「現実味なし…」青葉家のテーブル 葵蘭シネマさんの映画レビュー(感想・評価)
現実味なし…
この類の作品は、雰囲気に誤魔化されて何となく評価されがちだが…大抵、見終わった後には何も残っていない。
残念ながら今作も例に漏れず、特に前半の酷さは群を抜いている。外面だけで中身が薄い登場人物たちに、取り敢えずお洒落でしょという物や景色だけが続く…
将来が定まらず、あれもこれもとアート系に手を出しては根気のない女子高生にはギリギリ共感出来るとしても、〝焼き飯の上に卵焼き乗っけただけのものが世のブームを引き起こすカリスマ女料理人〟〝お洒落なデザイン事務所でインターンとして働くイケメン高校生〟〝「このシナリオには、◯◯に対する強烈なアンチテーゼが含まれているの分かるかい?」なんて、クソ寒い台詞を吐く脚本家〟どいつもこいつも、どこかの小説か何かから飛び出てきたような設定で全く現実味がない。
昨年公開の「滑走路」で好演した寄川歌太くんも、今作では何だかイマイチな上に、要所要所で登場するど素人級の棒読み芝居を見せられる始末で前売券まで買って鑑賞した私は何を血迷っていたのだろうか…
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