「明日のために。」浜の朝日の嘘つきどもと くりさんの映画レビュー(感想・評価)
明日のために。
もうしんどいという時、
明日のために
背中を押して欲しい…
そんな時
なんとかのりきれたのは
あの人、あの出来事、あの言葉
と出会ったから。
そういう経験ないでしょうか。
本作はそんなメッセージを
感じます。
ストーリーは、
福島の閉館しかけの映画館を
立て直すために
奮闘する女の子の成長記でした。
なかでも、
孤独な学校生活を送る
主人公のあさひが出合う
茉莉子先生のエピソードに
ひきこまれました。
たくさんの出会いの中で、
彼女のような人と知り合えるのは
幸運です。
本作で、一番よかったのは
茉莉子先生の人をやらかくする
雰囲気ですね。
あさひも壊れかけた心が
修復して逞しく育っていくのが
スクリーンを通してわかりました。
本作に凄く共感したのは、
忘れかけていたかけがえのない
当時の日々に
私を連れていってくれたからです。
はじめのデジャブは
つまらなそうなDVDを視聴覚室で
一緒に視聴しているシーンでした。
彼女達が
友達のようにあまりにも
自然にみえて
羨ましかったんですが
その時、
ふと自分の過去の恩人を
思いだしました。
小学校の頃、
凄く荒れていた学年の担任教師で
熱心な先生でした。
当時学級では、
月単位でいじめの対象がかわり、
誰もが傷つけ、傷つく毎日のなかで
先生のアパートで
色御飯のおにぎりをたべさせてもらって
過ごした事が脳裏に浮かびました。
別にやっかい事が解決しなくても
一人じゃない事を感じさせて
もらった事がどれだけ嬉しかったか。
鼻が熱くなって泣けました。
あぁ あの時のような時間が
目の前にある…
もうそこからは、
スクリーンの茉莉子先生から
ずっと目が離せなくなって
しまいました。
「やっとけば…」のシーンは、
もう泣けて、笑えて。
なんというか
あさひとおっさんの
距離感もいいし、
世間が皆親切なわけでもないことを
みせながらも、
どうにもならない事のおとしどころを
出来る限り自分達の意思で
切り開く姿がいいと思いました。
そう、
明日やっていく
ガソリンを
いれてもらえます。
おすすめ。
くりさん、コメントありがとうございます。くりさんのコメントを拝読して、そうだなーと思い、自分のレビューも書き直してしまいました。反芻する機会をいただきありがとうございます😊