世界で一番しあわせな食堂のレビュー・感想・評価
全18件を表示
中国人が中華料理で人々を幸せにする話
料理系の映画はほっとする。最近、クッキーを焼く女性と税務署員の映画を観たので、きっとこの2人も結ばれるのでは?と最初からそういう目線で見ていた。バクテーはマレーシアで食べたけれど、中国が起源なのだろうか?太極拳をしたり爆竹を鳴らしたり中国の文化はふんだんに出てくる。逆に撮影地のフィンランドらしさとしてはサウナくらいしか出て来なかったかなぁ。ちょっと薄暗い感じは白夜だったのかしら?
食堂という文字を見ると妙に心が浮き立つ
レンタルを3~4回で ジャケ借り
食堂という文字を見ると妙に心が浮き立つ
何だか懐かしいストーリー展開 癒された
中国料理 太極拳 癒された
この監督の作品は観たことあったか
ないみたいだ
ドラマというよりファンタジーです
久しぶりのカウリスマキ(兄)映画。
分断化されていく世界を日々目の当たりにしている今日このごろ、差別や偏見(ほぼ)無く、異文化を受け入れて、認める、そんな展開にほっとします。
突然現れた中国人チェン親子に、食堂を営むシルカを始め村人たちは戸惑いつつも、彼のおいしい料理と控えめな人柄に魅了され、最後はチェンとシルカがめでたく結婚!でハッピーエンド。
あまりに出来すぎた展開ではありますが、細かいところは考えず、おとぎ話として楽しみましょう。
でも実は自分の知らないところで、こんなことが本当に起こってるのかもしれない、なんて思ったらちょっといい気持ちになります。
胃痛が治ったり結石まで解消されちゃったりと、ちょっと大げさなところはあれど、医食同源のコンセプトを組み込んだのは良いことと思います。
大きなことはできなくても生きていける
出てくる人たちが誰も異文化を貶めるような態度を取らず、自然に受け入れていくのが本当に癒された。
ハッピーエンドだけど、安易なものじゃなく、大人としての選択の結果もさもありなん。
食堂を営んでいても、相続の結果のため食に興味がない感じのシルカ始め、周りの高齢者が美味しい料理を味わうことで生きる喜びや意欲を持って生き生きとする変化は見ている方も幸せな気持ちになる。
フィンランドの雄大な景色と中華料理丸ごと人々を包み込んで幸せにしてくれる。
ちょっと中華料理褒めすぎじゃないかしらと思わないでもなかったけど、北欧の田舎の人たちにはアメイジングだっただろうから、よく考えると納得ですね。
こういう世界もあるんだと信じるとちょっと心の支えになります。
景色がきれい
フィンランド北部ラップランドのシルカ食堂に、恩人を訪ね息子と2人で上海からやって来た料理人のチェンが、恩人捜しの協力をシルカに頼み、代わりに食堂で料理を作る事になった。チェンが作る料理は美味しくて健康になると評判になり、食堂は繁盛する。チェンは常連客たちとも親しくなっていくがビザが切れ退去させられそうになり・・・という話。
中国料理は油が多い料理も多く、そんなに体にいいか?って言うツッコミを入れたくなるが、それは野暮だからやめておこう。
早くからシルカと結婚すれば問題解決なのに、って思わせるストーリーは平凡かな。
しかし、とにかくフィンランドの風景が美しく、湖、森、山、そしてトナカイなど、自然の美しさを大画面で観れる事が素晴らしく、映像美に感動した。
フィンランドの美しい自然に見惚れてたら終わってたでござる。
ゆ る い。
ゆるゆるです。
料理は旨そうです。
絶景です。
ガタイの良い美人さんです。
住民達は普段はどんなモンを食ってんだよ?って言いたくなります。
いやさ。朝からビールかよ?健康の国の人達のやる事は違うね、とか。
上海の店は引き払って来たですと?
結婚してフィンランド国籍取れよ、とっとこさ!
ってツッコミ入れたくなります。
中国人なのに爆竹を投げるんか?
