「レビューの評価が高いので、鑑賞してみた。映画館に行くと座席は空いて...」藁にもすがる獣たち panpan00さんの映画レビュー(感想・評価)
レビューの評価が高いので、鑑賞してみた。映画館に行くと座席は空いて...
レビューの評価が高いので、鑑賞してみた。映画館に行くと座席は空いていたので、やっぱりつまらないのかな?と思ってたけど、面白かった!
原作は日本人の曽根圭介さんの作品のようだ。
出だしで、ルイヴィトンのバッグのアップが続く。バッグが何処かに移動中だ。何が入ってるんだろうと思っていると、中には現金の札束が沢山あった。ストーリーはこのお金を巡って、奪い合いを行うことになる。
作りは良かった。映像はよく出来てると思った。いつも思うけど、韓国の家は汚い。
役者達は素晴らしく感じた。
アルバイトの男性ジュンマンを演じたペ・ソンウは、ピエール瀧に似てた。きっと韓国の実力派なのだろう。
クラブ経営者のヨンヒを演じたチョン・ドヨンは美しい。40代だけど。出入国審査官テヨン役のチョン・ウソンが主役だと思ってたけど、本映画のホームページ見るとヨンヒが1番上だ。でも、登場までは少し時間がかかる。誰が主役?誰が生き残るか分からないって作りなのかもしれない。
出入国審査官テヨン役のチョン・ウソンはカッコイイと思った。西島 秀俊に似てると思った。この人が主役なのかなと思ったらそうでもなかった。
ストーリーは3つの話が別々に展開されていき、やがて一つに重なるような作りだ。
①アルバイト(銭湯?)のジュンマンが、客が使用するロッカーからルイヴィトンのバッグを見つけて、最終的に自分のものとしようとする話。
②出入国審査官テヨンが借金の返済のため、後輩のデメキンと四苦八苦する話。テヨンの妻はクラブ経営者のヨンヒだが、彼女の保証人になった事が、借金取立てに追われている理由だ。
③クラブ経営者のヨンヒの下で働くホステスのミランの話。ミランは夫婦で借金返済に追われている。そのためか、または元々なのかは分からないけど、ミランは夫に暴力を振るわれていて、体中はアザだらけ。ある日クラブに飲みに来た中国人のジンテと共謀し夫の殺人を企てる。
ここで、人々が次々と殺人を犯していく。サメの話が出てくる。何ザメだったか忘れたけど、卵が孵化するとお腹の中で共食いが始まり、最後の一匹が全てを手にするって話で、それが全てを表している。一体、誰が生き残るのか?
ヨンヒのサイコパスぶりは、恐怖より笑いになっていた。人を殺すことに慣れていて、恐らく多くの人を手にかけている。冷たい熱帯魚を連想した。
テヨンの家はネオン街にあるから窓から入る光は独特で、こんな所では住めないなと思った。
ネタバレストーリーは下記。(正確では無いよ。)
アルバイトのジュンマンはロッカーからルイヴィトンのバッグを見つける。中を確認すると大金が入っていた。同僚に客の忘れ物と言って、忘れ物置き場に隠すようにバッグを置いた。
ジュンマンは認知症の母スンジャと妻ヨンソンを持つ。娘もいるが学生で家にはいない。スンジャはヨンソンを嫌っているが、ヨンソンは妻の役目を全うしようと、スンジャの面倒を見ている。
出入国審査官テヨンはビザに判を押していた所、借金取りから連絡が入る。夜、反社(と思われる)のドゥマンの所に行く。すれ違いに、たった今殺されたであろう遺体を運ぶドゥマンの部下とすれ違う。テヨンはドゥマンに借金の返済を1週間伸ばして欲しいと懇願し、嘘を言って了承を得た。
テヨンは妻の借金の保証人となっていたようで、その妻は逃げてしまったようだ。
テヨンは後輩のデメキン(ドゥマンが後で付けたあだ名、本当の名前は?)と連絡を取る。テヨンは今度、国外逃亡の手助けをする代わりに、逃亡者が持ち出すお金の2割を受け取る約束をしているが、その金全部をデメキンに奪わせようと企てた。
