「【"物言わぬは腹ふくるるわざ。 男は本音で悩みを相談されるとヨワイ生き物である" そして、本当に大切な人には"秘密"を持たない大切さをコミカルに描いたラブコメの小品。】」エマの秘密に恋したら NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"物言わぬは腹ふくるるわざ。 男は本音で悩みを相談されるとヨワイ生き物である" そして、本当に大切な人には"秘密"を持たない大切さをコミカルに描いたラブコメの小品。】
-商談で失敗して、ガックリ肩を落としてニューヨーク行きの飛行機に乗ったエマの表情を観たスチュワーデスが、空いていたファーストクラスの席に案内する所から、物語は始まる。-
■面白きシーンと少し沁みたシーン
・多分、初めてのファーストクラスで落ち込んだ気分を和らげるために、エマがシャンパンを飲みすぎ、飛行機が乱気流に巻き込まれ際に、”もう駄目だ!”という想いと酔いも手伝って、隣席の男性に自分の悩み事、隠し事、コンプレックスなど洗いざらいぶちまけてしまうシーン。
ー これ、分かるなあ・・。20代のころ深酒をすると、酒の勢いもあって普段言えない事を周囲に言っていたものなあ・・。反省して、今は酒に呑まれる事はないです・・。
あと、ビジネスクラス、ファーストクラスでの飲み過ぎはみっともないヨ。空港の専用ラウンジで飲みまくっている日本人のお父さんたちの集団を見るのは、本当に恥ずかしいです。ー
・エマの勤務先に創業者のコンビの一人、ジャック・ハーパーが姿を見せるシーン。(彼の相棒は若くして亡くなっていた・・)
エマの驚愕の表情。
”おや、君だったのか・・”と穏やかな笑顔を浮かべ、フレンドリーに話かけるジャック。
ー そりゃ、驚くよね。隣席の”色々と恥ずかしい事を喋ってしまった男性が、イケメンの創業者だったらね。けれど、実はジャックも・・。ー
・エマの秘密をTVで、つい喋ってしまったジャック。固有名詞は出していないが、エマの同僚達の驚きと、可笑しさを堪える表情にクスクス笑う。
そして、エマの哀しみと怒り。
謝るジャックに”貴方だって、秘密の電話をするし、時折一人で飛行機で出かけるじゃない!”と詰め寄るエマにジャックが見せた写真。そこに写し出されていたのは、亡き相棒と彼の娘の姿だった・・。
ー ここは、グッと来てしまったなあ。ジャックが無き友人を如何に大切にしていたか、友人のプライヴァシーを守るために、秘密裏にイロイロと努力していた事が分かるから・・。良い男じゃないか!ー
<自分の素を曝すのは、恥ずかしい。
けれど、自分の大切な人には、隠し事はしてはいけないなあ、という当たり前の事を今更ながらに思い出した粋なラブコメディの小品。>
■蛇足
・私は、一緒に働く女性達から”個別に”相談を偶に受ける。それは、職場の同僚の女性への愚痴であったり、職場環境への不満であったり・・。
どうも、年齢差もあり(20代の女性が多い)話しやすいらしい。
そのような場合、出来るだけキチンと聞くようにしている。
不満を”秘密”として抱えながら仕事をするより、余程良いと思うからだ。