と、ここもツッコミ入れたくなります。
※中国の爆竹は手に持ったまま破裂させる事が
前提の作りになってます。
コレが、ゆる過ぎてですね。画も人物も物語りも、全てが。ツッコミ入れる気持ちも一瞬で霧散しますたw
とにかく、フィンランドに住みたくなりましたが、これって白夜の季節しか見てないからですよねw
冬景色はどうなるん?
って、言わずもがなか。玄関先には細いスキーが置いてあったし。四輪バギーですもんねーw
緩くて幸せ。
タイトル通りの映画でしたw
食と幸せと人づきあいと義理堅さ
フィンランドの田舎町に中国から来た父子がやってきた。恩人を探しているというがなかなか見つからず、食堂で働きながら地元の人たちと交流していく姿を描いた物語。
料理人であるチェンと食堂のオーナー・シルカとの関係よりも、店に来るじいさんたちがチェンや中華料理にハマっていく過程が面白い。北欧での異文化交流が描かれている印象。どんなところに行っても中国人は変わらないんだなと感じた。彼らはどんなところでも中華料理を食べようとするし、また中華料理の魅力には抗えないってことなんだな。
チェン父子がフィンランドの人達を徐々に変えていくって展開なのだが、チェン父子も変わっていくのがとてもよかった。料理を作り、地域と交流し、自転車に乗り、指輪を山に埋める。それは2人が妻(母)の死を乗り越え前に進む儀式のようにも見えた。
驚きの展開があったわけでもないし、涙を流したわけでもない。でも観終わった後、清々しい気分になった。フィンランドの美しい風景も相まっての感想になったのかもしれない。それも映画の評価要素だ。いい映画だった。
中華料理が食べたくなる
予想通りの展開。なんなら、トントン拍子に進みすぎるぐらいに、ケンカしても仲直り。と思ったら怒ったり。ニョニョがいなくなってもすぐ見つかっちゃう。最後のオチもね、まぁそうなるでしょう。辛口でいうとひねりもなく、浅い演出なのですが、景色がすごーく綺麗。フィンランドに行ってみたくなります。そして料理は美味しそうです。
ひとつ気になったのは季節感。シルカは結構薄着なんです。
こんなもんでしょうか?
心と体がポカポカしてくる薬膳ムービー
ある目的を果たすために遥々フィンランドの片田舎にたどり着いた中国人父子。
ふたりに横たわる悲しみを、自然の大地が包み込む。
そして、偶然にも振る舞われることになった彼の料理は、いつしか人々から「命の恩人」の料理と呼ばれるようになる。
過去に苛まれる父子は、束の間の異国の人々との暮らしの中で癒され、地元の人々も又、二人から希望を受けとる。
初めは距離のあった人同士が、徐々にお互いを知りロマンスが生まれ、未来へと進んでゆく。
日々を丁寧に暮らして行きたいと思え、心と体がポカポカしてくる、老若男女におすすめできるハートフルな作品。
北海道の大沼公園に似たフィンランドの雄大な景色が美しい。
わざわざフィンランドの田舎まで観光に行ったんならローカルフードの不...