夜、来るはずの逃亡者が現れない。テヨンは車で待機していると、刑事がやって来た。この男を知らないか?テヨンは知らないと回答するも、刑事は車の助手席に入ってきた。寿司屋に行くと刑事はたくさん寿司を食べて、テヨンは刑事の分も支払った。
ミランは家で夫の帰りを待っていた。夫が帰宅すると、暴力を振るわれる。借金の返済に苦しんでいるようだ。
ミランはクラブで働いている。ある時、クラブに来た中国人男性ジンテがコロコロとホステスをチェンジするので、ミランに白羽の矢が立った。ジンテはミランのことを気に入った。ジンテとミランは一夜を共にすると、朝、ジンテはアザだらけのミランの姿を見て事情を聞き、夫の殺害を企てた。
ジンテはミランからの情報を便りに、ミランの夫がホテルから出てきた所を、後ろから車で轢いた。そしてジンテは夫を山中に埋めた。ジンテはミランに電話をすると、ミランはそれでは死亡がすぐに確定しないので、ジンテの行動に困惑した。行方不明者が死亡と扱われるのに5年必要で、ミランは5年も待ちたくなかった。
ジンテとの会話を終えると、夫が帰宅した。ミランは驚きを隠すように振舞った。ジンテに別人を殺害したことを伝えた。ミランはジンテに中国へ帰ることを進言した。
クラブでは客が揉めていて、経営者ヨンヒが対応した。客がヨンヒの頬を叩くと、ヨンヒは正当防衛だと言って客を酒瓶で殴ってしまった。暴行を受けていたミランに優しく接する。
後日、ジンテからミランに連絡が入る。犯罪を自白したいと言う。ミランはジンテに会うと、ジンテは男性の声が聞こえると頭を抱えていた。ミランは殺害した男性を供養しようと提案し山中に行くが、ジンテの耳鳴りは解消しなかった。ジンテは自白すると走って下山しようとするので、ミランは後ろから車で轢いた。
ミランはクラブ経営者のヨンヒに連絡する。ヨンヒはミランの犯した殺害を消すために協力した。(ジンテをどうしたか覚えてない)。まず車を廃棄場に持ち込み、車を潰した。
ヨンヒはミランを連れて温泉に入る。ミランはヨンヒの体にサメのタトゥーがある事に気付くと、ミランは自分の体にもタトゥーを入れることにした。
ミランはヨンヒのアドバイスの通り、刑事に夫を亡くしたことが辛い振りをした。そして、生命保険金を沢山得ることになった。
ミランはヨンヒの別荘で、感謝の意味でお金をヨンヒに渡した。ヨンヒはミランに生まれ変わろうと言って、乾杯した。ミランは目覚めると、机の上で拘束されていることに気付いた。ヨンヒら酒に睡眠薬を盛っていたが、分量が少なかった。ヨンヒはあなたは3人も殺してるんだから、誰も信用してはいけない、と言って、ミランの体を解体した。
テヨンが帰宅するとヨンヒがキッチンで料理をしている。テヨンは激怒するが、ヨンヒが去ろうとすると後ろから抱きしめて引き止めた。ヨンヒは海外逃亡を企てていて、出入国審査官のテヨンに力を借りようとしていた。
二人の元に刑事がやって来た。刑事はテヨンから独身と聞いていたが、女性物のヒールを見て、テヨンの嘘を見抜く。トイレに行きたいので無理矢理部屋に入っていくと、ヨンヒがいるので、美しさにテヨンを羨ましがった。
刑事が二人に海からバラバラの遺体を見つけたと話す。体の一部にサメのタトゥーがある事を聞くと、テヨンはヨンヒを見ながら動揺した。ヨンヒの体にもサメのタトゥーがあることを知ってるからだ。
テヨンは分からないフリをする。そこにデメキンから電話が入るが取れない。テヨンはビールを買うと言って外出するとデメキンと連絡を取る。
テヨンは部屋に戻ると、刑事は倒れていた。よく見ると血を流している。ヨンヒが殺害したのだ。ヨンヒはこれから処分すると言って遺体を風呂場へ運んだ。テヨンは中の様子は見ないが床に付いた血を洗い流していた。
