劇場公開日 2021年11月5日

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「いっぱい思い出しただけ」ボクたちはみんな大人になれなかった Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 いっぱい思い出しただけ

2025年11月27日
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鑑賞方法:VOD

 豪華キャストでカメラワークも良く、被写体もオシャレなネットフリックス映画(Netflix presents)。

 1999年のノストラダムスの大予言、煙草が健康に良くないという発想等、メディアや流行に翻弄されながら生きていた佐藤(森山未來)視点で2020年から1995年までを徐々に遡って見せていく。

 わかりやすい演出で長い年月を描いている。
 かおり(伊藤沙莉)、安い服を工夫して着ていて個性的で、ちょっと頑固なところも面白い。濡れ場もあるが、伊藤沙莉さん、またもや(2017年公開の『獣道』でも)オッパイをさらけ出しているが、決して無駄なシーンではない、それもできる可愛い映画女優は貴重だ。

 原作小説(著者:燃え殻)は映画化だけでなくコミック化(漫画:野原多央)もされ、さらに続編『これはただの夏』(著者:燃え殻)では、「普通」を掘り下げた内容となっているらしい(未読です)。

 パッとしないダメ男の回顧を見ると、『男はつらいよ』シリーズのような、ちょっとしたノスタルジーと、反面教師から学ぶ感覚を思い出す。しかし、『男はつらいよ』の車寅次郎と決定的に違うのは、ポリシーを感じない主人公の佐藤の魅力が欠落しているところ。

Don-chan