「お願いだから細田さんは脚本を手放して」竜とそばかすの姫 ああアニメさんの映画レビュー(感想・評価)
お願いだから細田さんは脚本を手放して
ああやっぱり。
竜とそばかすの姫のエンドクレジット最後をみて悲しくなった。監督・脚本細田守の文字。細田さんは脚本向いてないよ。みんなが観たい「時かけ」も「サマーウォーズ」もプロの脚本家が入っている。僕が「竜とそばかす」を観に行ったのも、どちらかといえば「時かけ」や「サマーウォーズ」のような作品が見たかったのであって、細田さん脚本の映画が見たかったわけではない。「バケモノの子」や「未来のミライ」でも同じ感想をもった。もうあなたが脚本を書くなら細田作品は見ないかもしれない。本当にアニメが好きなのにこのような感想を抱くことになってしまって悲しい。
細田さんが「脚本をやらせてくれないなら監督もしない」と言い張っているのなら、幸か不幸か売れてしまう細田作品を作ってもらうためにも、プロデューサーは細田さんに脚本もやらせるだろう。そしてより多くの人に観てもらうべく、まるで国民的夏映画といわんばかりに宣伝もするだろう。しかし誰がどうみても脚本だけがおかしいこの劇場版アニメは国民的なんかではなく、ごく個人的な、細田さんが原作脚本監督でやりたいですというだけのアニメだ。本当に作品をいいものにしたいのなら、脚本の座を明け渡すべきなのに、あくまでも細田さんは脚本を手放さない。作品をいいものにすることではなく、細田さんが脚本をやることのほうが優先なんだ、この映画は。
そういう独りよがりもあっていいと思うけど、これだけの映像スタッフ、音楽スタッフがそろっていながら脚本だけがひどいというのは頭のないダビデ像のようだと思った。この映画の素晴らしさは音楽であり、U世界のデザインであり、画期的な2Dと3Dとの融合であり、高知の美しい自然であり、そのすべては細田さんの持ち物ではない。唯一持ち寄った脚本はこの作品をあらぬところへ導いた。
全スタッフとアニメ好きのためにもこの作品に星1はつけられないから星3にした。
悔しい、悔しいよ、脚本さえよければ‼︎
Uの世界で「野獣になっていく兄」そのいきさつや過程を鑑賞後に想像しなければならない。例えば、兄弟の現状を訴えても、軽くあざ笑う発言者たちを、兄がつぶしにかかるうちに野獣になった…とか。兄がUをクリックするシーンはないほうが良かったのでしょうか?