わざわざフィンランドの田舎まで観光に行ったんならローカルフードの不味いマッシュポテトとソーセージを食べるでしょ!!自国の料理食べたら意味ないやん!!!と盛大に突っ込みたかったけどそうすると話が終わってしまうのでグッと堪えて見てましたw
全体的に中国色が強めな印象だけど、フィンランドの景色・空気感や、美味しそうな料理の数々に惚れ惚れする。本当に何もなさそうなど田舎って感じで、2人が湖畔で What do you hear? - Nothing的なやり取りから上海の大都会の話をしてたときに、あぁその通り、わかる〜、と私の自然への憧れの気持ちににドンピシャで触れていきました。いかだでパーティーなんて最高よね。何もないシンプルな贅沢。
中盤から間延びした感じでちょっと退屈したけど、その分いろいろと考えながら見てました。
これが現実なら異質な文化がこんなに簡単に受け入れられないだろう(不審者扱いで除け者にされそう、中国料理なんか箸もつけない)とか、薬膳的な発想(体を冷やさないみたいなこと)は日本でも当たり前で、西洋と東洋の考え方や文化的背景の違いとか、そんなことをモヤモヤと考えました。
チェン氏はきちんとした好印象な人物でかっこいいなぁと思ってたけど(しかも体も締まってるし!)、いかだでセーターと帽子の姿が猛烈にダサくて、詰襟にエプロンのコック姿やからカッコよかったんやな、これはユニフォーム効果とかスキー場効果とかいうやつですね、と実感しました。
シルカはちゃんと彼の内面に惹かれたようでよかったです笑 もうちょっと2人の気持ちの変化がわかりやすかったらよかったな。そういえば最初はお互い片言の英語やったのにいつの間にかまぁまぁしゃべれる感じになってたし。
ちなみにこの映画で私が一番好きなのは病気が改善したおっちゃん。名前忘れた。いい人っていうのもあるけど、チェン氏の料理を口にするたびに楽しそうに美味しそうにウッヘッヘと笑うのが最高だった!
よく出来た映画だと思います。だが…
まず設定に少し無理があるの思う。
映画自体は「かもめ食堂」に少し似ていて
ちょっと癒し系の雰囲気もある。
ただ「あのスープを食ったら身体の調子が良くなった。」とか
「この料理絶品だ!。」とか出てくると
ちょっと「うそーん(^^;。」と思ってしまうw
いや確かに中華料理は美味い。
それに異論は無い。
そして薬膳料理だと言う設定だけど
中華料理って案外高カロリーで病気を治癒したりする力までは無いと思う。
また途中で中国人ツーリストが出てくる場面があるのだけど何故かとても下品に見える。
何故ならフィンランドまで来たのだから
フィンランド料理を食べろよと思うんだけど
何時もと変わらぬ中華料理を食べているのと
フィンランドのこんな片田舎に大挙して押し寄せてくるところを見ると
「俺ら金はあるんだもんね。」式のイヤーな感じしか湧いてこない。
そのうちいつのまにかフィンランドの片田舎の食堂が中華料理店の様になるところを見て
これは文化のマウンティングを見ているようで
なんだか素直に腹落ちしてこない。
自分はむしろフィンランド側の俳優さんが味のある人が多くて
その点はとても良かったと思う。
むしろフィンランドの自然を背景にしててフィンランドの包容力の高さを見たような想いがする。
下衆の勘ぐりだと思うが中国の一帯一路政策のためにこんな中国アゲの映画を作らざるを得なかったのかなと思う。
中国人から見ると最後は白人の嫁さんを貰って
めでたしめでたしなのかもしれないけど
これをフィンランド人が見て果たして納得するのだろうか?
何度も言うが映画自体はよく出来ていると思う。
細かいところに気がいかないなら
普通に楽しめると思う。
20〜30年前の昔ならおそらくチェン氏の立場を日本人がやっていたのだろうと思う。
でも今はその立場は中国人にとって変わったのだなあと言う気がしてきて堪らない。
まあでも細かい事が気にならないなら
普通に楽しめる映画ではあると思う。
中国人でなかったら…
フィンランド北部ラップランドで、実は料理が苦手な女性が一人で切り盛りする地元の老人の溜まり場的なレストランに、突然中国人父子がやって来る。会う人片っ端からお辞儀をして、ある男性を知らないかと訪ねて回り、それを冷めた目で見てスマホゲームばかりしている反抗的な小学生の息子。探し人の手掛かりが全くないので途方に暮れている親子に、余っている部屋(一軒家)を提供するレストランのオーナー、シルカ。翌日もレストランで人探しを続ける親子と、距離を取るレストランの常連客。そこに、中国人ガイドが中国人観光客を大勢連れてレストランへやって来た。定番料理のポテトとソーセージを見て、ネガティブな反応を見せる観光客達。シルカが困っていると、中国人の父親が急に、私が、と名乗り出て、隣接のスーパーで食料を買い込み麺料理を提供する。