「やっぱり、ドラえもんはドラえもんだった!」映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021 梅★さんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり、ドラえもんはドラえもんだった!
YouTubeチャンネル「シネマンション」で特集されていたのがなんとなく心に残っており、時間もあったのでなんとなく観賞。(リメイク前作品は未観賞)
ドラえもんの映画は久しぶりだ。私もなんだかんだで大人になり感受性もだいぶ鈍くなっているだろうし、もう昔のようには楽しめないだろうと、あまり期待をしていなかったが、ドラえもんは昔のように私を迎え入れてくれた。
本作は戦争がテーマ。
冒頭、反乱軍のクーデターから命からがら脱出する大統領のパピ。そのシーンのすぐ後に特撮で作り物の戦闘シーンを楽しみながら撮影するのび太ら。映画の中でしか起こらないと思っていたことが今どこかで実際に起こっている。市民によるデモや、処刑のために銃を向ける兵士等、現実の歴史と重なる場面もあった。
公開が2021年から2022年に延期されたこともあり、色々と考えさせられる内容だ。子供だけでなく大人にも是非観てもらいたい。
そして、ドラえもんの映画の名物といえば頼もしい仲間達。特に今作はスネ夫の成長にスポットが当てられている。戦闘に参加することに怯え引きこもるスネ夫。そんな中、1人で立ち向かうしずかちゃん。しずかちゃんを1人で行かせるわけにはいかないと特攻をかけるスネ夫。まるでエヴァンゲリオンのヤシマ作戦を彷彿とさせる場面に気づいたら目に汗が滲んでいた…。
この他にも仲間達の活躍が描かれ、中盤では若干中弛みを感じたが、さすがドラえもん映画、しっかり締めるところは締めてくれる。いい映画を観たなと思わせてくれる。
最後にこの映画のどうしても気になる点についてだが、やはりパピ達の髪型についてだ。リメイク前からのものだから下手に変更できなかったのだろうが、今の綺麗な作画で前髪だけ生えている人間というのはシュールすぎた。特に背後から写すシーンはツルツルの頭に前の方だけ髪の毛が生えているのを見るとなんとも言えない気持ちになる…