まり始まりー。
~で、見終わったわけだけど、感想としては、まぁまぁ良かったんじゃないかなって感じ。
正直、「カンドーした!」とか、「サイコーだ!」とかって内容ではなかった。そもそも、そういう話じゃないね、これは。
感動的で美しい描写の多くは、「U」の中にあり。そして、外には主人公を取り巻く人間模様と日常がある。そして、物語の重心は外の世界にあると。まぁ、それが細田監督の狙いであろうし、終盤の幾つかの「うーん」に目をつぶれば、物語のテーマが分かりやすく、しっかりと描かれていたと思う。
でも、個人的にはやっぱり「U」の世界を掘り下げてほしかったなぁ。美しい「ベル」と「竜」の物語がもっと見たかった。「U」の世界で物語が完結することを望んだのは、自分だけではないと思う。感動のフィナーレは外のワチャワチャよりも、そっちの世界にあったんじゃないかって気がする。
結局のところ、「U」の世界の住人たちに「竜」が許され、守られなければ大団円とは言えない。おそらく「竜」は今後も現れるわけだから。
「U」のアプリケーションを立ち上げて楽しみましょう。
近い将来、これと似たような社会が訪れるのだろうか。
もう一人の自分、アズ。「U」の秩序を守る集団、ジャスティス。今のネットの世界がそのまま進化すれば、こうなるんだろうなあ。
それにしても、細田監督作「サマーウォーズ」や、ディズニー映画「美女と野獣」との近似性が強すぎる。作画の精巧さや歌の初々しさは感じるものの、既視感が目立って新鮮味が感じられず。
"素顔を隠したままで何が伝わるっていうの?"とすずは言う。匿名性の利点、弱点を問いかけ、自らをさらけ出すことでの解放、成長を促すストーリーは、現代のネット社会にたいするメッセージ。
でもなんだろう、「サマーウォーズ」を初めて見た時のわくわくするような感激はないなあ。
歌と映像
こちらでのレビューを見て、かなりハードルを下げて臨んだ結果、面白かったです。
中村佳穂さんの歌がとても良かった。さすが常田さん。映像も美しく、Uの世界には引き込まれました。Spotifyで配信されていたので是非!
対して母親を水難事故で亡くし心に傷を負った女子高生のリアルはと言うと、なぜこんなに周りに疎まれているのか、本人が距離を取っているにしても、あんまりだなという感想です。女子高生ってこんな幼稚だっけ?て部分と共感性羞恥を感じる部分がちょこちょこあって、むず痒かったです。
皆さん仰るように、竜の城の内観、2人の服装から、え?ディズニー?と思う場面が多々ありました。このへんは置いてかれるシーン満載で、気づいたらベルが「あなたは誰?」と聞くシーンでしたが、なんでそんな気になる?という感じです。せめてライブ会場で守って貰ったシーンであったり、寂しそうな目…とか感じ取るシーンがあれば違ったのかな?ただただ家に押し掛けた人だったので、スズちゃんその積極性あればリアルの世界もっと上手く生きられるでしょうよ…と違和感がありました。
観て良かった
細かな解れが気になるもののインターネットのリアルを取った世界は上手い
初めての細田守作品。またネット物らしい…なんて思っていたけど、割とリアルで面白かった。ただ、細かなところの粗さが目立った印象。
ネットの秘匿性とそれによる正義のナタを振りかざす分断をリアルに汲み入れた世界観はお見事。主題として回しつつ、擬態化されたキャラクターによって痛みを軽減する。そのバランスとアニメらしいポップさは観ていてクセになる。また、アニメの中のリアルな世界でも、悪そうな顔をしたり露骨に照れたりする、豊かな表情と空気感は結構好み。
その一方で、前評判にも上がっていたようにちょっと中盤の拙さは気になった。抱えているものにしては描けなかった気もする。照れまくるあのシーンとか、今泉力哉監督を彷彿とさせる固定された画角で面白かったし、最後のドラマも無理はあるが悪くは思わなかった。割と真っ向から描きすぎた節もあると思う。
中村佳穂はいわばベル同様、拾われた存在。そこまで上手くないけど、こういうタイプの歌姫は確かに感動的。ただ、幾田りらが嬉しい誤算なのかハマりすぎていて、持って行った気さえしてくる。よき友達である一方、悪巧みの機転も効くあのキャラがうますぎ。成田凌の落ち着いた声も染谷将太の愛らしいキャラも堪らない。逆に玉城ティナと役所広司が分からなかった。相変わらず役者の層が厚い。
細かな解れが気になったものの、いい話として受け入れられた。いろいろ観れるから旧作も漁ってみよっと。
期待止まりの作品
歌声に心酔
良いです。
「何で?」っていうストーリーのチグハグ感はあるけど、全体的には良かったと思いました。
作品の捉え方はさまざまで、辛口の評価もたくさんあれど、最初から「現代版美女と野獣」って謳っちゃってるし、「オマージュあり」って気持ちで観たら、個人的にはそんなに気にならないかな。
細田作品に出てくる女性陣って、宮崎作品や新開作品とまた違う描き方で大好きなんで、この作品の女性陣もみんないい。
あと、YOASOBIのIKURAさん!声優初挑戦⁈凄くお上手でした!
