「インドの少年隊、ジャニーズ萌え映画」人生は二度とない きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
インドの少年隊、ジャニーズ萌え映画
お正月映画鑑賞シリーズ②
近場の温泉に泊まり込んで、年末年始をダラダラと過ごした吾輩、
湯船とお布団の自堕落な往復にも飽きてきて、出掛けてきました映画館。
沢田研二の「土を食らう十二ヶ月」に続いてきょうはインド映画「人生は二度とない」です。
老人映画から若者映画へのいきなりのジャンプですよ、
お正月ですからカラッと明るく行きたくて。
結論から先に言うと、
映画そのものよりも、東座の素敵な支配人の赤いセーターとか、まるでご自宅から持ち出してきたような毛布を山と抱えて「寒くないですか、ひざ掛けにどうぞ」と配って回る支配人さんのあのお姿のほうがほっこりしました。
きりんは、映画よりも映画館のほうが好きなんです。
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インドのユース・ロードムービーって、
たいがいどの映画にも三人の登場人物がいますね、孫悟空、沙悟浄、猪八戒。
①凄腕トレーダーのアルジュンは旅先のガールフレンドにのぼせ上がって退職。
②財閥令嬢との “とんまな婚約”を破棄する決心はカビール。
③実の父親に会ってみたかったイムラーンは念願を果たして詩集を出版。
この三人をゆっくりと撮るものだから尺はちょっと長く感じてしまいました。
それぞれ前向きとはあまり思えない“ネガティブな決断”が、特に①〜②と続いたからかもしれません。
「有名観光地巡り」や「ぶっ飛び体験ツアー」のリアル紹介、そしてギャル好みの彼らの裸体は映画の目玉だったかもしれません。
インドでは大ヒットとのこと。
でも三人の人生にとっては、あんなんで果たして良かったんだろうかと僕には納得が行きません。
「リア充」とか、最近は言うらしいんですが、充実度とか達成感とか、僕=おっさんの目から見ると、ちと足りなかったかも。
どうでしょうね?
三人とも旅を終えたあとで、予定通りそのままの生活に戻ったほうが、ずっと面白くて鑑賞者の共感を得られたのではないかな。
イムラーンはスペインに残ればいいのだし。
「それでも三人は一生の親友だった」― という結論でいいじゃないですか。
それじゃあ若者ウケはしないのかな?(笑)