野球少女のレビュー・感想・評価
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野球に対する熱い思い
一球、一球に込められた思い、野球を愛する気持ちが伝わってきました✨
夢と現実の狭間に苦悩する姿を見ることができました。困難にぶつかっても、壁を打ち破り、頑張る姿を応援したい気持ちになりました。
はじまりのようなラストに、希望が持てました✨
プロの世界
プロスポーツの世界を目指す人は数多い。始めのパートで、誰にも開放されているはずのトライアウトも受けさせてもらえないのは差別だろう、と思ったが、130kmを投げるのは女性ではとても優れているが、男性ならゴロゴロいるという現実を示唆するコーチの言葉に、勝利を目的とし、身体能力で評価される世界に進むことの難しさ、そこに単純に男女の二分法を持ち込むことの危うさを認識した。主人公は球速以外の技術を身につけることと、妥協せず主張し続けることで道を開いたが、リトルリーグ後の展望が極めて少ない多くの女性選手にとって理想的な形とはどういうものだろう、と(日本でもプロリーグがなかなかうまくいかない現状を耳にしつつ)感じた。
韓国映画は全く詳しくないが、主人公(強い眼差しが印象的)だけでなくどの俳優さんもとても表情の演技がうまいなと思った。
さぁ、しまっていこう!
一人の少女がプロ野球選手を目指す…。物語の筋だけ追えば、スポ根モノのド定番となる内容でありながら、ストレートな展開に持ってこないのが本作のミソ。何しろ試合のシーンがほとんど無いという点も本作が変化球勝負のスポ根映画であることを物語っている。
それもそのはず、本作は野球界という男社会と向き合いつつもプロを目指す、試合以前の戦いに主軸を置いているからである。言うなれば、実力云々以前にピッチャーマウンドに立つまでが物語の肝となる。しかし、女性蔑視や男女差別という問題を取り上げつつも、重苦しい内容になっていないのは、主人公がただ直向きにプロを目指すからに他ならない。
周囲のネガティブな声や性別に関する偏見が多いのに対し、主人公はそのことに不平不満を漏らすよりも、あくまでも一選手として自分の夢を追いかける。男性に力で劣るなら、技術で挑む。中盤の展開はやや単調にも感じるが、入団テストのシーンは一球一球をじっくり見せるという粋な演出がツボに刺さる。
しかし、個人的に一番のツボは本当の物語はここからだ、と感じさせるラストシーン。「さぁ、しまっていこう!」そんな声を彼女にかけたくなるほど清々しい気持ちで私は映画館の座席から立ち上がった。
ちゃんと美味しいさっぱり系塩ラーメン
日本には“スポ根”という言葉があり
そこには汗と血と涙があり
男同士が泣きながら抱き合っても
それに感動する事が日本人は大好きである。
例えばそれを“背脂ギトギト豚入りラーメン”とするならば
この映画は“ちゃんと美味しいさっぱり系塩ラーメン”である。
大喜びをする事はしないが
ちょっとした微笑みで表現したり
熱くはならないがグッとはくる。
問題はその主人公の女の子のキャラの
リズムとテイストを
映画の演出自体も
そのリズムとテイストで作ってるので
映画自体がさっぱり系塩ラーメンなのだ。
周りはガッツン系中華飯店の中にある
美味しいさっぱり系塩ラーメンではなく
店全てがさっぱり系ということ。
まーそれがダメという意味ではなく
こってりを食べに行くつもりなら
「この店はさっぱり系ですよー!」
と伝えたい。
韓国映画はしっかりしてる
女子高生がプロ野球選手を目指すっていう単純な話といえば単純な話なの。
でもそれをビシッとした脚本で観せてくれるからいいね。
コーチはプロ経験がないのね。それを校長先生が言うちょっとした嫌味っぽい言葉で解らせるの。
コーチと女の人が喫茶店であってて、コーチは女の人のスマホで赤ちゃんの写真を見て、それでお金を渡すので。これだけで、この二人は子供はいるけど離婚したんだって解るの。
「ここだ!」っていうシーンの台詞もいいね。主人公がコーチに向かって『代わりにプロになる』とか「すげえ!」と思ったもん。
お母さんもいいんだよね。ずーっと金の亡者だったのに、変わるんだよ。『年間6000万ウォンでどうですか?』って言われて、『うちにはお金がないから、二ヶ月待ってください』ってシーンは、「脚本家あざとい」とも思ったけど、よくこんなやり取り考えつくなっていうシーンだった。
練られた脚本で話に引き込んで、その中で男女平等のテーマも語って、まとまった良い作品だなと思ったよ。
「女性だから」とはもう言わせない
野球リテラシーの全くない私にとっては
主人公がどれ程うまい投手なのかが全く分からないけど
やりたいことがそこにあるのに、女性だからと言うだけで
バッターボックスにすら立てないのは
いや、この場合、ピッチャーマウンドにすら
立てないのはどうなの??と言う映画。
主人公の本気が半端ないから周りが少しづつ
本気になってゆく系の良作です。
感動系が好きな方はぜひ!!
