「雰囲気は良いが、全体的に散りばめられたご都合主義感がぐぬぬ。」竜とそばかすの姫 小幸さんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気は良いが、全体的に散りばめられたご都合主義感がぐぬぬ。
予告でみて割と面白そうだったので観賞。
つまらなくはないけど突っ込み所等のせいでいまいち物語に入り込みづらい作品でした。
ストーリーとしては大筋やどのように物語を運んでどこに着地したいかは伝わって来ますし、
盛り上げたいだろうシーンでは割と盛り上がる感じもあり、なかなか楽しめます。
が、いかんせん気になる点が大きく足を引っ張ってしまっている印象を受けました。
気になる点はいくつかあり、一つは声とキャラの相性。
違和感を感じるキャラが多く、これがなかなか没入感を妨げます。
中盤には大体慣れましたが、中には一部最後まで慣れないキャラも。
そしてもう一つ、一番気になった点がタイトルにも書いたご都合主義感。
節目節目での物語の展開に対して説得力が薄いというか、伝わってこないのが致命的です。
全体的に、ある出来事がありその上でこの結果がある・・・といった流れではなく、
この結果を起こしたいのでこの出来事を起こす、というような雰囲気があり、
脚本上の都合に応じて無理やりキャラクターを動かしている印象を強く受けました。
とは言いながらも好きなシーンもありまして、
中盤からちょこちょこあるカミシンが出てくるシーンは全部良かったと思います。
むしろここをメインにおいてストーリーを作っても良かったのではと思うくらいにはすきです。
物語の説得力を重視してしまう方にとってはは少し怪しい感じはありますが、
細かいことは気にせず作品の雰囲気を重視します!という方はお勧めできるかと思います。
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