星の王子ニューヨークへ行く2のレビュー・感想・評価
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オリジナルの第1作はレンタルビデオで、テレビ放送で、何度となく見た...
オリジナルの第1作はレンタルビデオで、テレビ放送で、何度となく見た世代。自由を求めてアメリカまでやってきてしまったアキーム王子とセミに、また会えるとは思ってもみなかった。
それも、国王になったアキームと。そして、アメリカで何も知らずに生まれ育っていたアキームの息子とも。ツッコミどころ満載ではあるが、ハリウッドでも王道の娯楽作品だもの、細かいことはごちゃごちゃ言わずに楽しんだ方が勝ち。
アキームは妻、娘たちに押され気味の生活をおくっていて、国王として、家長として、父親として針の筵のような生活を送っているが、そこにきちんと落としどころというか、落とし前をつけるポイントを残している点が秀逸。それにしても、時代は繰り返される。妻となろうとする従順な許嫁に「あなたの好きなことをします」と答えられて閉口するシーンが再びみられるとは思ってもみなかった。
かつて父に反発した主人公が子どもたちに反発される
前作は、理想の女性を求めてアフリカからニューヨークへ旅立つ物語だったが、今作はその逆で、ニューヨークで育ったアメリカの若者がアフリカへと旅立つ。根底にあるのは、前作同様、古い因習にとらわれず、自由に生きることの大切さだ。前作ではその自由を求めてたびに出たエディ・マーフィ演じる王子が、今度は自分の息子・娘たちに古い因習を押し付ける側に回ってしまうというのが良くできたポイントだ。若い頃は上の世代の押し付けに反発していたのに、自分がいざ年をとると若い世代に押し付ける側になってしまうのは、どこの社会でもよくあることなのだろう。
笑いどころとしては、前作同様、エディ・マーフィが一人で複数の役をこなす床屋のシーンや、変な神父のシーンだったりする。30年前の前作のファンには嬉しいサービスだろう。
この作品の続編ですか・・・と思いました。
後継者問題に悩む王子が、NYに残る息子を迎え入れたことによる世代間、文化的なギャップに悩む物語。
エディ・マーフィー全盛期に製作された作品の続編。33年ぶりの製作に、ハリウッドの苦境ぶりを感じてしまいます。
物語はコメディテイスト。そしてミュージカル仕立て。
古い慣習を否定していた主人公が、自らが慣習を守る立場になったことへの戸惑いもしっかりと描き、物語に深みをもたらします。
楽しい映画だとは思いますが、元々製作する必要性のない作品としか思えず、その思いを覆す程のパワーを感じることも出来ませんでした。
私的評価は普通にしました。
1作目が好きなだけに楽しめた
大きく期待を裏切らず、まとめてつくってくれたと思う。
過去のキャストをふんだんに使い、皆が相応に歳を取ったとわかる。クイーンズの散髪屋などは懐かしすぎるが、あいつら長生きしてるなぁ。第一声が「クンタキンテ~」で前作観た人は嬉しいだろう。
しかし、前作なしで本作から観る人はどんな感想になるだろうと心配になるくらい、前作の懐かしさが笑の核を担っているので、前作未見の方にはお薦めしない。
アキームが国を変えるとか言ってたのに相変わらず国の風習が変わってないのに「あれ?」となってしまう。
犬の泣き真似させられてた元王妃候補がまだキャンキャン言ってるのはショックだったし(そりゃ妹をあんなにされたらザジ将軍も怒るわ)、ラベルの質問にラベルの婚約者も、キャンキャン言ってた王妃候補と同じ返事で笑ってしまう。
女系の後継問題とかコメディならではの解決をみせるのでノホホンとして良い。日本の皇室とかどうなるんだろう?
