劇場公開日 2021年1月22日

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「【”亡き妻の想い出をロボットに込める・・。”今作は徐々に感情を持って行く進化する三体のロボットと工学博士との関係性の中で描かれる工学博士の妻への想いが心に響く、静謐な哀しみを湛えたSF作品である。】」アーカイヴ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【”亡き妻の想い出をロボットに込める・・。”今作は徐々に感情を持って行く進化する三体のロボットと工学博士との関係性の中で描かれる工学博士の妻への想いが心に響く、静謐な哀しみを湛えたSF作品である。】

2025年12月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■ロボット工学者のジョージ(テオ・ジェームス)は、且つて妻ジュールス(ステイシー・マーティン)と車を走らせている時に、対向車線から飛んできた車により、”愛妻を失う。”
 彼は、亡き妻にも告げた、所属する会社に指示された通り、日本の山梨の山奥のラボで人型アンドロイドを開発していく。
 小学生低学年並みの知能のJ1。J2は更に知脳が上がり、ジョージは更にジュールスに似たJ3を作って行く。
 だが、その過程で会社の上司シモーヌ(ローナ・ミトラ)からは、成果が出ていないと叱責されるが、彼は自分の妻の再生のための研究を辞めないのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・静謐な哀しみを湛えたSF作品である。登場するロボットJ1,J2,J3の造形も、徐々に人型になって行き、J3はステイシー・マーティンそっくりである。

・ジェームスのロボット研究の中で、J2はJ3が出来上がって行く過程を見て、自分の必要性が無くなったと思ったのか、ラボを逃げ出して山奥の湖に、自ら沈んで行くシーンは切ない。

・又、ジェームスが妻ジュールスの記憶を入れておいた“アーカイヴ”というシステムを開発し、その記憶をJ3に移行していく様。その中でJ3がジェームスのベッドに入ってきた時に、気付いたジェームスがJ3を追い払うシーンも切ない。
 結局、妻の代わりのロボットは出来ないのか・・、と思っていたら【あのラストシーン】である。
 切なすぎるのである・・。

<今作は、徐々に感情を持って行く進化する三体のロボットと工学博士との関係性の中で描かれる工学博士の妻への想いが響く、静謐な哀しみを湛えたSF作品なのである。>

NOBU
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