実はこのチェンは上海で高級レストランのシェフをしていたのだった。それが評判となり団体の中国人観光客が次々にやって来て、チェンは腕を奮うが、給料は受け取らない。最初は「あんな料理」と言っていた常連客も、美味しそうに食べる人達を見て自分達も口にし始め、中華料理の美味しさを知る。そうしているうち、チェンが探していた人は発音が悪かったため誰も気づかなかったが、数年前に亡くなっていた人だったと判明。それであれば、と帰国準備をしていると、既にレストランとシルカにとって欠かせない人となったチェン達をシルカが引き止め、しばらく滞在することにする。チェンはトナカイ肉を使った料理や“医食同源”の体を癒すスープなどで、すっかり地元民に受け入れられる存在になり、フィンランドのサウナを教えてもらう。地元の小学校から見学に来て、息子を子供達と遊ばせたいと考えたシルカは、彼に自転車を買ってあげるが、チェンは自転車で遊ぶ息子を激怒、亡くなった母親は自転車での事故だったと話す。徐々に距離が縮まる3人、チェンもシルカの過去を尋ね、離婚歴があることを知る。
そんな時、村で歌手のコンサートが開かれ、皆ダンスをするので、シルカはチェンにかダンスを教え、3人でコンサートに行く(ムード歌謡みたいな歌)。
ある日、常連客でもある警官が、チェン達のビザが切れて不法滞在であると知らせに来る。チェンが既に特別な存在になっているシルカは耐えられず、それを察して常連客達がチェンをイカダ?のクルーズに連れ出す。酒を酌み交わし、歌を歌い、またチェンの歌も聞く。
今では料理だけでなく村人みんなで太極拳までしている。シルカはチェン親子と中国で結婚式を挙げ、スマホで中継するのだった。
結末としては共通点の無い男女が結ばれる恋愛話だが、北欧の田舎の人々が異文化と異邦人を徐々に受け入れて行く様子が良い。ただ、彼らはよそ者に対して戸惑いは見せたものの排除の様子は見せなかったので、もともと寛容な人たちである。また、ラップランドの清々しい空気が伝わってくる。
一方、コロナ前、中国人が爆買いしていたのが記憶に新しいのと、中国が世界第2位の大国として影響力を拡大しつつあるため、単に多様性の受け入れと映らない(受け取れない)のは否定できない。中国でなく、ベトナムなどもう少し小国であった方が良かったのでは…、と思うが、小国だとラップランドまで団体で行かないよなー。
最初に来た中国人団体客が「お寿司はないの?」と聞いたり、チェンがいちいちお辞儀をしたり、中国人への理解がおかしい気もした。チェンの中国語の歌を知っている筈もないのにアコーディオンで伴奏するのはご愛嬌。
チェンは朝日放送の岩本アナと三宅弘城を足して2で割った感じ?シルカはすこしリース・ウィザースプーンに似てる?
派手さはないけどほのぼの!
前知識なしで、なんばパークスのクーポンが切れるので鑑賞。フィンランドで中国人親子が、現れた。ドライブイン食堂の女主人は、ソーセージ定食しかできない。
中国人男性が料理を手助けしたことで、変化が。
中国人観光客がなんか懐かしい!あんなにいたのにね。
内容は、よくある話だけど、中国人俳優がなかなかいいね。漢方を入れた薬膳料理とか、東洋の知恵にみんな喜ぶ。なかなか良かったなあ。
お茶は80度 恋もお茶も沸騰寸前が一番味わい深いのかもね
フィンランドの地方の村で一人の男がバスから降りるシーンから始まる。7歳ぐらいの男の子を連れて。おやまぁ、チャイニーズ?すかんなぁ。入りこめるかな?とちょっと不安な出だし。バス停そばのドライブインの食堂に入る。三十半ばのフィンランド人の女性(シルカ)がひとりで切り盛りしている店。店の客は多くなく、高齢者ばかり。英語でコミュニケーション。中国人と英語でしゃべるのにたいへん苦労した経験から、難しいんじゃないの?とてもスローなスタート。子供は携帯でゲームばかりしている。それにちょっとイラつく父親。真面目で礼儀正しいが、子供にはきびしい父親。子供がコーラを頼もうとしたら、ダメ出し。紅茶だけでずっと粘る。一杯のかけそばか? 男(チェン)はミスター・フォントロンという人物を探しているらしい。とうとう、女主人がお腹減ってない?と声をかける。ソーセージとポテト、野菜のサラダとドイツ料理みたいなメニューしかない。子供はほとんど箸をつけないで、ふてくされている。居眠りしてしまう男。そろそろ、夕方。この辺にホテルはあるかと聞くと、40キロ離れた町にしかないと。もう夕方で子供連れて歩いて行ける訳もない。スマホ持っているのに段取り悪すぎ。そこでシルカは泊まる部屋ならあると、二人を広い敷地のなかの一軒家を貸して、泊めてあげる。
次の日、バスから降りた中国人の団体旅行客が大勢、昼食目的で訪れる。寿司🍣はないのかと添乗員がシルカに尋ねる。
中国人はフィンランドに来てまで寿司食いたいのか?
