「深読みすれば面白い」竜とそばかすの姫 キムチたくあんさんの映画レビュー(感想・評価)
深読みすれば面白い
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ようこそ<U>の世界へ
<U>はもうひとつの現実
<As>はもうひとりのあなた
現実はやり直せない
しかし<U>ならやり直せる
この映画は盛り沢山のエピソードをただ表面的に追ってるだけでは全く楽しめません。
それらのプロットはどれも主人公の心の成長を描く為の単なるピースに過ぎず、複雑そうに見えても実際はとてもシンプルな話なのです。
観た人の多くがそれを理解するにはかなりハードルが高くエンタメ作品としては失格です。
誰だって心の奥底にある秘密のアザは隠しておきたいものです。
アンべールとは単に正体をさらすということよりも、相手に対して心を開くという意味合いが強いでしょう。
実はルカちゃんがカミシンにプロポーズしたのもアンべールで、鈴はその勇気に背中を押されたのでした。
自分の心の壁を解放し行動に移す事で新しい景色が見え出して、自分を取り巻く世界も変わっていくのだという事をこの件から感じとったのだと思います。
ベルは鈴の潜在的な魅力を映し出したヴァーチャルな姿でしたが、閉ざしていた心を全ての人にさらけ出しアンべールしたことで、これまでの堅い殻を破って本来の自分を取り戻したのです。
この映画は全てが解決するところまでは描かれません。
物語が伝えたいメッセージは「新しい一歩を踏み出す勇気」なのです。
彼らの運命は沢山の可能性を秘めながらも、新たなステージへと動き出したのです。
さあ、もうひとりのあなたを生きよう
さあ、新しい人生を始めよう
さあ、世界を変えよう
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