「もっと突き抜けたライトなノリとバカンス感。J・K・シモンズの活躍が欲しかったかな〜な作品です。」パーム・スプリングス 松王○さんの映画レビュー(感想・評価)
もっと突き抜けたライトなノリとバカンス感。J・K・シモンズの活躍が欲しかったかな〜な作品です。
予告編を観て、なんとなく楽しそうだったのとポスタービジュアルが色鮮やかで能天気wバカンス感が満載な感じがして鑑賞しました。
で、感想はと言うと、まあまあ。でも結構下品w
最初に辛口な事を言うと、ダメではないが無茶苦茶OKと言う訳でない。
アメリカの「ロッテントマト」でかなりの高評価を獲得し、映画配給権が2200万ドルで売却されたと聞くと観る前のハードルは爆上がりしますが、観た後に聞くと「そうか〜?」って感じ。
まあロッテントマトの評価は個人的にはあまり信用していないと言うのもありますがw
タイムループをテーマにした作品ですが、最初はめっちゃ軽いノリだったのに次第になんか重くなっていったw
愛を知るとタイムループしたくなくなると言うのはタイムループ物の常套手段w
その辺りはしっかりとツボを心得ているとも言えますが、特に目新しい事もないかと。
タイムループ物って、結構ありますがこの手のジャンルを取り扱ったら日本の原作作品って細かな設定やオチに至る迄の伏線的な展開がかなり凄くて、それを目の当たりにしていると物凄く唸る程ではない。
個人的には「時をかける少女」(アニメ版)と「オール・ユー・ニード・イズ・キル」(漫画原作版)はかなり至高のタイムループ作品。
他にも面白いタイムループ物はありますが、この二つが凄すぎて、ちょっとそこまで追いついてない感じなんですよね。
勿論、この作品のジャンルから考えるとそこまで求めてはいないんですが、かと言って突き抜けた感も薄い。
最初はもっと下品で理不尽で「楽しけりゃあいいじゃん」的かと思ったらなんか途中から方向転換した感じになってきて、主人公のナイルズが真面目になってきているw
そりゃあ何十万回も「今日」を繰り返せば、思いつく限りの事は「ゲス」も含んでやるでしょうけどw、個人的にはそのノリで突っ走って欲しかったかと。
何十万回、今日を繰り返したと聞いた時は「100万回生きたねこ」のパクリか?と思ってしまいましたw
また、「セッション」の地獄の鬼コーチ、フレッチャー役のJ・K・シモンズがロイ役で出演してますが、なんかチョイ役っぽいw
何十万回も繰り返す原因は分かっても、必ずロイの弓矢が襲ってくる。
恋のキューピットならぬ地獄のキューピットw これぞJ・K・シモンズを起用する最大の理由かと思いきや、そうでもなかったw
この辺りが勿体無いし、ちょっと中途半端なんですよね。
なので途中から死のうが寝ようが「今日」を繰り返される。
そうなんだろうけど、どうもボンヤリ感が充満してきて、途中から中弛みもする。
ちょっと息切れというかネタ不足な感じがします。
また、これは大いなる個人的な感想ですが、ヒロインのサラが想いを込める程の美人でもないし、そうでもないw
もうちょい愛嬌と言うか、魅力的だったら共感出来るけど、そこまででもないかな〜w
良い部分も沢山あって、プールでピザのビーチボードでプカプカしながら、満点の空の下でビールを飲むなんて最高に憧れのバカンスw
ラストも良い感じだったので、この作品にはそんな最高のバカンスを期待してたんですよね。
なんて言うか、「涼宮ハルヒ」の「エンドレスエイト」みたいなって言うかw
ハードルをちょっと上げ過ぎたかな?とも思いますが、良い部分もあるし、面白そうな部分も沢山ある。
全くダメではないけど、じゃあすげえ良い!と言う訳ではないから「まあまあ」がちょっと勿体無いかなと思います。
「今年、もっとも楽しい映画!」とか「素晴らしいコメディ!」と絶賛されているのを聞くと余計にそう感じるw
あくまでも個人的な一意見ではありますので、参考程度にして頂けると幸いです。