「【生きるヒント、社会へのヒント】」野球少女 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【生きるヒント、社会へのヒント】
スインがジンテに向かって言う。「あなたがなれなかったんだったら、自分が代わりになってみせる」
ジンテがスインに向かって言う。「みんなが諦めたんだったら、お前が第一号になれば良い」
何かと諦めがちな僕達に向けられた励ましのメッセージのようにも聞こえる。
この作品に散りばめられた話は、多くの人への生きるヒントでもあるように感じる。
何か好きなことをひとつでも良いから見つけてみようとか、
世の中に迎合するだけが生きる道じゃないとか、
最後に諦めざるを得ないとしても、とことんまで頑張ったって良いじゃないかとか、
そして、短所を無くすんじゃなくて、長所をのばしたらどうかとか、
その長所の伸ばし方も、方法はひとつじゃないとか。
これは、多様な社会へのヒントでもある。
球団の社長が、スインの母親に言う「これからなんですよ!」という言葉は重く、そして最高の激励だ。
僕は昔、「王貞治物語」という本を読んでから、野球選手としてだけでなく、王さんを尊敬するようになった。
出自による苦悩や、野球選手としての苦悩、一本足打法へのチャレンジ、ひたむきさ、潔さ、そして、長嶋茂雄監督復帰に沸く巨人ファンを後に、ダイエーホークスの監督受諾。
僕は、この時、巨人ファンを辞めた。
その後のホークスの活躍や、王貞治さん率いる日本チームのWBCでの優勝は、皆の知るところだ。
イチローさんも、そんな王さんを尊敬していると公言している。
多くの若い有望な選手がメジャーを目指すのは良いことだと思う。
アメリカで球場に足を運び試合を見ると、本当に楽しい。
グランドとの距離も近い。
日本のプロ野球も頑張れと応援している。
漫画の「野球狂の詩」は面白かったよ。
スワローズの石川は、身長167センチしかないけど、170勝もあげて里中ばりだとか、160キロの豪速球が投げられなくても、プロで活躍できるんだとか、いろいろ思う。
それと、昨年12月に他界した、フィル・ニークロは、48歳まで現役を続けたナックルボールの使い手で、通算300勝以上あげている大投手だ。
野球は話題には事欠かないんだから、本当に楽しくあって欲しいと思う。
皆が応援するスポーツだから、面白いからこそ、多くの若者はそこを目指すのだ。
この作品は、野球をも応援してるいるのだ。