チャンが添乗員と話して、麺料理を作って出すと宣言しちゃう。え~今から?ひとりで?シルカと近くのスーパーに買い物に行って、乾麺や鳥肉などを大量に購入して、手際よく鳥スープ麺を出す。アイスクリームのデザートも出す。シルカはこんなに売り上げたのは初めてだと喜び、チェンに報酬を渡すが、チェンは「私はコック。あなたたちハッピー。私もハッピー。お金いらない。」と言って受け取らない。
あくる日も中国人の団体を連れて添乗員が来るという。スーパーの食材は買い尽くしてしまった。シルカの運転する車で大きな町のショッピングセンターに買い物にゆく。またしても、大量の食材を買って帰る。ニュニョのバナナも。海老の酢豚風うまそうだった。警官もパトカー止めて、食べに来る。小学校の先生も社会科見学を兼ねて子供を引率してに来る。しかし、ニュニョは子供たちに馴染めない。心配するシルカは自転車を買ってあげようとするが、チェンは自転車は要らないと頑なに拒否。
フィンランドの広大な自然。短い夏の大人の恋物語。トナカイの群れが現れる。きれいな湖畔の釣りのシーンも。釣った魚はヨーロピアンパーチだった。スズキの仲間。淡水魚。釣りが二人の間の距離をぐんと縮める💞白身魚のスープは病気の老人を元気にして、みんなから信頼される。予告編で、「ゲイ以外の白人はこんなもの食べやしない」と言っていた老人たちだ。
老人コンビはチェンをサウナに誘う。サウナの手摺の柵が絶妙に股間を隠す。サウナは湖のほとりにあり、桟橋から湖に飛び込める。また、手作りの大きな筏に乗せてもらって、老人たちと乾杯するシーン。筏から釣り竿を出すもの。アコーディオンの伴奏でチェンが歌う。実に羨ましい。ちょっと、ピーナッツバター・ファルコンを思い出した。筏のエンジンはHONDAだった。あと、醤油はキッコーマンだった。
生理痛のひどいシルカには白菜や生姜に赤いクコの実をたくさん入れたスープを作ってあげる。
チェンの過去は皆、遠慮して聞かない。チェンの妻は自転車に乗っていて、車に轢かれて死んでしまった。上海でレストランを開いていたチェンは男の子(ニョニュ)の面倒をみる余裕はなく、内向的で、偏食(バナナ🍌が主食)。
子供が寝た後でお茶を煎れ、チェンはプライベートなことを聞くがと前置きして(非常に紳士的)から、シルカに You have a man ?と切り出した。
シルカは結婚していたが、7年間子供ができなかったことから、離婚したのだった。元の旦那は再婚して子宝に恵まれたことも心の傷になっていた。
シルカはラテンの歌手が来ることを知り、チケットを買って、チェンを誘う。客がはねた後の店で、ラジカセをかけて、チャンにダンスの手解きをする。緊張してカチカチになるシャイなチャン。ショットグラスがふたつ出てきた。透明な強い酒を注ぐシルカ。先に一気に飲み干す。遅れて、チェン。お約束のむせる場面。笑い合う二人。当日になって、綺麗な花柄のワンピで決めてきたシルカは尻込みするチェンの手を引いて入ってゆく。女性歌手の歌う歌はムードがあって、ラテン音楽やシャンソン風。日の暮れかかった丘の中腹で、ニュニョが子供たちと仲良くしているのを見ながら、ふたりの唇がついにくっついた。
観光ビザの期限が近いのではと警官と老人たちが話していると、動揺してチェンに当たってしまうシルカ。どうなるのか?と不安にさせておいて・・・・
湖畔に豪華な中国レストランが。えっ?龍頭のついた大きな遊覧船。えっ?ずいぶん急に事業拡大したなと思ったら、ニュニョを連れて、中国に旅行に行って、親子水入らず。婚約💍したとフィンランドの仲間にライブ報告。籍を入れれば、永久にフィンランドに居られるね。めでたし、めでたし。