で、月に8回ほど映画館に通う中途半端な映画好きとしては
よく言われることなんだけど、
女性の敵は男社会だけでなく、女性の中の
「女性はこうあるべき」と言う呪縛も大きいんだよね。
この映画の中では主人公のお母さん!
まあ、私に子供がいたら同じようなことを言ったかもしれない。
母ってのは「子供のために」と言う美名のもとに
子供の可能性を潰す結構厄介な「ウエポン」だと思います。
主人公と、コーチの関係も良かった。
主人公の実力を生かせる現実的な戦い方を考えてくれて
お母さんに主人公の成長を伝えてくれる。
ありがたい関係でした。
山場となるシーンで、同じようにプロを目指す女性も登場して
なかなかに見ごたえがありました。
彼女は逆境ファイターだ
2021年3月8日の「国際女性デー」に英経済誌「エコノミスト」が発表した「女性の働きやすさランキング」において、日本が主要29カ国中ワースト2位だったことが話題になったばかりだ。
そして、最下位の29位は韓国だった。
本作はプロ野球選手を目指す女の子のスポ根物語ではあるが、韓国の社会性を背景にした母と娘の確執と、二人それぞれの心の葛藤も描かれている。
貧しい一家の母親は、娘に普通の職に就いて欲しいと思っている。娘は無理解の母と対立するものの、母に従って就職を決意する。ところが母親はそれが娘にとって不本意であることを知っていて、作業着姿の娘を見ることができない。
女であることの体力的な限界を理解し、夢に決着をつけようとする主人公(娘)に対して、この母の心境はより複雑だ。
実現不可能な夢を追う娘を現実の世界に戻してやりたい親心と、夢を諦めさせたことに後ろめたさを抱いた母心が葛藤する。
娘の理解者である体の父親は無責任な存在で、母親は家族に対して強いプレッシャーを負っているように見える。稼ぎがない夫を責めることはあっても、家事や育児には淡々と従事する姿に韓国の家族像が見え隠れする。
しかし、その夫に言われて自分が娘の野球を応援していなかったことに気づいた母親は、トライアウトに挑む娘の姿をスタンドから見て、母である自分以上に娘を応援して支えようとしている人々の存在を知る。
帰宅後、娘がまだ幼い頃にアイスクリームを買ってやるのが惜しくて叱りつけたことを告白し詫びる場面が切ない。
夢など捨てて就職することが正しい選択だと押しつけていたことが、アイスクリームを買ってやらない自分ではなくアイスクリームを欲しがる娘が悪いのだと叱った時の理不尽さに重なったのだろう。
主人公が、野球をやるうえで女であることは長所でも短所でもないと大人たちに言い放ち、自分が目指すのはプロ野球選手なのだと改め自覚した後、一人でアイスクリームを食べながら思いを巡らせたのは何だったのだろうか。
自分は野球フリークではないので、この映画にどれほどリアリティがあるのかは分からない。
星飛雄馬(巨人の星)は、体格が小さいゆえに球威がなく速球ではプロに通用しないことから「大リーグボール」を開発する。
本作と同じ女性投手水原勇気(野球狂の詩)が投げる「ドリームボール」は、その実態がミステリーで、正体はナックルボールだという説が有力だった。
そんなマンガ知識に基づくと、一定の説得力はありそうだ。
映画の主題は、独立リーグ出身の新任コーチと元天才野球少女の主人公が二人三脚でプロ野球を目指す奮闘記だ。
プロ野球が女性を差別している訳ではなく純粋な実力社会であることを前提に、女性だからといって実力が及ばないと決めつける人間の存在を主人公にとっての壁として見せている。
協力者として、プロ入りが決まっている幼馴染みのチームメイト男子と、アマチュア女子野球で活躍している女教師が参画する。
