「とてつもない問題作では」Swallow スワロウ Kさんの映画レビュー(感想・評価)
とてつもない問題作では
イメージしていたものと違う展開で心底驚いた。異食症という奇異な症状に目を奪わせて、核心部分を強調しないよう企図されているのではと勘繰ってしまう程だった。
これは一女性の個人的な成長譚なんてレベルのものではない。社会構造的な深いタブーに斬り込んだ、とてつもない問題作ではないだろうか。
選択の余地なく存在している自分を認めながら、自分自身の選択を認めるという二重の苦しみに応えているのがとても優しい。
エンドロールにかぶせた女子トイレの長回しは、闘っていいのだという若い女性へのエールだと思う。
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