夜明け前のうた 消された沖縄の障害者のレビュー・感想・評価
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健常者と障がい者の境目とは
沖縄の私宅監置(行政の許可を受けて精神疾患の方を監禁する制度)の話
これ監禁された側から見たら、監禁した側の人々の方が健常者と思い込んでる障がい者なんじゃないの?と思った
日本のこの分野って正直全然進んでない気がする
合わなかった
数少ない情報を便りに行われた長年の取材は素晴らしい。
しかしアウトプットが私には合わなかった。
詩的表現は好みだと思うが、白装束の女性の一連の表現や時折挟まれる感想を交えたナレーションがいちいち話の腰を折るように感じた。
それは好みの問題なのでまあそんなものかと思うが、「私の闇を代わりに背負ってくれた」と随分ポエティックで傲慢なナレーションが流れてすっかり冷めてしまった。あなたでもあなたの代わりでもない彼女をぼんやりとしたポエムでまとめたなあと。
「精神病は死ぬような病気ではない」と断定的に表現していたのがとても気になった。統合失調症うつ病拒食症などなどいずれも死に直結しうる病だ。ドキュメンタリー映画で表現や印象を優先して適当なことを言わないでほしい。
此の国に生まれたるの不幸
かつて精神障害者は、私宅監置といって法律で小屋などに閉じ込めて隔離することが法律で定められていました。1950年に廃止されましたが、沖縄では1972年までその制度が残っていた...
決して忘れてはいけない歴史を貴重な写真、証言にとともに見つめ直すドキュメンタリー。
何時間かけたのだろう!の取材に感服
戦後の沖縄、本土から置き去りにされたかのような私宅監視の事実を追うドキュメント。
今の時代では想像できない真実です。
本作は過去の事実とその凄まじさを伝えること、そして存在を無きものにされた歴史の被害者の方々の弔いの意味が込められているのでは?と思います。
本監督は、数少ない情報をもとに、無きものにされた人物の情報を集めます。事実やなぜそうなった?を作品にするなら、そこまでする必要はなかったはずです。
監督は無きものにされた人々の尊厳をなんとか取り戻したかったのではないでしょうか?
本作でその方々のご家族、縁者の方々、もちろんその多くの無きものにされた方々の魂が安らかになることを祈ります。
秀作です。
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