「クリエイティブな自分でありたい人たち」青葉家のテーブル ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
クリエイティブな自分でありたい人たち
若い時ってあるべき自分を探しちゃう。そこがよく描かれている。
そのキーワードが、クリエイティブな自分だったりする。
クリエイティブな自分でないと生きてる価値がないと思い込む。
美術予備校の夏期講習に通う若者たち。
著名な料理研究家とその友人。
バンド活動でコンテストに出ようとする若者たち。
みな青葉家のテーブルを囲む関係者。
そして、みなクリエイティブな自分でありたい人たち。
けれど、道は険し。
「しっくりこないんじゃないよ。理由つけて逃げてるだけでしょ」
この主人公の美術予備校仲間の女の子が言う言葉が重い。
あるべき自分を追い求めて迷走する姿が痛い。
孔子は、あるべき自分を追い求めてはいけない、と問う。
それも正しい。が、しかしの微妙な世界。
監督は『サマーフイルムにのって』の松本壮史。彼は、若い女性のなにげない本音を引き出すのがとても上手い。今後の作品に大いに期待したい。
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