このコーチには複雑なサイドストーリーがありそうなのだが、そこは掘り下げられていない。プロになれなかった自分の指導でいいのかと尋ねるコーチに、主人公は、自分が代わりにプロに行くと答える。直接的には描かれていないが、コーチ自身の再生の物語が裏側に潜んでいる。
幼馴染みのチームメイトは、主人公に男女の体力差を思い知らせる存在でもあるが、野球への情熱を共有でる存在でもある。
女教師はアマチュア野球を仕事と両立させるために寝食を削って真剣に取り組んでいる。主人公はその姿を見つめてはいるのだが、アマチュアは金がかかるというのがプロにこだわる背景にあるというのが不憫だ。女教師もアマチュアを勧めるようなことなく見守る。
トライアウトの場面にしか登場しないが、アメリカのアマチュア野球出身の女性スラッガーが、このエピソードを盛り上げる。
主演のイ・ジュヨンは、韓国で今注目の女優らしい。
母親役のヨム・ヘランが風貌も演技も実にリアルだ。
日本の高校野球が女子に門戸を閉じている点においては、韓国の方が開けている気がする。
恐らく、主人公の野球人生には厳しい現実が待っているだろう。だが、主人公は燃え尽きるまで野球と向き合い続けるだろうし、プロを退かなければならなくなった時、母親は「それ見たことか」とは決して言わないはずだ。
ファイティン!と思わず言いたくなる
簡単に言えばスポ根ものであるが、女子がプロ野球に挑戦するという、しかも、実話がベースらしい😬監督はこれが長編デビュー作と言うことで予算は少なめ、野球映画鉄板の試合のシーンも無い。ヒロインはひたすら孤独に練習を続ける。このヒロイン、イ・ジュヨンは小柄細身で正直、とてもプロ野球に行けるとは思えない。娘の将来を心配して口うるさい母親がリアル。
まあ
本当の野球選手では無いので、プロで活躍できる体躯やフォームでは無いですが、そこは🆗とすれば、なかなか面白かったのではないでしょうか。韓国の女子プロ野球選手を産んだのだから、大変な苦労があった事が感じられました。
物語も、終わり方も良い。
あぁ、水原勇気がいたのに、ナックル姫いたのに、野球大好きな国なのに、韓国に先越されてくやしー!!
ってくらいに、好き!この作品。
経験者が見たら「嘘ん!」な展開はあるそーなんですが、気にならなかったっす、僕は。
本作の魅力の一つは覚悟を決めた人間のストーリー。
フロンティアの着実な一歩。
足の親指に渾身の力を込めて踏み進めていく感じが好き、ロッククライマーのように頼りなげな指先に全体重をかけながら、しかし着実に登っていく感じが好き。
三歩進んで二歩下がる感がよいのです。茨の道感が。
全部にドラマがあり、セリフも泣かせます。
僕イチのセリフはコーチとトライアウトについての会話してるときに、コーチに言うアレです。
泣きました、何故か。
そして、もう一つは性別で判断されてしまう世の中、周囲の目の中でも、抗い信念を貫いていく姿に感銘を受けます。トライアウトのクライマックスはまた落涙です。
それは信念は人をも巻き込み動かせるんだ!って勇気みたいなものが僕の中に溢れてきたから。
プロスポーツは勝ってナンボ、戦力になってナンボ。
アマチュアと違い、商売ですからシビアになります。
ですから昨今言われる性別による差別とは異なると思います。が故に本作は競技者の闘いに終始しているがゆえに、熱く清々しいのかもしれません。
ウダウダ書いてる内容を読み直したら、感動スポ根?みたいな印象かもしれませんが、違います。
地に足がついたストーリーで描かれるアスリートの物語です。競技者として闘い、子供として苦悩し、慣習に抗う一人の女性の物語です。
信じれば道は開ける。
ラスト、彼女に瞳には何が映り、何が宿ったのでしょうか?
秀作です。
イ・ジュヨンはクールで中性的で最高だった。クライマックスは、球団の...
