劇場公開日 2021年9月10日

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「飯食わんより映画見らん方が死ぬわ!」浜の朝日の嘘つきどもと サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0飯食わんより映画見らん方が死ぬわ!

2021年11月20日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

公開から2ヶ月経ってようやく鑑賞。
高畑充希大好き、映画大好き、しかも大久保とか光石研とか好きな人いっぱい出てる。割と前から楽しみにしていたのだが、逃しに逃してやっと見ることが出来ました。

いい映画だなぁ...。
オリジナル脚本なのにちゃんと面白い。
映画の映画って本当にハズレないよね。サマーフィルムにのってにしろ、街の上でにしろ、JUNK HEADにしろ、小規模公開映画に良作が多い本年度。いいですねぇ。

福島県南相馬市にある朝日座という創業100年の小さな映画館。震災は耐えたものの、コロナにより経営が厳しくなり閉館することとなった。しかし、浜野朝日(高畑充希)がとある人の思いを叶えるために閉館を逃れようとする。

高畑充希の魅力が詰まった映画。
本当に今にも死にそうな顔をしていた高校時代の浜野と、明る過ぎて圧倒させるような大人の浜野が同一人物が演じているとは思えないほど違って驚き。この映画を通してより一層高畑充希という女優の凄まじさに気づけましたし、より一層大好きになりました。

大久保佳代子も最高にいい。
演技力めちゃくちゃ高いし、なんか包容力凄いし、この役にピッタリハマってました。男にだらしないところとか、謎に余裕がある所とか、謎に涙脆いとか、実際大久保もこんな性格なんだろうなぁ笑と思いながら笑えました。朝日座のじいさんとの会話も永遠に見たいくらい面白かったし笑笑

人物の描きが本当に丁寧だなぁと。
オリジナル脚本なのにすごく凝ってる。最近は人物の描き不足〜って言って評価を下げることが多かったので、これだけでも結構満足度高い。2時間の間で性格やら登場人物同士の関わりやらを描くって中々ですぞ。イイネ!

映画もそうだし映画館がまたまた大好きに。
映画館がある生活って当たり前じゃないんだなって。このサイトでは当たり前のようにいますけど、周りには1年間に130本も映画館で映画を見る人なんていないんですよ。そんな訳で映画館で映画を見ない人によく言われます「なんで映画館で見るの?Amazonプライムとか地上波放送でいいやん」って。いや、違うの。あの空間が好きなの。テレビじゃだめ。映画館が好きなの。と私は言います。納得して貰えないけど笑 映画でお腹は満たされないけど心は満たされる。心が満たされるってめちゃくちゃ大事じゃない?見る場所が映画館だともっと良くない?そういうことなんです。(?)

けど、ちょっと意味わかんないところが。
人が急に来なくなったって、近所の人より遠くから来た人の方が多くなかった?そんなにあっさりしているもんかね? 朝日のお母さんも意味わかんなかったし、お父さんとの会話にも違和感。

もっと映画館で映画を見るシーンがせっかくなら欲しかったなぁ。映画館の良さは十分に伝わるんだけど、映画館を舞台の映画なんだからと思ってしまった。なんか撮影できない理由があったのかな。

でも、いい映画でした。
選挙にも行ってください。
でも、映画館にも行ってください。

サプライズ