「「食」を切り口に異文化交流をリアルに映し出す」世界で一番しあわせな食堂 スクラさんの映画レビュー(感想・評価)
「食」を切り口に異文化交流をリアルに映し出す
とある理由から息子とともにフィンランドのラップランド地域にある食堂を訪れた中国人のチェンが食堂のオーナー・シルカやお客たちとの交流する様子が描かれる。
「食」は毎日に欠かせない身近なものだからこそ異質なものにはどうしても警戒してしまう。ひょんなことからシルカの食堂で中国料理を作ることになったチェン。フィンランド人たちが見慣れない料理を恐る恐る食べる姿は自分が異国の地でよく分からないものを分からないままに食べた記憶と重なった。
食という中国文化の1つに直面したフィンランド人の反応だけでなく、
フィンランド文化と出会った外国人が経験する「フィンランドあるある」もしっかりストーリーに盛り込まれていて、実際に現地で起こりうる異文化交流のリアルがそこにあった。
ラップランド(北極圏)の田舎町って舞台設定がテーマにとっても合っていたなと思う。
これが首都・ヘルシンキとか近くのタンペレだったら、誰かしら中国語に詳しい人はいるし、もっと英語も堪能な人がたくさんいただろうけど、田舎町だからこそうまくコミュニケーションが取れない難しさがうまく表現されたんだと感じた
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