イ・ジュヨンはクールで中性的で最高だった。クライマックスは、球団の申し入れを断るシーン。女性への表層的な尊重の欺瞞をついていた。コーチや父など傷ついた男性の視点があり、挫折した人々にライトを当てているのもいい。
女子野球選手といえば片岡安祐美(投手じゃない)と水原勇気しか知らなかった・・・
韓国のプロ野球界は1996年に女子にも門戸を開いていたということに驚き、実際にもアン・ヒャンミ選手が女性として初めて高校野球部に所属していたらしい。またこの作品では日本のナックル少女吉田えりにも影響を受けているとのこと。
女子野球といえば、『プリティ・リーグ』(1992)が有名ですが、日本や韓国ではやはり女性差別が残っていたのだろうか。日本の高校野球でも女子選手が未だに出場できないとか、マネージャーが甲子園のベンチ入りもずっと出来なかったりしていました。戦後直後には1年間女子のリーグもあり、2009年には日本女子プロ野球機構が発足したりと、徐々に男女とも野球を楽しむことができるようになったとらしいが、やはりどこかに女性差別のあるように思えます。
ただ、野球映画のメインとなるエンタメとはかけ離れた、自分を信じ続けるものの母親の厳しさに父親のだらしなさも相まって家計のために一度は断念し、あくまでもプロ選手になることにまい進する姿を描く、いわばスポ根ものといった雰囲気。野球の楽しさを女子にも!といった理想は、試合経過などは描かれないため野球の醍醐味や楽しさが伝わってきませんでした。それに、勝気で自尊心あふれた性格にもちょっと引き気味で・・・それよりプロになるぞ!という意識にしても、苦難の連続になるのだから独立リーグでいいじゃん!とも思ったりした。星野伸之みたいに活躍できればいいんですけどね。
気になった台詞は、「面白い」。結局はサーカスか?客寄せパンダ的な扱いしかされないのか・・・といったシーン。さらに8安打された試合の経過も気になるところなのに・・・
一風変わった韓国映画
どこがでそんな風に評価されていたような?
エネルギッシュな韓国映画にしてはあっさりし過ぎ?
彼女の凄さや、頑張りがあまり響いてこなかったのはなぜ?
あまり感情移入できないまま終わってしまいました
自身の夢をひたむきに信じ続けた姿が清々しい作品です。
予告編を観た時から気になっていた作品で、この手のジャンルでそんなにハズレは無いだろうなと思って鑑賞しましたw
で、感想はと言うと、結構良いです♪
手に汗握る熱血感動巨篇!と言う訳ではありませんが、プロ野球選手を夢見る女の子がプロになる為に奮闘すると言うのはもう「青春!」と言う一言です。
主人公スインは韓国で女性として韓国プロ野球(KBO)主催の公式戦に先発登板したアン・ヒャンミ選手がモデルになっているんですが、韓国野球のレベルって、そんなに高くないかなと思っていたんですが、調べたら日本とアメリカのレベルの次に続く程のレベルだったんですよね。
世界中の野球国の中では日本の社会人野球レベルも多々あるので、レベルの差が激しいと言うのもありますが、そう考えると世界でもトップクラスのレベルの韓国で女の子が入ると言うのは容易では無いと思います。
豪速球とボールの回転力が強みの女子高生チュ・スインは、高校卒業後はプロ野球選手の道へ進むべく練習に励んでいた。しかし女性というだけで正当な評価をされず、プロテストすら受けられない。さらに、友人や家族からも反対されてしまう。そんな折、プロ野球選手の夢に破れた新人コーチが赴任してきた。最初は気の強いスインのプロ志望を否定するが、次第に彼女の熱意に打たれ、一緒にプロを道を目指す為に奮闘する…
と言うのが大まかな流れですが、女子野球部もしくは女子も多く占めている野球部かと思いきや、男子ばかりの高校野球部と言うのはちょっとビックリ。
日本では野球=女の子と言うと古い所では「野球狂の詩」の水原勇気、もしくは「ナックル姫」の愛称で親しまれた吉田えりさんを思い出しますが、このスインもナックルが決め球になっていく。
もっと野球ならではチームワークなどがあると思いきや、ほぼ孤軍奮闘w
野球部の他の男子と特に仲が悪い訳ではないが良いと言う訳でもない。取り扱いに困って持て余している。と言うのが正直な所だろうw
