劇場公開日 2021年11月5日

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「気になる点もあるけど、良い作品。」ボクたちはみんな大人になれなかった yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0気になる点もあるけど、良い作品。

2021年11月7日
PCから投稿

今年169本目(合計233本目)。
シネマート心斎橋さんの「劇場挨拶(トークショー)版」に行ってきました(満席でした)。内容についてはここでは書かないほうが良いこともありますし(ネタバレになる)、そもそも不特定多数が見るようなここで公開されるということを想定していないと思うので、その部分(舞台挨拶(トークショー)の部分)は原則省略します。

よくある、「過去から現在への向かっての時間ずらし」と違って、本映画は一部例外もあるものの「現在から過去への時間ずらし」という余り見ない描写を取っています。したがって、「観客が知っている情報と、登場人物が知っている情報」が一致しない場合があり、その点は把握して見ないと大混乱を招きます。
また、この映画自体もPG12扱いで、やや不穏当な表現(大人の営み)も出ますが、それは最低限ですし、不愉快になるほどではありません。

そのような趣旨なので「このときそうしていれば…」という、 if の話は結構多いです。それは映画を離れた私たちでも同じことだと思います。ただ、過去だけは変えられません。変えられるのは未来だけだからです。
トークショーでも話されていましたが、やはり、1995年~2020年に起きた色々な出来事を意識して作られたとのことで、このことは映画を見るとはっきりわかります(小説が原作とのことですが、小説にないことも、現在(2020~2021)の事情も踏まえ、ある程度足されているとのこと。だれしもわかる範囲なので、ネタバレ扱いしません)。私たちはこうした自然災害等と戦って今まで生きてきたのであり、裏を返せば、今(2021年の今)も必死に生きているわけです。「あのときこうだったら…」と考えている余裕って実はないんですよね…。

実はこの映画、同じ内容でネットフリックスでも公開されています(よって、映画館で見るのは、映画館で見る価値がある、という考え方の方か、ネットフリックス未契約の方になってしまう)。ただ、ネットフリックス版も映画版も、「最後まで見てほしい」ということは強くおっしゃっていました。映画版では嫌でも最後まで見ますが(途中退場しない限り)、ネットフリックスはそうではなく、勝手に1.25倍速やら1.5倍速やらにする方もいますが、この映画に限っていえば、それはやめたほうが良いです。最後の1秒まで「映画に込められた魂」があるからです。

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(減点なし/減点0.1) 映画内では、上記の理由から、原作小説にない2020年から、1995年までが描かれます。1995年といえば、Windows95が出た時代です。ただ、そのWindow95は、3.1系列(ほか、3.0や2.0があった)とは違い、今のWindow10に繋がるほど大きな変化であったのです(今でも、クラシックモードにすれば、Window95風の操作にすることは、できます)。ただ、その部分の描写が妙に古臭く、「今どき(1995年基準で)パソコン通信ですか?」というような描写が多少あった点、換言すれば、IT技術に関する描写がやや甘いかなと思えた点は気になりました(IT業界にいると、こういうことは気にするものなので)。
もっとも、それが本筋ではないのはどうみても明らかなので、減点幅としては最大でも0.1程度でしょう。
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yukispica