浅草キッドのレビュー・感想・評価
全169件中、21~40件目を表示
ちょっと憧れる。
どこまで実話か分からないけど、ビートたけしという人物の魅力と、彼の半生そのものが面白いので、映画やドラマになりやすいのだろうと思います。
大泉洋は本当に何を演っても良いですね。とっても素敵な師匠でした。師匠が良くないとビートたけしの良さが半減するし、師匠が出過ぎるとバランス悪くなる。適度な存在感で丁度良かったです。
柳楽優弥が現在のたけしを特殊メイクで演じていると知ったのは、作品を見終わった後で、かなり驚きました。いや〜本当に凄いです。若者が特殊メイクで老けた役をやると、姿勢や動きや声は若いままなので違和感あるパターンが大半ですが、それは感じませんでした。柳楽優弥はずんぐりむっくりで、背格好含めビートたけしに似せるには都合良いかもしれませんが、ビートたけしは皆んながよく知っている実在の人物なので難しい役だったと思います。
全体的に演出過多、泣かせよう感動させようとしている感が強く、フラグも分かりやすくて先が読める。キレイな話にまとめ過ぎ。何よりビートたけし本人の歌がバックで流れる度に興醒めしてしまい…せっかく気持ちが盛り上がっても歌で台無し。本人が自分のサクセスストーリーに下手な歌付けるのって、なんか間が抜けてませんか。滑稽に感じてしまって、個人的にはあまり涙腺には来ませんでした。
が、エピソードの一つ一つは良く、哀しみや喜び、切なさ、ハラハラドキドキ、ヒリヒリ、十分楽しめます。
作中、弟子のたけしが、師匠の大泉洋の指を「食っちゃったんですか」とボケるシーンがあります。周囲は一瞬凍りつきますが、それに師匠が応えるところが、私はとても好きです。懐にヒュッと入って、熱い血飛沫が出るような。憧れます。
初めてテレビに抜擢されて、出場直前で「元々のネタでやる」と決める場面も良かったです。この選択がその後の人生を分ける大勝負、チャンスはこの一度きりという感じがビンビン伝わってきて、話の展開は分かっていても妙に高揚しました。
芸は見る者の価値観で決まる。幾ら『芸』があっても『鯨』では分からない。
温故知新って事だろうが、いつ頃の事だろうか?兎に角、『バーレスク』の将来と『フランス座』の未来は違う。
ガキの頃、何回か祖父につれられて、浅草へは行ったが、まさか、小屋へは入っていない。多分、落語だと思うが。その他に何かの演劇も見たのを思い出す。『お侍さん』が切られて、血まみれになる場面だったと記憶する。
この浅草の芸能の伝統は、この頃から定着して、今も余り変わらないと思うが。
コント5○号のギャグだ。彼は萩○欽一さんの後輩なんだ。私は彼の芸は毒蝮○太夫さんをリスペクトていると思う。まぁ、老人ネタは無責任に色々継承されているが『PLAN75』もその一つだろう。この映画の時代から何年も経っただろうか『高齢化社会』はどうにもなっていない。
本当に芸のある芸人は、現在、テレビを捨てて、配信サービスに走っていると思う。昔、浅草を捨てて芸人がテレビに走った様に。
コメディーに人情入れる演出は日本の定番になってるが、正にアナクロ過ぎる。落ちも分かる。
追記
フランス座の建物脇に
『古今亭志ん朝』『柳家小さん』『柳家小三治』の登りが立つ。テレビの犠牲になった落語の大家と思う。この大家たちの演ずる演目に対して、テレビは『下品な下ネタ以上」に対応できなかった。現在は配信番組で落語が百花繚乱。はてはて、芸はよくなったろうか?
師匠
芸人は、笑われるんじゃないんだ!笑わせるんだ!!
ある意味で「劇団ひとり」の仕事に感動する映画だった。
そして「劇団ひとり」・・・を見直す映画でした。
ビートたけしが師匠であった深見千三郎をリスペクトするように、
劇団ひとりのビート・たけしへのリスペクトが沸々と伝わってくる。
劇団ひとりの性根の真っ直ぐさ、優しさと靭さを知った。
構成の巧みさが光る。
過去と現在を巧みに行き来する構成。
フランス座を飛び出して地方巡業も客に受けず、
深見を見捨ててきたのに、売れずに鬱屈してるたけし。
一転して、過去。
フランス座でエレベーター係りをしている駆け出しも
駆け出しのたけし。
深見に弟子入り志願するものの、芸ひとつない事を笑われ、
タップダンスの手ほどきを受ける。
タップダンスに熱中して上達するとともに、
芸にも磨きがかかる。
やがて閑古鳥の鳴く「フランス座」に見切りをつけて去るたし。
ピンチヒッターで出たテレビで毒舌漫才が炸裂して曝発的人気。
漫才大賞を受けた足で、師匠に会いに行く。
賞金を渡し居酒屋に繰り出す。
この時の深見(大泉洋)とたけし(柳楽優弥)の会話のピンポンは
ベスト・オブ・ベストの毒舌漫才だった。
喜びの絶頂の深見の死。
ラストで深見とたけしのタップダンス・シーン。
喜びが溢れ、幸せ感、満足感。
湿っぽくは終わらない
意地でも笑わせて泣かせてやる・・・
そんな野心や挑発は劇団ひとりにはない、
のに、泣ける。
劇団ひとり。あくまでも優しい。
天才たけしへのリスペクト、
芸人へのリスペクト、
そして深見正三郎という時代遅れの芸人の姿が
クッキリと脳裏に刻み込まれる。
秀作。
「笑われる」のではなく、「笑わせる」
新年1発目にふさわしい、人情味あふれるヒューマンドラマだった。