人種問題とかあまり言葉で書き出すのは難しいけど、今出せる製作費、頼めるキャストを出しきった感じがある。
過去のシーンでサミュエルジャクソンも写ってるし、モーガンフリーマンも特別に出てる。ザジ将軍はウェズリースナイプスだし、エンディングのNG集は楽しそうにやってる感が微笑ましかった。
ラストも有名アーティストを呼ぶでなく、クイーンズでアキームが聞いたバンドを呼ぶ所も「あ~そうだったこんなバンド居たわ~」と懐かしさが爆発した。
前作を愛していた人にはボーナストラック的に楽しめる。
前作好きな人は観ても損しない。
前作とセットで最高
星の王子は2で完成した
おとなしくなったなぁ
星の王子(エディ・マーフィ)の父が危篤になり、あとを継いで国王になるが、子供は女ばかりだった。
父親の作った法に縛られ、若い頃、ニューヨークで心ならずも出来てしまった男の子を引き取りに行く。
30年以上の時を経て、当然のことながら、丸くなった。
単なるおバカコメディの続編なんかじゃありません 凄まじい社会的メッセージを放っている傑作なのです アカデミー賞にノミネートされてもおかしくない作品です
本作は1988年の第1作の33年目の超ロングパスでの続編です
単独で観ても半分も面白くないと思います
必ず第1作を観てから、その直後に本作を続けてご覧になって下さい
それが一番面白く楽しんで観る方法です
そのように本作は、実は前編、後編の2部構成の後編であると言えます
それくらい33年の年月を超えて密接につながっています
実は本作は2020年8月に公開されるはずだったのが、このコロナ禍で12月に延期され、結局公開中止となりお蔵入りになってしまった作品でした
ところが!なんとAmazon Prime Videoが独占配信を今年2021年3月からしてくれたんです!
それもprime会員なら無料で!
吹替版も、字幕版もありますからお好きな方で、ステイホームで今すぐ観れるんです!
これほどの名作をお蔵入りさせてはならない!
関係者が奔走した熱意がつたわるような気がします
物語は前作から30年後、アキーム王子とリサ妃の結婚30年記念日から始まります
主要な登場人物は殆どそのままのキャストで30年後の本作に結集しています
ただ本作の物語でも鍵となるオーレオン王妃は、劇中で既に亡くなっているので登場しません
キャストのマッジ・シンクレアも1995年に他界されています
あとギョロ目のバーガーショップ強盗のサミュエル・L・ジャクソンが何故だか出演していません
代わりにモーガン・フリーマンが本人役で登場します
お話は前作の30年後に、次の世代が同じことを繰り返すようなもので、大笑いとちょいとホロリの吉本新喜劇みたいなもので、全然大したことはありません
しかし、それでも凄いんです
33年の世代を超えた超ロングパス!
セミがこんな台詞を言います
「アメリカは変わった
黒人大統領が国をひとつに」
NY の下町も下町、クイーンズ
大阪の新世界みたいなノリの住民
前作でクソほど笑わせてくれた三バカの散髪屋の連中が次のように応えます
「だが、ムダだった
皆死ぬ、何らかの方法でな」
「現代のナチに殺される」
痛烈な皮肉です
つまり何にも変わっちゃいねえよ
上っ面だけ綺麗になっただけで、人種統合の夢なんか死んでしまった
耳障りのいい言葉を駆使して
現代のナチが横行しているんだと
ラベルは、ダフ屋の底辺生活から抜け出そうと一念発起して就職面接に臨みます
白人の一族経営のIT企業のようです
ついて来た叔父のリームから「白人に媚び売るなよ」の声を背に、白人のバカ若社長の面接を受けます
しかし、結局こう言い放って面接室を飛び出します
「最初からオレを見下しやがって!
やる気をそがれたよ!」と
今の境遇から這い上がろう、努力しようとしても黒人の若者には生まれや育ちだけでスタートラインにすらつけないのです
能力や人柄を、人間をみてはくれないのです
これでは貧困の連鎖は世代を超えていつまでも続いていってしまうのです
これじゃあダメだろ!
これこそ本作のテーマです
こんな調子のことが山盛り散りばめられています
2018年の「ブラックパンサー」というマーベルのヒーローもの映画があります
ちょっと設定が似てます
そいつにバットマンを合体させたような映画です
題名のブラックパンサーとは、マーベルコミックの原作そのままです
しかしその名前は60年代後半から70年代にかけて急進的な黒人民族主義運動・黒人解放闘争を展開して暴力的な人種対立を煽っていた「ブラックパンサー党」と同じです
そしてその映画公開の頃はBLM 運動が燃え上がった頃でした
そして本作
最初目指していた公開日は2020年8月
アメリカ大統領選挙は同年11月
黒人のおかれている状況を、1988年の前作から説き起こし、2020年現在との比較の中で、何も変わってない、上っ面だけ取り繕ってあるだけだとお笑いの中で見せてくれます
ブラックパンサーみたいに暴力をちらつかせてはダメだと
ユーモアでいこうぜ!
そして歌やダンスの力で黒人のパワーを見せつけようぜ!
歌やダンスなら黒人の力にかなうものなんていやしないだろ?
この30年でブラックミュージックやダンスがアメリカどころか世界中を愛と平和で制覇したんだ
みろよ!このパフォーマンス!
