「名優たちの祭典。ひっそりと開幕」バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5名優たちの祭典。ひっそりと開幕

2021年4月18日
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鑑賞方法:映画館

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コロナの時期だからこそできた、超豪華なキャスティング。テレ東、一見ふざけているようだが実は凄いことをしでかした。

数々の制約があるなかでエンタメとメッセージを上手く融合させて、最後には少しうるっとさせてしまう作品を作り上げた松居監督の手腕に脱帽。

キャスト、スタッフ全員が大杉漣さんのことを大事にしているのが露骨な演出がなくともひしひしと伝わってきた。

バイプレイヤーズの映画を撮りたいと願っていた漣さん。仲間を大事にし、現場をこよなく愛していた漣さんの姿勢は、作品を生み出す人たち共通のもの。主演が誰かなんてどうでも良くて、そこにあるのは作品への愛や情熱だけである。とても気持ちの良い映画だった。

ところで、「小さいおじさん」を本気で作る気はないのだろうか。劇中劇にしておくにはあまりにも勿体ない魅力的なコンテンツだと思うのですが。ついでに「しばいであそぼ」も。どうか更なる展開をご検討くださいテレ東さん。

柴左近