要約すると、中国人の子連れ流れ板がフィンランドで薬膳料理を作って、みんなに感謝されて、バツイチ女性とハッピーになるという話し。原題はポホヤンヨキのマスター・チェン(巨匠のチェン)。ポホヤンヨキは土地の名前。
わりとよくあるストーリーの大人の恋愛映画だった。エンドロールでは中国の制作陣がたくさん。うーん、仕方ないのかな。
最初はちょっと胡散臭いなと思っていたけど、瞼の裏が熱くなっていた。
BGMは雅楽っぽい音やホーミーっぽい音が中心でしたが、楽曲はちょっと、ちあきなおみの曲のようなムードたっぷりだったので、よかったなぁ。
でも、中国の巧妙なプロパガンダのような。そこまで、考えなくてもいいかな? 皆さんどう思います?
羨ましいばかりの異文化交流
主人公の中国人チェンは幼い子供とフィンランドにとある人物を探し訪ねる。その際に寄った食堂を営むシルカとは幸運な出会いとなりしばらくの間シルカの空き部屋を貸してくれる事となる。
チェンは以前中国で高級レストランを営んでた事もあり腕前も一流である事をいかし中華料理をメニューの一部として振る舞う。
当初は現地の人から中華料理はゲイが食べるものだとバカにされ拒まれる事もあったが、いざ口にするととても美味しくそして健康への良い影響を与えることを実感され現地の人から受け入れられる。
料理以外にも中国人らしい礼儀作法やら義理堅いところ、シャイなところなんかもチェンの良さとして描かれてシルカをはじめとした現地の人に好意的に受け入れられる。
後半はサウナやら広大且つ美しい自然の大地などフィンランドの良さが描かれる。フィンランドのダンスや歌など共に奏で踊りチェンもまたフィンランドの良さを存分に感じ楽しむ。
後半にチェンがフィンランドを訪れた理由として、妻を失い、その際自暴自棄になり危険なところからお金を借りどん底にはまっていた。その際に融資してくれて人生を立て直すきっかけを与えてくれたフィンランド人に逢いにそしてその時のお金を返すのがフィンランドを訪れた理由だと明かす。
最後はチェンとシルカは結ばれ幸せな結末で作品は終わる。
まぁチェンが訪れた理由がストーリーに物凄く意味があるわけでもなく、また最後のハッピーエンドなんかはありきたりな展開だけど、この作品では中国とフィンランドの良さ、そして互いの異文化交流がシンプルに美しく描かれていたと思う。
まぁ一応最初は中国料理はゲイが食うものだとバカにするシーンはあるけど、それ以外は特に目立って差別するシーンとか攻撃的なシーンはなく安心して見られる。
特別目新しい描写があったりする作品ではないけど、安定して異文化交流の良さをゆっくりと見られる作品だと感じた。
日本人である以上、中国文化への目新しさとかはあまりなかったのはまぁそこは仕方のない事か。
あとは少し僕が体験して思う中国人像とは異なる部分も少しあったかな。
鑑賞前からハードルを上げ過ぎると退屈に感じる作品にもなりうるが、いい意味で大きな期待せずラフに見るとホッコリできる作品だと思う。
実際にこういう異文化交流ができるのは憧れ、とても羨ましく思う。
まさに医食同源
ソーセージ、マッシュポテト、生野菜…食堂のメニューは料理と呼ぶ程でもないシンプルさ。脂質も糖質も塩分も多そうだ。
ゲームばかりしていて、出されたフィンランドの食事を食べない息子はなんてわがままな!と思ったけど、だんだん友達もできて変わってゆく姿にホッとした。
中華でも油ギットリな庶民的中華ではなく、とても上品な宮廷料理はヘルシーでまさに医食同源。
人を幸せに出来る料理っていいなあ!