だが、気の強いスインも一人で黙々と練習を続ける。
この辺りが今までの野球映画とは一味違った感じに映ります。
母親の反対もあり、新コーチのジンテからも諦めろと言われる日々。
「負けたら諦めろ」と言われた勝負でも負けてしまうが、それも無かったことの様にそれでも黙々とプロになる為の練習を続けるw
その孤軍奮闘とばかりに意気込むスインが自身の目標となるプロ野球入りを疑う事なく突き進む姿が印象的。
終盤ではプロテストで現役一軍の選手を打ち取り、それが評価されるがプロの選手として入団ではなく、フロントとして高条件での「入社」を勧められる。
普通はある程度の「評価」があると“これでいいか”となってしまいますが、「こうではない。これではない」と入社の話を蹴ってしまう。
実力が物凄い訳でもなく、「女子の中では」と言う言葉が付くぐらいなんですが「若いって良いなあ〜」なんて呑気な言葉だけで片付けられない程の熱意は凄いの一言。
ワガママにも見える部分が多々あって、協調性に欠けるかなと言う部分もありますが、それでも自分を信じきる。
この熱意が大事なんですよね。
結果として、チームの二軍でのプロ契約を勝ち取る訳ですが、ここまで自身の可能性を信じ続けたスインの「勝ち」な訳です。
でも、当初はスインをフロントとして契約しようとした球団オーナーがスインを改めて選手として契約で監督に相談するシーンは良いんですよね♪
断られた事にヘソを曲げずに改めて彼女の可能性に賭けてみようとした良いシーンです。
コーチが最初、「女がプロの野球選手を目指すなんてチャンチャラおかしいや!」と言わんばかりにスインを否定するのは、まあ母親があそこまで頑なにスインのプロ野球の夢を諦めさせるのはちょっと異常に映ります。
韓国ではまだまだ「男尊女卑」が根強く残ると聞きますが、スインの家で一家を支えるのは母親。父親が司法書士(宅建?)を目指しているが万年浪人生で家庭をどこか顧みないからこそ母親が健全な道をスインに強要するのは致し方無しなんですが、それでもちょっと強引過ぎる様に映るのは、日本がそれだけ子供に対して寛容だからなんでしょうね。
でも、韓国がダメと言う訳では無く、今の日本に無い家族を「想う」気持ちが強い現れでもあります。
スイン役のイ・ジュヨンは見た感じは平手友梨奈さんみたいな感じでボーイッシュでありますが可愛らしい感じ♪
実年齢は29歳と劇中の年齢とは10歳ぐらい離れていますが、違和感無しで野球少女!って感じ。
この辺りは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の時のマイケル・J・フォックスと同じですなw
作品として難点があるとすると、父親が試験当日にカンニングだか買収騒ぎを起こしたのは個人的には蛇足に感じる。
またナックルボールが決め球の様で決め球になっていないのは投球の組み立ての妙と言うのはあってもどうも爽快感に欠ける。また途中の練習なども黙々と続けるのは良いにしても中弛みが感じられるんですよね。
あと、母親の紹介でやむ無しに働いている会社に対して勝手に早退したり無断欠勤したはダメでしょw
母親に言われて仕方無しにと言うのは分かるけど、それなら最初から働かなければいい訳でどんな理由があるにしても勤め先に迷惑をかけるのはいかんですよ!
事件らしい事件を無理やり起こす必要性が無いにしても、野球の主となるチームワーク的の物を取り外している時点でもう少し成長の過程でのドラマの部分や試合を取り入れて、起伏を産んでも良かったかなと思うのですが如何でしょうか?
恋愛模様も殆ど無く、同じプロを目指す仲間との交流も殆ど無いが、頑なにプロを目指す姿が清々しい。
野球を題材にした作品って、「フィールド・オブ・ドリームス」や「メジャーリーグ」と言った名作はあるんですが、個人的にはそんなに数は多くないかなと思います。
ましてや女性選手での野球作品って「プリティ・リーグ」か木之内翠さん主演の「野球狂の詩」ぐらいしか思いつかないw この作品は個人的には結構当たり作かなと思います。
ご興味がありましたら、如何でしょうか?