でも皆さん言われるように時かけやサマーウォーズ越えは厳しいかなぁ…
名作って言われる作品を産み出しちゃうとそれ基準になっちゃうから、その後の作品へのハードルは上がってしまうよね。
ただ冒頭含め、映像美は大きいスクリーンでの観賞がお勧めです。
細田守作品と思わなければ面白い
時をかける少女、サマーウォーズが大好きで細田作品は面白いと思っていました。
しかし、その後の作品は盛り上がりにかけるなって思ったり、映画にのめり込めない、全体的に面白くないわけではないがストーリーがつまらないと感じていました。
今作も同じで面白くないわけではないです。
しかし、時かけのような面白さを細田作品だと思ってしまうと期待外れでつまらなく感じてしまいます。
映像や歌は素晴らしく、声優を務められた方の演技力には賛否両論あると思いますが、私はあの慣れてない感じがより現実世界のリアルさを感じて悪くないと思いました。
細田さんは演出は本当に上手ですが脚本はまだ苦手なのかなと思いました(時かけとサマウォは脚本が別の人)
脚本を他の人に任せてしまえば売れる作品が作れるけれど、たぶんそれを分かっているけれど細田さんは今後も自分で脚本もすると思います。
単純に売れる映画を作りたいのではなく、たぶん全て自分で書いて、演出して、映画を作り、それが売れて欲しいのだと思います。
その中でまだまだ成長途中で、私たちはそれを見守っている立場なのだと思いながら映画を見れば前回の未来のミライより面白いし、少しずつ成長してるんだ!頑張れ〜!と思えます。(上から目線的ですみません。今後も細田作品は映画館で見る予定です!応援してます。)
エンタメとしてはいいのでは?
まず、音楽と映像は良かったです。
前半はとてもワクワクしながら観れました。
ただ、他の方々もそこそこ指摘していることですが、ストーリーの説得力が弱いと思いました。
映画としてある程度のご都合主義はあってもいいと思うのですが、キャラクターの行動の理由付けが弱くて、「なんで??」と思うことがあります。
勝手な予想ですが、ストーリーに色々詰め込み過ぎて、一つ一つの行動の理由付けが簡略化されているように感じました。
ストーリーの流れや、シーンの表現の仕方などから、こういうことを伝えたいんだろうなといったのは想像出来るのですが、いかんせん短いシーンだったり、表現が細か過ぎて伝わりづらく感じました。
何となく想像して補完しながら観ればいいのですが、主人公が竜にあそこまで拘る理由付けだけでももっとしっかり表現するべきだと思いました。
ストーリーを動かす大事な理由付けまでもが他と一緒で弱いのが、とても残念に思いました。
個人的にそこさえ目をつむれば、とても楽しめる作品だとは思います。
エンタメとして何となく観る人にはとてもおすすめ出来るかと思いますが、いろいろ説明を求める方には不向きな作品かと思います。
3年で新作を作るのに、そろそろ限界が・・
細田監督の作品ですが、だんだん質が落ちて(言い方すみません)いるような気がします。
「時かけ」や「サマーウォーズ」の時のような、ワクワク感が無くなった気が・・。
前々作の「バケモノの子」辺りから、作品のトーンが下がったような感じです。
約3年に一度、新作を発表するのは大したものだと思うし、映像の方も、格段に良くなっています。
本作品に関しては、ベルの歌には100点を付けたいです。
では何故、トーンが下がった気がするのか?
思うに、脚本の出来がイマイチなのではないでしょうか。
本作品は特にその点が現れており、突っ込み所満載です。
個人的に特に突っ込みたいのは、竜の子供を探しに東京まで一人で行くところですね。
何故家族や友人達は、一人で東京へ行かせたの?
信頼があると言ってしまえばそれまでですが、どうなんですかね?
やはり3年で新作を作るのに、そろそろ限界が来ていると思います。
細田ファンとしては、作品の質を落として欲しくないですね。
もしかしたら、スポンサーの日テレが、3年で新作を作くらないと、お金を出さないぞ!とか言っているのでは?・・まさかね。
なんとなく美女と野獣?
まぁまぁ
(バーチャルアイドルにすると絶対金になる、しかしあちらその気がないみたい、、、)あるべきものがあるが、わざとそのようにしている感じが強い過ぎる。
星三つの理由は音楽が絶賛!画面は美術的に素晴らしい!ベルが美しい!
しかし、物語が。。。
一回目見て、こんな結論がありました。
全体的には特に問題ありませんが、リアル的、自然的な流れではありません。
特にヒロインの母親が亡くなったシーンの頃、流石にそれがないと思います。周りが人があんなにいるのに、誰でも消防団を呼んでいない。これはないと思いますわ。
確かに社会の薄情が多いことを強調したいのがあるんですが、流石にそこまで薄情ではないと思います。
二回目見た後、ちょっとむかつく結論がありました。。。
今回の作品は多分細田監督が「人助け」をテーマとして話したいと思っています。しかし「人助け」は身を犠牲する上で行えば、その行為は「人助け」ではなく、ただの自己満足になってしまいます。
助けられた人はこれからどうやって生きて行くのですか?他人の命と換えて、自分が生きている、こんなことは普通に表の社会に生活している人にとっては呪いですよ!
人助けにいきたいなら、自分の存在を確保した上でするべきではないでしょうか!
そして、細田監督はそれについての議論は流石に形式的です。浅い、単純に違う意見を並んであります。
実は細田監督の作品が期待しているが、今回は流石にハズレでした。
そして、別の問題は
1、なぜヒロインの幼馴染が一緒に東京に行ってなかったですか?少なくとも後で追いかける方がいいと思います。
2、最後に、あの死んだ方がいいの竜の父はどうなっている?逮捕されていないですか?そこは明確した方がいいと思います。
3、「U」の世界にいる、自称正義の味方の金髪、最後はどうなっているのですか?そこも明確した方がいいと思います。
映画始まった頃の「U」に対する説明は、『サマーウォーズ』と似てる、寧ろ似すぎる。少し別の表現にした方がいいと思います。
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