「良いリメイク!」映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021 サブレさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0良いリメイク!

2022年3月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

宇宙小戦争は私の最も好きなドラ映画だ。冒険あり友情ありラッキーパンチあり、そして有能な悪役あり。自分の生まれる前に公開された映画であるにも関わらずとんでもなく好きな作品だ。武田鉄矢の劇中歌も良い。
そんな映画が新ドラでリメイクされると聞いて不安しかなかった。新ドラはとにかくキャラを使って観客を泣かせようとする悪癖がたまに出るからだ。宝島や新恐竜がそうだろう。予告編でも鼻を垂らしながらスネ夫にしがみつくのび太が出てきており、不安で仕方がなかった。
が、映画を観終わってその不安はさっぱり晴れた。心は晴れ渡り、とてもいい気分だ。

良かったところは何か。私はやはりドラ映画といえば冒険だと思う。ドラえもんの道具を使いながらも決して一筋縄ではいかないひと夏の冒険。宇宙小戦争はその塩梅が非常に良い。優勢とピンチがストレスにならない程度に畳みかける。爽快感とハラハラ感を入れ替わり体験することができる喜び。戦闘機戦も戦争アニメ顔負けのスピード感があり、リトルといえどもスターウォーズの名を関するにふさわしい、見事な戦いだった。
そしてそのジェットコースターのような展開を提供してくれるのは将軍ドラコルル。こいつを置いて宇宙小戦争は語れないだろう。有能な悪役として、情報戦から戦争指揮までなんでもこなすすごいやつである。ぜひ、劇場でねっとりとした策略と潔い軍人である将軍ドラコルルを堪能してほしい。パピとの交渉シーンや負けを認めるシーンとか、最高ですよ。

サブレ