「静かなる狡猾者」アンコントロール MARさんの映画レビュー(感想・評価)
静かなる狡猾者
移民の居住区域であるゲットー内にて、警察に恨みを爆発させた移民達の襲撃から逃れる2人の警官の物語。
所謂バディもののクライムサスペンス。
マイクは移民に容赦のない乱暴な警官。警察仲間内でも敬遠される存在。
対するイェンスは冷静に事を静観し判断するタイプ、といった典型の凸凹コンビ。かと思いきや…?
区域内は暴徒と化した移民たちがどこから襲ってくるかわからず、常に緊張感のある展開。
一難去ってまた一難、の連続で常に気の休まらない展開に体中がアツくなる。
上述の通り、バディものとしてよくある組み合わせな2人だなぁ~と思いつつ、物語が進んで行くうちに変わってくる印象、関係、立場が面白い。
いきなりの豹変…大義名分があればこそか。そのセリフ、あなたが彼に言うか?…成程、そんなことが。。そして最後、「傍観者」となったのは…。
場面ごとの細かい描写や、さりげない会話シーンの節々に、こちらも色々考察させられる。
これだけドタバタの連続なのに、B級感丸出しのバイオレンス一辺倒映画とは一線を画しているのは制作側の手腕か。
ラストシーン含め、ある程度観客の解釈に委ねられる部分もあるが、本当の暴君は移民か警察か、その中でも誰なのか?
毎年1つは見つかる、未体験ゾーンの中の傑作。
まだまだ中盤戦ですが、今年はきっと本作ですね。
これだからやめられない(笑)‼
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