だから大御所ソウル歌手グラディス・ナイトが本人役で登場して代表曲の「夜汽車よジョージアへ」を替え歌でうたったり、若手のR&Bのスターも目白押しで出演しているのです
それは60年代、70年代から綿々と続くブラックミュージックの伝統の上に築かれたものであるという主張です
現代の大スターのジョン・レジェンドもエンドロールで劇中歌をキーボードの弾き語りでファルセットで歌ってくれます
フィナーレのパフォーマンスシーンの司会はモーガン・フリーマン、ステージでパフォームするのはランディ・ワトソンと彼のバンド「セクシーチョコレート」
もちろんランディ・ワトソンはエディ・マーフィ
そしてバンドメンバーをよく見ると!
ギタリストのドレットヘアはあのナイル・ロジャース!!!伝説のスーパーファンクギタリスト
しかも演奏するのは彼がプロデュースしてシックの演奏で大ヒットしたシスタースレッジの「We Are Family」なんです!
超いい笑顔でご機嫌で弾いてます
素晴らしいメッセージです!
分断されたアメリカなんて有り得ないだろ!
クイーンズみたいに人種ごっちゃ混ぜでいこうぜ
みんなファミリーさ
ユーモアでいこうぜ!
歌って踊って楽しい国がアメリカだ!
単なるおバカコメディの続編なんかじゃありません
凄まじい社会的メッセージを放っている傑作なのです
アカデミー賞にノミネートされてもおかしくない作品なのです
ラベルの母メアリー役のレスリー・ジョーンズに注目です
正にウーピー・ゴールドバーグの後継者といえる逸材です
ものすげーコメディエンヌが現れました!
懐かしいだけだった。
星の王子ニューヨークへ行くは小学校の時に観て
凄く面白くて好きだった記憶がある。
当時のエディーマーフィーブームもあって、
エディーマーフィーの映画もたくさん観た。
だけどもこれは、懐かしいと言う以外に
特に感想もないと言うかあまり面白くなかった。
エディーマーフィーより息子がメインになって行くし、
物語も単純だし、
ああ前も色んな人に変装してたな!とか
セミ変わってない!若いな!とか
ウィズリースナイプス久しぶりに見たな!
と懐かしむだけの作品だった。
これを観る前にエディーマーフィーのインタビューを
読んでて、ラズベリー賞を取って、もう役者は終わりと
思ってたけど、最後の作品がラズベリーでは納得出来ない
と思い、映画の世界に戻って来た。と言うのを見て
期待をしてたのもあったかもしれない。
ただエディーマーフィーの満面の笑顔は人を幸せにします。
これはいいパート2だ!
懐かしいメンバー
現代社会を反映した続編
能天気でノリノリな雰囲気を纏っていた前作から30年以上経ての続編。そのテイストは今回も引き継いでいるものの、より強調されているのは、古き慣習やしきたりへの反発とダイバーシティ。
「国王は男性じゃないと務まらない、女性は職を持てない」という凝り固まった考えは、何もフィクションではなく現実社会にもある。そうした事情を取り入れているあたり、製作・主演のエディ・マーフィは否定するも、やっぱりアメリカを騒がせたトランプ政権への反動が込められていると思う。
グラディス・ナイトやモーガン・フリーマン、はてはジョン・レジェンドといったアフリカ系著名人が多数カメオ出演しているのも豪華だし、何といっても前作を観ている人ならニヤリとするシーンも盛りだくさん。
ただ、前作では強盗役で出ていたサミュエル・L・ジャクソンの再登場もあるかと期待していたが、さすがにそれはなかったようで(アーカイブ出演のみ)。
俺たちは家族!時代は繰り返す
同じく異国からアメリカにやって来るオリジナルから比較的歳月が経ってから製作された『ボラット』待望の続編がすごく良かった(しかも必然性があった)ことと、本作があのNetflix良作伝記映画『ルディ・レイ・ムーア』の監督 × 主演コンビ(で今度はAmazon Prime)だから本作も期待していたのだけど、そんなに笑えなかったかも。結局同じことを繰り返すのか、時代は繰り返す。脚本の甘さとか否定できない。前作ほど面白くもフレッシュでもなかった気がしたけど、このありがちでバカバカしい跡継ぎ問題バカ騒ぎパーティーは嫌いにもなれないわけで、前作のファンはじめ好きな人は好きになれそう。ノスタルジー込みの微笑ましい気持ちで見るのが正解か。本作は世代を超えないかもしれない。コメディ版『ブラック・パンサー』ともならず?というよりはまだ『シャフト』の方が感覚的に近いかもしれない。サンダーバードを追え!から始まり自分を生きる。結構キャスト豪華。エンドロールまで美味しい仕上がり、ジョン・レジェンドの美声聴ける。おやすみ!
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