竜とそばかすの姫のレビュー・感想・評価
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話は酷いと思うの
文部省推薦?
ストーリーは超平凡、NHKの朝ドラと同じ。仮想世界と現実がシンクロしてどーしたこーしたも何か飽きたなぁ。ラスト、いきなりの展開に、唯一驚いた。このヒロイン、最強か?映像美は凄かった✨
歌が魅力。
歌うことが自己表現と捉えると、その歌声が本当に魅力的だったことが本作の肝だと思います。
以下は自分なりの解釈です。
鈴は幼い頃に母親を亡くしています。母親が見ず知らずの子を助けるために死んでしまったことで、鈴は母親に自分を選んで貰えなかったと感じ、自分の存在価値を見出せず、自分に自信を持てない子になってしまう。
そんな鈴にとって、可愛くてみんなに人気なルカや、理解者が少なくても我が道をいくカミシンは憧れの存在。
ベルとなり歌えるようなった鈴の前に、嫌われものの竜が現れます。鈴が最初から竜に興味を持った理由は背中のアザ(傷)。同じく傷を抱える者として気になったということでしょう。鈴が飼っている犬の足が一本ないのも、鈴がそういった存在にシンパシーを感じる性格だということの暗喩なのでしょう。さらに、竜の正体である少年にも母親(城にあった写真の女性)がいない。恐らく竜の母親は本当に竜を捨てたのでしょう。同じ傷を持った二人が惹かれあっていくというお話。
終盤、鈴は竜を救う為にネット上で正体を晒す。そこで母親が川に飛び込む場面がフラッシュバックする。見ず知らずの子供を助ける為に自らを犠牲にすることで、初めて母親と同じ立場となり、自分が母親から捨てられた訳ではないと自覚する。=自分に自信を持って行動出来るようになる!といったところでしょうか。
夜行バスの中で父親と連絡をとるシーン。父親の「お母さんに育てられて優しい子になった」という言葉。これは、死んだ人間も今の自分を作っているという、未来のミライでも語られたテーマです。細田監督の思想なのでしょう。実際、鈴は母のコーラス仲間、幼馴染、友人のヒロちゃんというように、死んだ母親の意思を継いだかのような存在に囲まれて育っています。
ラスト、空を見上げての「ありがとう」は紛れもなく母親に向けての言葉。物語中盤では大きな雲に隠れていた太陽=母親が顔を出して終わる。
所々、ご都合過ぎやしないか?と首を傾げる場面もありましたが、僕はこの映画、好き派です。
とにかく歌が良い。これが無ければ−0.5点でした。
今後も細田監督の活躍に期待しています。
面白かったけど置いてかれた感もある
歌を聴かせるために
ミュージカルではないけど、歌を聴かせるために作った作品の様に思えました。
物語は主人公のトラウマからの脱却、そして成長物語だとおもうのですが、いろいろな要素を加え過ぎてて、軸足がブレてる感じになってます。
キャラクターたちとの掛け合いなどライトに描いてるので、楽しめるんだけどネット(U)に登録するとこから物語を進めるのであれば、皆が注目にいたり、その輪が広がる雰囲気を醸し出すためにベルのライブを描かなかったのは残念です。そのためベルの人気が鰻登りのようなイメージがなく、なんとなくニュース映像の断片だけで描いてたことが残念です。
また最後の曲に大きなインパクトと高揚感を与えるなら、他にスローな曲調は控えアップテンポな曲などを多めに後半まで進めて欲しかったです。
例えて言うならパフェのような作品
映像美や圧倒的な音響のこだわり、日本アニメーションらしい細微なCGディティールから入り、作品世界への没入感一瞬にしてある。
現実生活や過去のトラウマからくる現実逃避と成功する仮想空間の二面性を交互に進めていき、終盤になるにつれそれが、一つのストーリーへと束ねられシンクロしていく構成であり、感情移入しやすい作りになっていると思います。
パフェと例えたのは終盤になるにつれ、作中に溜まった疑問やあるであろう答え合わせがなく、コーンフレークのようなやや、肩透かしというか、あれはどうやった?感のある転結だからです。
合唱のメンバーやリアル同級生などベルの素性を知る人々のアズは作中出てきて、「こんなキャラクターなのか!」と思えるのですが、キーとなるのかな?と思ったアズとリアルの人々の答え合わせがなく終わる点、すずは付き合うのか!?など、パフェでいうと最後の底のちょっとのところにスプーンが届かないモヤモヤ。
ただ、終わって思い返すとあれはああいうことなのかな?あれはそういうことなんだろうなのような余韻のマジックはすごいです。
結構しっかり記憶にのこる作品です。
最初の圧倒的な彩り豊かな美しいところから底細りが少しこのモヤモヤさに拍車をかけます。
この伏線回収だったり、答え合わせというところはBlu-ray発売のOVAなどで収録されてたりすると、作品世界のひとつのピリオドが打てるので、期待したいところです。
ポイントポイントで美女と野獣のオマージュカットや曲を入れるところなど飽きさせない工夫、考えながら観てても話の主軸がスッと入ってきやすいところは大人から小学校高学年くらいまで楽しめるのではないかなと思いました。
ちなみに場所を特定しようとしたシーン。
二子玉川で観てると「ここらへんじゃん」と思えるので違った没入感がありますよ!