子どもを寝かしつけてからの白夜のデートも不思議な感じ。明るい夜だから2人の関係にもごまかしは効かない。
極夜の季節の都会のヘルシンキしか知らない私には田舎の風景は全て新鮮でした。
食って凄い... 人を笑顔にさせる。
海外で何の当てもなく人を探すなんて、途方もなく、しかも子供連れって...? そんな無謀としか言えないストーリーを許せる余裕は自身にあるのか?
"優しさの証明" を問われているようで
映画のオープニングで登場した湖に広がる緑豊かなフィンランドのラップランドの人の手が入っていない大自然を背景にゆっくりと急がず映し出された美しい風景を見たとたん、何かいい話にめぐり逢い、心温まる映画を見る機会を与えられたのかもしれないと期待するのはいけないことなのか?
あたしがもし、下品にこの映画にツッコミでも入れたら、あんたたち、失礼皆様が嫌いになるよりあたしが嫌な思いになるかもしれないって... コ ・ ワ ・ イ ⁉
そらきた! 映画も始まってから17分過ぎに起こるチョとしたイベントらしきもの
いきなり10数人の中国人ツアー客がシルカの営むレストランに押し寄せてきて、彼女がどうしようもなく途方に暮れているところを前日に見知らぬ東洋人親子に泊まる場所を提供してくれたよしみやその恩返しからチェンは料理を手際よく作り、次の日の注文も受け段取りも取りつける... すごくいい滑り出しのプロットとして、良く描けている。 と思いきやそんなことは天地がひっくり返っても起こりやしない。まして相手は中国人 常識として... 何故か⁉
決まった場所や土産物屋に連れまわすツアーガイド... 表向きはツアー客の安全確保や迷惑行為の防止と謳っているけれども実際のところはちがう。今、現在は知らないけど昔はツアーガイドにはバックマージンとかコミッション・フィーという店からのキックバックがあった。売り上げとか、その店に行っただけでツアーガイドにはお金が支払われるシステムのこと。
それと一番してはいけないことをこの映画製作者は行っている。
見知らぬレストランでツアー客に食事させた事... つまり食中毒の問題。
ガイドの一番いやな事は親会社である旅行会社にクレームをつけられるところにある。中国の人なら関係ないって⁉
あたし、やらかして、言ってしまった。また悪者ね? おバカな話しは放っておいてと
WELCOME TO SANTA CLAUS VILLAGE IN ROVANIEMI
– OPEN EVERY DAY OF THE YEAR
サンタクロースグリーティングセンターって聞いたことのある人はオープンで優しい人なのかもしれない... だって、サンタクロース村にはサンタクロース宛に、毎年70万通を超えるお手紙が届き、その返事がまた世界中に届けられるから。
サンタクロースの所在地であるフィンランド北部にあるラップランドが今回の映画『世界で一番しあわせな食堂』の舞台となっている。
忌まわしいCOVID-19禍の世界でなければ... ラップランド州の州都であるロバニエミは北極圏の入口から南へわずか8kmに位置する人口約3万5千万人の町に年間50万人以上の旅行者が訪れる観光都市と言われ、オーロラ観光もできるはずが、今はそうもいかない。
"季節は冬夏冬冬" と冗談も出るほどの北極圏に近い都市は当然、日の昇らない極夜の冬は長く、その正反対に日の沈まない白夜の夏はあっと言う間に過ぎ去ってしまう別世界という事を考えると...
