「男子がふざけ、やせ我慢し、仲間を想う」くれなずめ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
男子がふざけ、やせ我慢し、仲間を想う
亡くなった男友達を偲ぶとき、しんみりしたくない。友人の長所よりもダメだったところをみんなで思い出しながら笑ったり…。それが男の偲び方じゃないかって気がする。
同じように本作のノリもなんかわかる。仲間うちのノリでふざけたり、昔話で盛り上がったり、嫌な話題は避けようとしたり、亡くなった吉尾のことをいじったり。
吉尾の話のようでいて、実はその他5人の群像劇のような展開がよかった。こういう話は好きだ。舞台劇っぽいバカらしさもいい。元が舞台劇なんだなーと思うシーンはたくさんあって、それがあまり違和感ないのはこの映画のいいところ。ただし、後半の空に浮かぶシーンは映画だとしょぼくなってしまったのは少し残念(あの話だと仕方ないけど)。
でも、なんかいい。6人の関係性とか、それぞれのエピソードとか、好きな女子との絡みとか、どれも愛おしい。切ないし、悲しいけど、ニヤついてしまった。こんな映画好きだ。
今年の秋もみんなで友人の命日に、彼のダメだったところを笑いながら飲みたいと思った。そのときにこの映画のことを思い出すのかもしれない。
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