歌と映像は良かったです
人物の背景描写が少なすぎる
音楽・音響・映像は満点だが脚本が。。。
面白かったが、オチが合わなかった
周囲の評判が悪かったのと、細田監督のテレビ出演で「監督の人柄がいい……!アニメに対して真摯な人なんだな。あと、出演者がイラスト描いてもらって喜んでるのをみて、すごく喜んでる姿がいい」となったので観に行きました。
・オープニングが物凄い
・キャラもそこまで悪くない
・これからどうなるか分からなくてドキドキする!
・日本の学校や高知の風景など、海外展開を意識しているのかな?
・気になる箇所あるけど、それが気にならないぐらい映像と音楽に圧倒される!楽しい!!
って観ていたんですが。
オチが合わなすぎて「え」ってなりました。
終わりよければ全てよしの言葉がありますが。
終わりが悪すぎる(個人の感想です)と、そこまで気にしなかった違和感が不満となって溢れ出るんですね。
・高知から神奈川まで高速バスで行くようになった
箇所から「おや」となりました。
・周囲の大人の無力さ
・助けに行くときの準備の悪さ
・雨の中走り回って探す無策さ
・結局助けた子供達を放置して高知に帰ってくる
・女子高生に怯える大人
どうして「なんでそうなる???」の連続と「え?折角の設定使わないの?」という疑問が高まりました。
・女子高生一人が危険な大人の男の元に行ってなにができた
・主人公は殺されていたかもしれないのに無責任な周囲の大人
子供達が14歳であるなら、これから4年間子供達はあの親の元で過ごします。
これが、ネットを使って脅迫材料集めていたとか、ネットを使って住所特定してたとかならわかるんですが。あまりにも子供達に未来が不安すぎる最後の閉め方で
「こんなラストにするなら、ここら辺の人たち(につかってた時間)いらなくない?」とまで思いました。カヌーの男の子たちのやりとりを楽しく観ていたのに…!!
そして「架空現実」の魅力のなさ。
システム説明は凄いなぁって思ったんですけどその世界の魅力がまるでわかりません。
ただ、アバターを着て会話をするだけなんでしょうか?
メンタルケアの役割を強く感じすぎて、宗教のようにも感じる世界でした。
途中までの期待値が高かった分、最後が本当にもったいなかったんですが。
そういえば、ジブリ(すみません、苦手で)もしゃくが足りないのではと思わせる最後のたたみかけが合わないので個人の好みの問題なんだと思います。
結局最後まで見れた面白さ、映像美、音楽。
映画館でしか感じられないので観に行ってよかったです。
美麗な音楽と圧倒的な映像、歌える事の喜びの発露
開始から流れる音楽と圧倒的な映像は、これから始まる物語をワクワクさせてくれる。
高知の自然豊かな映像と仮想現実世界の煌びやかな映像の対比は流石、細田監督と映像スタッフさん達の確かな手腕によるものです。
主人公の心理描写や背景が細かく表現され、
歌える事の喜びの発露が見事に描かれていますが、対比となる竜の心理描写があまり表現されてなく、何故そこまで憎しみ、壊したいのか、竜に嫌悪感を向けるのは全て大人のアバター達であるのに対し、子供達は竜を擁護し憧れを抱いている背景が描かれていないのが気になりました。(同じ境遇のアバターを守ったり等があれば)
終盤にかけて圧倒的有能感があったはずのおばちゃんズが主人公を一人だけで竜の元に送り出すのに違和感を感じてしまい、その後の展開も無理があったと思います。そこはずっと見守って来た主人公の父と相手を対比させた方が現実的で、見守る父の描写があれば、相手との差異が明らかになり納得できるのにと感じました。表現したいものが沢山あったと思うが時間、予算の都合でエンディングはこうなったのかと少し悲しくも思います。
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