リトル巨人くんだと思っていたが
キャプテンかプレイボール。
才能を活かしてプロ選手をきりきり舞いさせるストーリーと勝手に思い込んでいた。
が違った…
プロ入りするままでの頑張る姿を描くんだとしたら、もっと根性ものにして欲しかった。
韓国作品ならもっとわざとらしい演出が良かった。残念。
サクセスストーリー
青春映画のサクセスストーリー
でもこの映画には良くあるラブストーリーや
挫折してもう一回復活するということでは無く、
夢を現実にする為に努力する野球好きの学生が、
親や監督・コーチに止められても、自分を信じて突き進んで行き、最後には夢を叶える。
努力して報われる人は少ないかもしれないけど、
自分から諦め無ければ、納得出来る所まで突き進んでいけるというようなメッセージが込められている映画だと思った。
韓国社会の現状を織り込んで鑑賞すると、より物語を咀嚼することが出来る、かも。
かつては天才野球少女と呼ばれていた、野球部唯一の女性球児スイン。スインと新任コーチのジンテとの交流を軸に、プロ入りを目指す彼女の苦悩と努力、母親との確執などを描いた青春野球映画。
女性野球選手を取り扱った作品って、日本の漫画作品には割と多い気がする。
水島新司先生の「野球狂の詩」をはじめ、「高校球児ザワさん」とか「大正野球娘。」とか「MAJOR2nd」とか「鉄腕ガール」とか「セーラーエース」とか。
これらは「野球人気+漫画人気+可愛い女の子=人気が出る!」という単純なメソッドから生み出されているものも多く、わざわざ女子にする必要あるんかいな?と首を傾げたくなるものも多いのだが、本作は女性がプロ野球選手を目指すという物語軸がジェンダー論や性差別を考えることに結びついている、極めて意味のある設定であると感じた。
野球という肉体を用いるスポーツの場合、どうしても女性は筋力などのフィジカル的な要素では男性に勝てない。
であればこそ、投球の回転数とボールのキレで勝負するという必然性が生まれるわけで、それが特訓シーンや勝負の駆け引きという映画的な面白さに繋がっているように思う。
野球界で女性が不当に扱われている、という単純なポリコレ論に物語を落とし込ませていないところも好印象。
「お前はプロを目指すには単純に実力が足りない」という指摘をすることで、女性だからとか男性だからとか、そういうジェンダー論とは離れたところに焦点を合わせることで、逆に正しいポリコレを表現できているように感じた。
それとは別に、女性だからという理由で軽くあしらわれたり、トライアウトを受けることが出来なかったりする描写には明確な女性差別、もっというと、女性が野球で成功する訳がない、速球が投げれない投手が成功する訳がない、という野球界の前例信仰を浮き彫りにしているようにも思う。
不景気による就職難という問題も物語に絡ませており、この辺りは社会派映画を得意とする韓国映画の特色がよく出ている。
まぁ正直、お父さんが逮捕される件はいらんと思ったけど。
ポリコレ論、ジェンダー論、韓国社会への問題提起に加え、母と子の問題をも突き付けてくる、どこまでも重量級な映画。
このお母さんとスインの食い違いは、どちらの言い分も正しいからこそ考えさせられるところ。
最後の最後、お母さんが応援に来るところはベタだけどホロっとさせられるし、契約金を自分が払うお金だと勘違いしちゃうところなんかはとても癒される😌
実は韓国の高校球児って3000人くらいしかいないらしい。対して日本には13万人以上の高校球児がいる。
これは韓国で野球人気がない…ということではない。
学歴社会の韓国では、高校生が部活をしている暇がないのだ。つまり、高校で野球をやっているような学生は皆プロを目指しているようなマジな奴ばかり。
プロになれなければ落ちぶれるしかないという、非常にハードな現実が存在していることを把握しておくと、この映画の物語の輪郭がよりはっきりするのだと思う。
タイトルからして、明るく楽しいスポ根映画かと思って鑑賞すると肩透かしを喰らう。
全体的にゆっくりとした映画で、正直かなり退屈🥱
また、映画内の経過時間は長くて半年とかそのぐらいだと思うのだが、その短時間でナックルボールをマスター出来るんかな?とか疑問なところもある。
もっと長いスパンの物語にすれば良かったのでは?と思わんこともない。
退屈な映画とはいえ、テーマがしっかりしているので鑑賞後の満足感はある。
イケメンも出てくるが、下手に恋愛要素を入れて物語を薄めたりすることもない。
夢を追う為に負うべきリスク、それでも挑戦することに意味があるということを教えてくれる、良い映画だと思います!
