劇場公開日 2021年7月16日

  • 予告編を見る

「中村佳穂の楽曲と鮮やかなアニメ映像に魅せられる。しかし肝心の内容は・・・。」竜とそばかすの姫 beast69さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0中村佳穂の楽曲と鮮やかなアニメ映像に魅せられる。しかし肝心の内容は・・・。

2021年7月16日
PCから投稿

公開初日に鑑賞。
この映画を魅力的にしている要素のメインが、中村佳穂が歌う楽曲と言っても良いのではないか。
それくらい、彼女の音楽がこの映画の中で、重要な位置を占めています。
優れた音響システムの映画館で体感する価値は非常に大きい。
鮮やかなアニメ映像もここまで進化した表現が出来るのだなと、魅了させられました。
しかしながら、一番肝心な内容・ストーリーが、個人的には微妙でダメでした。
違和感あり過ぎな場面が多く、感情移入も出来ず、心に響くものが少な過ぎたという感想。
親子、友人、恋愛相手などの人間関係の描き方が妙に薄っぺらくて奥行きが無い。
主要な登場人物のキャラクターも何処か人間味に欠けるというか、魅力が足りない印象。
人間じゃなくてロボットみたいな、感情表現がおかしく感じるキャラが結構います。
よくよく考えてみれば、この作品、マトモな大人が出てこない気がします。
悪い意味での、お子様の世界観で出来てるような部分がちょっと目につきます。
劇中でのセリフも突っ込みどころが多く、出てくるキャラの背景も描き切れてない所が惜しい。
公開前から耳にしていた『美女と野獣』のオマージュも、何か余計な脱線感すら有るし。
注目の話題作らしく、お客さんが結構多く入ってましたが、座席で全体の空気感を読み取ると、
余り芳しい反応はされてないのではないかと、勝手ながら思いました。
映像と音楽は素晴らしく良かったのですが、映画として感動出来なかったのが正直なところ。
非常に勿体ないというか、脚本の甘さで、作品に魂が吹き込まれなかったという印象です。

コメントする
beast69