"Fish out of water" コメディ
ジャンルをさらに細かく分類付けした意味の言葉:サブジャンル... コメディのサブジャンルである "Fish out of water" コメディが本作品『世界で一番しあわせな食堂』にあたる。
映画製作が始まって以来、つまり映画の黎明期から世界的に人気のあるコメディサブジャンルとして確立していて、例を挙げるなら、『バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)』、『ビッグ(1988)』、『カラー・オブ・ハート(1998)』他にもたくさんあるけれどもこれらのコメディ映画に共通する点は、キャラ(魚)が通常の環境(水)の外にいるシチュエーションという事... そんなの常識さ、なんていう御仁には関係ないさぁ~ってか⁉
『バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)』は若いマムとダディがいる過去に戻り、『ビッグ(1988)』は子供が大人の世界に、『カラー・オブ・ハート(1998)』はモノクロの世界へ... そして本作品『世界で一番しあわせな食堂』は暖かい上海から来た東洋人が冬は極寒のフィンランドの片田舎のレストランでオーナーのどちらかというと料理下手のシルカとの奇遇な出会いから地元の人たちとのゴールデン・ゲート・ブリッジ級の交流を描いたフィンランドの初夏を思わせる心の雪解けのようなポッカポッカな物語となっている。
A healthy mind in a healthy body.「健全な精神は健全な肉体に宿る」... 今話題のスポーツ憲章か⁉ なんてね。 本当は第三帝国の時代に言葉の意味がスローガンに変えられていて
You ought to pray for a healthy mind in healthy body.「願うならば、心身ともに健康であることを願うほどにしておきなさい(したほうがいい)」なんて古代ローマの皮肉屋の詩がルーツとされ本当の意味となっている⁉
スープか前菜の話としてぜい肉が振り子のようにプランプラン動く地元のオッちゃん達の偏った食事から健康を失っているところをミスター・シェフことチェンの冴えた料理の腕前から食べてもおいしく、見た目もにインスタ映えするほどプレイトには立体的で奇麗に美しく、そして古文書からの薬膳は徐々にオッちゃん達の健康を取り戻していく。それと同時にチェンが彼らのコミューンに溶け込んでいく様子を急がず、焦らず、心地良く、ミカ・カウリスマキ監督はフィンランドの大自然と対極にある究極の小宇宙である料理のアントレとを暖かいフィンランドの世界を穏やかに映し出している。
そして映画の前半で、チェンと息子のニュウニュウとのよそよそしい関係やニュウニュウの独りぼっち観が、シルカの持っている人に対する心の温かさが、彼の心の氷を溶かし、豊かにするあたりは、この映画のメインディッシュと個人的には捉えている。
何よりも心身ともに健康であるという、誰もが持ち得て、許されるわずかな幸せと希望という喜びが大切であることを温かく見守れる映画となっている。
コメディとの繋がりはないけれども映画が始まった瞬間にアメリカ国立フィルム登録簿に登録されている西部劇の名作中の名作、ジョージ・スティーヴンス監督、アラン・ラッド主演の映画『シェーン』を反射的に思い出している。主演を務めたアラン・ラッドの数奇な運命... ジョージ・スティーヴンス監督の名作『ジャイアンツ』には本当はジェームズ・ディーンではなくてアラン・ラッドがジェット・リンク役をするはずだったけれど... 1964年に彼は亡くなり、、ジェームズ・ディーンは『ジャイアンツ』が公開された前年に他界している。
"You ought to pray for a healthy mind in healthy body" 前述のこの言葉がアラン・ラッドの夭折に改めていたく響く... 168cmと背が高くなかったけれどスクリーンでは大柄に見え、低音のボイスの彼... シェーンと牧場主の息子ジョーイとの関係を見ていると、この映画の息子のニュウニュウとチェンとの関係がフィンランドの夏の濃い緑の木々のように育っていき、またここで暮らす人たちの素朴さとフトコロの深さと心の豊かさが羨ましくも魅力的に描いている映画に会えて、しかも笑顔で観ることができた事へ感謝したい。
全18件を表示