たまに笑うスインがキュート❤️
階段
俺はこの手の話に滅法弱い。
ましてや主人公が女子なら尚更だ。
…いや、それはこの作品には失礼かもしれない。
プロ野球選手を目指す女の子の話だ。
実話がどうかはわからないが、自らの目標を追い続ける事の困難や葛藤が凝縮されてた。
また人物達の背景がいい。
ありがちな設定でありながらも、その台詞や芝居は説得力に溢れてた。
「女だから」
才能以前にその障害にぶち当たる。
「女性にしては」
いくら努力を重ねてもその鎖を引きちぎれない。
プロ野球という職種ならば、圧倒的なポテンシャルの差は否めない。
それでも彼女は諦めない。
今はダメでも明日なら。
今日の自分は足りなくても、明日の自分は今日の自分よりは強くなってるはずだ。
明日がダメでも明後日がある。
モチベーションを信念で支え続ける。
茨の道を歯を食いしばり進み続ける彼女は立ち止まる事を恐れてもいるようだった。
自分が諦めたら終わり。
黙々とひたすらに歩み続ける彼女の前に現れるコーチ。またこのコーチが小憎らしい。
自身もプロを目指すも、現実の壁に負けてしまった人なのだ。彼女の挑戦は、敗者である自分への嘲りにでも見えるのだろうか。彼は彼女を否定する。
だけどそれは性別ではなく、実力をだった。
そして彼は指導者として彼女と共に茨の道を歩き出す。彼が感じた壁よりも、遥かに高い壁を目の前にしても、一切怯まない彼女を過去の自分と重ねたのかもしれない。
その壁をブチ破る為に、彼女の生き残る道を模索していく。人知れず始まるサバイバルゲームだ。
上を目指す限り、どこまでも登り坂だ。
ブチ破った壁の向こうには、新たな壁がある。
物語の途中、階段を登り切った彼女は歓喜の雄叫びを上げる。それは達成した喜びではあるが、次の壁に挑戦する資格を手にしたのと同意だ。
喜び、再び前を向いた彼女の前には、新たな階段がある。
脚本が上手いなぁと思うのは、終盤の彼女は、どこまで登っても終わらない階段に疲れた様子だった。
トライアウトでプロ選手を凡打で打ち取った。
今までの努力は一応の結果をもたらしたかのようにも思える。自分の努力を肯定してしまえる結果と、その世界での未来予想を得てしまったのかもしれない。
そこに球団からの連絡が入る。
まるで違う世界に戸惑う彼女にオファーされたのは、選手ではなく球団フロントとしての仕事だった。
それはそれで凄い事なのだけど、彼女は受け入れない。どころか自分の選手としての価値を説く。
その言葉は、コーチからの受け売りだけども、すでに彼女の血肉となった言葉だった。
そして彼女は2軍としてプロ契約する。
最後は自らの手で、その壁をブチ破ったのだ。
でも2軍。
そしてまた彼女は新たな階段を登り始める。
ラストカットの彼女の顔が印象的だった。
敗者でも勝者でも挑戦者でもない。
どちらかと言えば、感動すらない。
「また、ここから始まるのか…」
と、どこか挑戦し続ける自分の境遇を憂いてるようでもあった。
本作は「野球」を題材に描いてはいるが、別に野球に限った話ではない。
やりたい事をやり続けるならば、必ず訪れる葛藤を描いてる。所詮は登り坂。ぶつくさ言うならとっとと降りろ。私は勝手に先に行く。
決意の宿る主役の強い目に後押しされる。
おそらくならばNetflixの韓国ドラマがヒットしてなければ日本では公開しなかったんじゃなかろうかと思われる本作。見れて良かったし、Netflixに感謝。
にしても…言葉が分からないせいなのか、韓国の俳優は端役に至るまで芝居が上手いなぁ。
母親役の人なんて、抜群だったもんな。
ただの青春映画に成り下がらない所が、流石は韓国作品って感じ。
堪能しました。
良かったです。
試合のシーンがないこの映画も野球映画って呼ぶのかな?
男性のみの野球界に女性ながら挑んで行く物語です。
女性としては早い130km/hの球を投げるが…
割と淡々と物語は進んで行くのですが、気付いたら泣いてました。そんな映画です。
全99件中、21~40件目を表示