「最高のアニメーションと音楽をシナリオが完全に台無しにしている。」竜とそばかすの姫 jiroさんの映画レビュー(感想・評価)
最高のアニメーションと音楽をシナリオが完全に台無しにしている。
映像はとても美しい。BELLEが堂々と登場して主題歌Uを歌うシーンは鳥肌不可避で素晴らしいですが、二回全く同じシーンを流したのはいくらキレイな映像でも出しすぎましたね。
主人公の嘔吐シーンがありで新海誠監督のような未成年女子を誇張して神聖な存在のように描くのとは真逆でリアルな女子の姿を描いたことには共感がもてた。
しかしなぜ美女と野獣をモチーフにしたのかが最後まで掴めなかった。
ディズニーのデザイナーを起用してディズニー版を匂わせるキャラデザインやあのダンスシーンなどを入れ込むならば、スクエニのキングダムハーツみたいに、正式に許可を得てコラボしたらよかったのかなと。(なんかパクリ感が否めない)
素朴で目立たない女子がベルという美しい女性に憧れUの世界でトランスフォームするまではなんかわかるが、アバターがベルになるのも、亡くなったお母さんが子供のころ読み聞かせてたからベルに憧れてたとか織り交ぜてほしい。
ただ、本来のベルは見た目は美しいけど、個性豊かで俗っぽさには一切興味が無く、優しさと知性を持った女性だったかと。さらに、野獣は自分自身の愚かさで呪いをかけられ慈しみの心をベルとの出会いで取り戻して人間に戻れる話だったかと。それが虐待で苦しんでる子供が強くなるための野獣化だったとは全然意味が違ってくる。
極めつけは、幼馴染の男、夜行バスに乗って一緒に東京行ってよね。どんな危険が伴うか分からないし、 挙句スズの顔に流血モノの傷をつけられたわけで。 その虐待していた最低オヤジの最後もあんなビビッて逃げる姿だけでなく、警察に拘束されて、家宅捜索したら実はあの正義のヒーローみたいなやつのユーザーは虐待オヤジだった(まさにアンヴェイルされる)とかにすれば愚かな大人のエゴが正される話になりもっと面白かったのにと思った。
また、 劇中何度も歩きスマホさせるのは教育上よくない。 お母さんが亡くなったトラウマの川の橋でも歩きスマホして転倒してるし。河川敷でも走りながらスマホ操作してて、あり得る光景ではあるけどちょっと難アリかな。
映像★★★★★
内容★
です以上。