舞台は、昭和40年代の浅草。浅草フランス座のエレベーターボーイをしていた主人公のタケシが、師匠・深見と出会うことから始まる。深見に芸の神髄を叩き込まれながら、笑いに磨きをかけていくタケシ。しかし、テレビの普及とともに、フランス座の経営が悪化。タケシも深見の反対を押し切ってフランス座から去り、テレビの世界で人気を獲得していく。
ステージにしがみつく師匠と、テレビで人気を得るタケシの対比が面白い。人を笑わせるという点では、同じ方向を向いているのに。特に、タケシの葛藤は痛いほどに伝わる。フランス座では、笑いや歌は二の次で、客のメインは踊り子のパフォーマンス。歌手志望の踊り子・千春が歌っている途中で、下品な歓声があったことに、タケシは違和感を持ったと思う。自分がやりたい芸の見せ場は、果たしてここなのか?と。だけど、師匠についていきたいという思いもあった。この一連の葛藤は、とても見応えがあった。
テレビで人気者になるタケシに対して、深見は落ちぶれた様子だった。しまいには、工場の同僚(まさかCreepy Nutsが出るとは!)に笑われる始末である。テレビでの芸に否定的な深見だが、弟子のタケシが漫才をやっている姿は自分の目で見ていた。深見はずっと、タケシのことを可愛がっていたし、気にかけていたのだ。再会した時の会話は、師匠と弟子の関係を表すテンポの良さだった。それだけに、深見の最期があまりにもあっけなくて、寂しいものだった。
柳楽優弥の演技力に拍手。動きから発声まで、めっちゃビートたけしだった。モノマネではなく、もはやコピーに近い。序盤に登場した現代のタケシは、一瞬本人かと見間違うほどだった。また、全体的に心情描写が上手い作品だった。人々の人情や葛藤を丁寧に描かれていたし、なによりも芸人リスペクトが強かった。本業が芸人である劇団ひとりが手掛けたというのもあるかもしれない。人に笑われるのではなく、人を笑わせる。それが、エンターテイメントの真髄といえるだろう。
やはりそうなるよね
熱い芸人の生き様
「ビートたけし」の芸名に込められた想いを感じる実話をもとにした素敵な映画です。
ビートたけしが、デビューするまでの実話をもとに作った映画です。
大泉洋と柳楽優弥の臨場感が溢れる演技力が凄いです!
幻の浅草芸人と呼ばれた「深見千三郎」を師匠として、「たけし」が学んでいく様子が繊細かつ丁寧に描かれていて、見どころが満載です!
深見師匠の人思いだけども、ぶっきらぼうな人柄が心にじんわりと来ますし、
まだまだ未熟な「たけし」に、芸人として大事なことを教えつつ見守っていく様には、心が動かされます。
とくに、深見師匠の
「笑われるんじゃねえぞ!笑わせるんだよ !」
というセリフは、芸人として、人としての誇りや美学を感じます。
途中、若さゆえか、たけしが不義理なことをやりますが、深見師匠は大きな器で受け止め、そして、そんな深見師匠のことを、たけしは誇りに思っていくのだと思います。
人は未熟がゆえにたくさん失敗をします。
でも、その失敗を糧に人は成長し、先人から受け継いできた大切なものを、さらに育んでいきます。
そんなとても大切なことを学ぶことができる素晴らしい映画です。
人間は皆芸人なのだ
浅草フランス座
深見千三郎師匠伝じゃねぇか
おそらく、ビートたけし本人のテレビに言えない話も反映しているのではないだろうかという描写もあるような。最ラストのヒロインのくだり、師匠のくだりなどは、なぜそこにたけしがいたのか、なぜ髪型がかわるのか、など、時空を飛び越えていてギミックがあると思う。その分、門倉麦さん役のモデルも気になる。
好きなシーンは、深見師匠が、居酒屋でビートたけしの漫才をテレビで映されて東京地元民にくらいつくシーン。地元民めちゃめちゃ演技下手だとおもったが、東京にいたことあるが、実際東京の人はめちゃめちゃ演技下手な感じの所作を現実ですることがある。ああなっても師匠を気遣っているのがまたリアル。本当に東京の人の感じを出すなら、あんな感じ間違い無いんだよね。師匠は役者だから、そりゃあの感じなんだよね。
ここ近年2、3年、邦画であれば5年から8年、ここまで面白い、見応えあるのはなかった。何がいいのか?題材がドキュメンタリーだからか?なら映画ももっとドキュメンタリーでたくさん他も撮って欲しい。すごい人は日本にたくさんいたよ、そしているよ。アホみたいなブロッコリーポスター映画では得られないものをNETFLIXで見ることができたと思う。とてもありがとう。劇団ひとり監督。また映画作ってほしい。
時代という言葉では遅すぎる
映画館で観たかったな〜
とても楽しい作品でした
粋なボケに嫌味のないツッコミ
芸人という玄人が昔は多くいたのでしょうね
今、芸は学校で習う時代
もう、その生徒達には師匠はいないのです
不思議な時代に居合わせたものです
深見千三郎さんを調べてみるととてつもない弟子達がいたのですね
師匠に学んだお弟子さん達の芸は本物です
それぞれが道は違えど基本は同じなのだと思います
客を楽しませる、ただそれだけなのだと思うのです
もう永遠に寅さんは不滅だしいまだに笑いを追求し続ける欽ちゃんも居ます
今から10年20年先はどうな芸人さんや芸が主流で人々はどんなことに笑うようになっているのでしょうか
楽しみではありますが今までの芸も消えてほしくないと願う限りです。
Netflixの偉大さ
全169件中、21~40件目を表示