「二番煎じは否めないが」パーム・スプリングス じきょうさんの映画レビュー(感想・評価)
二番煎じは否めないが
本作はタイムループものである。
しかも、一日を何度も繰り返すあたりは「ハッピーデスディ」という佳作があるから、かえって難しいように思う。
そこに、新しいアイデアを加えてとなる訳だが・・・。
主人公のナイルズは、既に何度もタイムループして、人生に飽きてきている設定だ。
そこに、ひょんなことからサラが紛れ込む。(このループにはロイと言う老人もいる)
ここに、今まで見てきたタイムループものと違うのが、同じループする時間軸に後から紛れ込んた人物が同じ時間を生きるということだ、
人生における日々は、ある意味繰り返しの毎日だ。しかし、何も変わらない毎日は苦痛だが、状況は同じでも自分自身が選択出来る毎日はそれなりに楽しくもあろうと思う。ナイルズはそう言い聞かせて生きているように思う。自分だったら、老境に入れば余り変わらないだろうなと思う。
そこに闖入者が。
サラは偶然ハマりこんだので、ナイルズ程には達観してない。無駄とわかっていても色々な試行錯誤を始める。
それが生きる意味であるかのように。しかし、ナイルズにとってはいつか来た道なのだが、そうこうするうちに2人には愛が生まれる。しかし、ナイルズから見れば1000回(!)は〇ックスした相手なのだが。
細かいことはさておき、本作に流れる明るい雰囲気はいいと思う。
疑問が2つ、
なぜ、サラが紛れ込むことになった洞窟に、ロイとナイルズは入っていったのか?そんなことをしなくても、時間が経てば最初に戻るのに。
2つ目、タイムマシーンは作れないと言うのが物理学の常識(通説?)だろう。特にこれといって物理学の才能があったと思えないサラが、あまりある時間を使って勉強したとしても、解決にいけるだうか?安易すぎないか?
「ハッピーデスディ」では、物理学の天才が集まる研究室と科学者の卵が引き起こした事だったのだから最後の結末も、2の展開も納得ができた。
とは言え、コメディとして、面白く見させていただきました。
ヒロインのサラはクリスティン・ミリオティと言う女優さんだが、大きな目が印象的で、昔、シャイニングやポパイのオリーブ役などで映画に出ていたシェリーデュバルという女優さんを思い出した。体格は全然違うけどね。