テヨンはヨンヒが風呂場から出てきたところを後ろからフライパンで殴り、気絶させる。テヨンはヨンヒの鞄から車のカギを奪うと、駐車場に止めてあるヨンヒの車から現金の入ったルイヴィトンのバッグを奪った。
ヨンヒが目覚めると、部屋にはドゥマンとその部下がいた。ドゥマンはヨンヒに金を返すよう要求すると金ならあると応えた。が、バッグの中身が散乱していて、車の鍵が無いことに気付くとテヨンに金を奪われたと悟る。ヨンヒはドゥマンらの前でテヨンに電話するが、テヨンは陽気であった。
ヨンヒはドゥマンにテヨンの出国のタイミングを抑えれば良いと進言した。
テヨンはルイヴィトンのバッグをジュンマンが働く銭湯?のロッカーに隠す。(ここで、冒頭のシーンに繋がる。)
テヨンは銭湯が24時間営業でないことを知る。タバコを従業員に買ってくるように指示するが、従業員が一人もいなくなることは規則で禁じられているから、断られる。テヨンは自分でタバコを買いに行く。テヨンの吸うタバコはラッキーストライクだ。以前、タバコが切れてラッキーストライクを買うために店を訪れた時に、先輩を乗せた車にトラックが突っ込んだ。たまたまテヨンは店にいたので助かったことから、それ以降はラッキーストライクを吸うようにしている。
店を出ると、反社のドゥマンの部下達に囲まれている。テヨンは必死に逃走するが、道を飛び出した所をゴミ収集車が走っていたので、轢かれてしまった。デメキンがやって来て、落ちてるタバコを拾い、何がラッキーストライクだとゴミ収集車にタバコを投げつける。
ジュンマンは遅刻をして、銭湯の経営者から解雇されてしまう。ジュンマンは銭湯を出る際に、忘れ物置き場からルイヴィトンのバッグを持ち出す。エレベーターで経営者に気付かれ中身を見せろと言われるが、雇用関係にないことを理由に断った。
ジュンマンはバッグを死んだ父の遺品箱?の中に隠す。ジュンマンは妻にもう一度店を持とうと語る。そんなお金はないでしょと妻は言うが、ジュンマンはあるさと答えた。
ジュンマンの元に銭湯の経営者から連絡が入る。ジュンマンへの給与のことで後々揉めたくないから話したいという。
ジュンマンが経営者のいる店を訪れると、ヨンヒとドゥマンがいた。ヨンヒとドゥマンは自分達を刑事だと語った。
経営者の話だと刑事らはルイヴィトンのバッグを探しているが、ジュンマンの持ち帰ったバッグに似てるとの事。ジュンマンは惚けるが、慌てて自宅に帰る。
ヨンヒとドゥマンはジュンマンの後を追う。ジュンマンが自宅でバッグを取り出しているところで、ヨンヒとドゥマンが入室してくる。金が減ってる事を聞くと、ジュンマンは娘の学費に使ったと答えた。
部屋に母スンジャが入ってくる。ドゥマンの手にタトゥーがある事に気付くと、刑事でない事を見抜き騒いだ。ジュンマンが静めようと母を抑えていると、ドゥマンはアイロンでジュンマンと母スンジャを殴り気絶させる。すると、ヨンヒがドゥマンの背中を包丁で刺す。ドゥマンが振り向くとヨンヒは更にドゥマンを刺して刺殺する。
ヨンヒはキッチンのコンロに火がついている(調理中だったから)のを見て、油を注いで家に火をつける。ドゥマンの部下は外で待機しているが、家の方を見ていないので気付かない。ヨンヒはルイヴィトンのバッグを持って逃げる。
ドゥマンの部下が異変に気付く。部屋に入っていくと、ドゥマンの死体とジュンマンとその母が倒れている事に気付く。
ジュンマンは目覚めると、家が燃えている。母を背負って家の外に出る。母はジュンマンに生きていればいつでもやり直せると諭す。
ヨンヒは空港?にいた。バッグをロッカーに収納するとトイレに言った。すると、トイレにドゥマンの部下が現れた。ヨンヒは命乞いをするが刺殺されてしまった。
ジュンマンの妻が空港で掃除婦として働いていた。ロッカーからルイヴィトンのバッグを見つけ、中に現金がある事に気付く。自分のものにしたいように見える。